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『イムリ』(三宅乱丈)が超傑作漫画すぎる件!

イムリ 1<イムリ> (ビームコミックス)

 

最高傑作だ…。

言葉も無い。鳥肌と震えが止まらん(ぶるぶる)。『イムリ』(三宅乱丈)は超名作漫画です(断言)!面白いって言葉が陳腐になっちゃうぐらい面白いんです。面白いとしか言えん。

 

前々から名前は知ってた作品だったんですけどついつい読まないで今まで生きてきました。そしたら以前にアマゾンkindleでセールやってたのでせっかくだし読んでみるかとポチったらこれが大正解。俺は今までこんな名作漫画をスルーしていたのかと打ち震えてしまいました。自分の人生でもトップクラスの名作です。

 

以下wikiからコピペ。

 

支配民族「カーマ」は戦争によって惑星ルーンを凍結させ、隣星のマージへと移住した。それから4000年後、過去の戦争の記憶は風化し、カーマは他者の精神を侵犯する能力を用いて、奴隷民「イコル」を最下層とする階層社会を形成していた。ルーンの氷が溶け始め、カーマ達はかつて古代戦争を争い、4000年の氷河期を経てその記憶を忘れ去った原住民「イムリ」の住む母星、ルーンへの移住を始めていた。

 

すっげぇ練られて世界設定です。

よくぞまあここまで緻密で壮大な物語を描くなぁと関心するしかない。「イムリ」「カーマ」「イコル」と3つの民族をめぐる極上のSFファンタジー漫画なり。

 

一度読んだら止められない止まらないカルビーかっぱえびせん状態になってしまいます。次はどーなっちゃうんだろって気になって気になって仕方ない。見事な構成とシナリオ回しと複雑に絡み合うキャラクター同士の人間関係が描かれている。全てが完璧すぎるんだよなぁ(溜息)。

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超傑作漫画『イムリ』

最初に序盤を読んだ時は魔法のようなものを使うSF作品として「まぁこんなもんかな…」とか思ったんですがどんどん作品にのめり込んでしまいました。伏線とシナリオ展開に脱帽するばかり。率直に「続きが気になる」作品です。

 

まあ、最初がなかなか入りずらいのが難点といえば難点ですかね。

 

5

イムリ冒頭

 

昔―

戦争によってひとつの星が凍結した。星の名はルーン。凍らせたのは「カーマ」の民だった。戦後「カーマ」の民はルーンの隣星であるマージへ移り住み「賢者」と呼ばれる最高権力者を頂点とし奴隷民「イコル」を最下層とする階級社会のもとで4千年もの歴史を積み重ねていた。(以下省略)

 

いきなり長々と説明からはじまるので最初は物語にすんなり入るのは難いでしょう。本格SF漫画の宿命ですかね。自分はほとんど頭に入らなかったし。でも、まったく問題無い仕様ですよ。

 

設定がかなり緻密で「彩輪」とか難しい専門用語も沢山登場しますが、別に細かく覚えなくても大丈夫です。たいして理解せずに読み進めましたけど、気付いたらいつのまにか理解できてました。漫画を読むだけで自然と設定などが頭に入るよう描かれています。というか面白すぎて色々と覚えようって気にもなるし。

 

途中から読者を引っ張る吸引力が凄まじい。何がここまで読者を引っ張れるのはストーリーが秀逸すぎるに尽きますね。圧巻するばかりです。二転三転して読みながら「えー!」って驚くばかり。スリル満載の展開が連続です。特筆すべきは容赦の無さです。

 

6

情け容赦無さ過ぎる

 

例えば、私は「今日はこれぐらいで勘弁してやろう」とか敵が言い出したら一気に冷めてしまいます。バカじゃねーのとしか思え無いんですわ。舐めてんのかと。そこいくと『イムリ』は容赦の無さが半端無いから。超重要なキャラでもバンバン死にます。無情すぎる。主人公のデキュルクの驚愕顔よ。

 

唖然茫然してしまうこと多数。ストーリーのスリリングに驚くこと無数。「まじかよ!」「ウソだろ?」という感想を漏らす大どんでん返しこそ『イムリ』最大の面白さだね。シナリオのどんでん返しから、キャラクターのどんでん返しまで。とにかく何も言わずに読んでくれとしか言いようがない。傑作は保証します。

 

巧妙に張り巡らされた伏線が回収され、これまでなんとなく読んで通り過ぎていた舞台やキャラクターや事件が、このシーンのために周到に準備されていたのか!と気づかされる。パズルが綺麗にハマるような快感をもたらしてくれます。あらゆる興奮と歓喜と絶望がたっぷりと詰まっている骨太の冒険ファンタジーであり本格SFでありヒューマンドラマでもあります。最高傑作や。

 

 

未読なら是非とも読んでくだされ。

てか読まずに死んだら人生もったいないと言えるレベル。超超お勧め!

 

 

 

(※以下ちょっとだけネタバレに触れます。一応核心に触れずに書いているつもりだけど。二転三転するスリリングなシナリオ回しこそが最大のキモなのでご注意を)

『イムリ』序章1~7巻

別に正式に章分けされてるわけでは無いんだけど、自分の中では7巻までが『イムリ』の序章ですね。

 

最初はデュルクが「術師」になるために全寮制の学校へ入るところからスタートします。「彩輪」(魔法力みたいなもん)が強い成績優秀者のデュルクは、ルーン(カーマが昔住んでた星)へ行く候補生に選ばれ、実際にルーンへ行けば大事件が勃発します。ぶっちゃければ2巻のラストまでは退屈で世界設定の説明描写ばっかだったのですが10話「クーデター」から一気に動き出す。

 

7

クーデター

 

ここまでよう分からん専門用語連発でいまいち物語に入れなかったのですがクーデター以降は一気に引き込まれてしまいます。支配者と言われるカーマの民とはいえ一枚岩では無い。大きく分けて2つに分類されています。

 

それが「術師系」と呼ばれる集団と「軍事系」と呼ばれる集団です。

 

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左側が「術師系」右側が「軍事系」

 

「術師系」と呼ばれるのは左半分の群で隣の星・マージに住み「術大師」をトップとして美味しいところだけ持っていく集団。「軍事系」と呼ばれるのは凍った(カーマ人の先祖が凍らせた)星を開拓してきた群。「大大師」をトップとした軍組織です。右半分の「軍事系」がいいように「術師系」に使われてて冗談じゃねーぞ!とクーデター起こしたのが序章。

 

このクーデーター事件で、いままで適当に名称や設定を読み飛ばしていた読者に強烈にかつ明確に色んな設定を覚えさせるイベントでもあります。さらにクーデター事件で裏で色々と企んでいたキナ臭いキャラたちが色々と明かされていきます。なんだこの面白さは…!

 

主人公のデュルクもクーデター事件が発端となり数奇な運命に巻き込まれていく。

『イムリ』の特長はデュルク個人の言動で色々と動く中で、いち個人の主人公にはどうしようもない巨大で政治的な背景がストーリーラインとして大きく動くことが挙げられます。これがめちゃんこ手に汗握る。軍事系のクーデターで世界観は一気に動いていき、デュルクは大嵐に巻き込まれていくのであった。

 

というか主人公のデュルクサイドの話は初期はあんまり心の琴線に触れません。物語の中心にはいないし。うごめく政治的な背景がハラハラドキドキの連続なり。

デュルクの冒険はじまるよ!8~11巻

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伝説

 

7巻(の途中)までが序章とすれば、8巻からが本格的にデュルクの物語がはじまります。何章という名義もないけど11巻までで助走が終わります。戦争開始の前段階です。この辺りから初期に張られてた伏線がどんどん明かされていく。物語に呑みこまれる快感を味わえる。

 

何よりも、デュルクの出生や秘密なども明かされて二転三転四転五転してしまう。読んでて「そうだったのか!」と驚愕しまくりです。読み返すと初期から綿密で完璧な伏線が張られてて、ブルブル震えてしまいます。大満足と大満喫が止まらない。それでも手は自然とページをめくる。もっと先を読みたいと。

 

主人公らしく大きな運命の中心になるデュルク。大局で動くもうひとつのサイドもめちゃくちゃ面白くなっていく。FFT風に言えば「利用する者される者」である。いままでいいように利用していた者が実はてのひらの上で踊ってただけだったり。シナリオのどんでん返しが凄すぎる。

傑作と感嘆する12~19巻

12巻から2つの民族「イムリ」と「カーマ」の戦争が徐々にはじまっていく。構造としては文明の対立でしょうか。高度な文明の「カーマ」と自然と共に生きる「イムリ」。科学兵器と古代兵器。そして存在感があまりなかった奴隷民「イコル」も描かれる(19巻~)。壮大な物語が本格的に絡んでいく。もう最高最高アンド最高!鳥肌が止まらなくなります。

 

10

 

3つの民族それぞれにスポットを当てつつドラマが繋がっていきます。「イムリ」サイドも「カーマ」サイドも「イコル」サイドもストーリーが秀逸すぎる。特に「カーマ」と「イコル」は良い意味で裏切りばかりです。利用して計算通りにもの事を進めてた者が足元をすくわれたり。奴隷民「イコル」が動いたり(そこに至るまでの伏線とストーリーは脳汁出る)。

 

それぞれが別個で離れていて違う場所で別々の目的に向けて動いていたのですが、全てが一つに収束していくのである。壮大な世界観とヒューマンドラマが濃厚に絡んでいく。面白さMAXです。読んでる時の「感嘆」と「驚き」こそ『イムリ』最大の醍醐味よ。

 

また各キャラたちが運命に翻弄される様子が何とも言えません。悲惨な出来事ばかりだけど悪い奴だと言い切れない。例えば、誰が悪いからこうなってしまったというのは描かれますけど、そいつだけを悪人と断罪できないだけのバックボーンがあるのです。○○が悪い…でも原因は△△だし、その△△も…と言った感じで。あえて言えば社会が世界が悪いとしか言いようのない人間のどうしようもなさや本質を淡々と紡いでいく。

20巻!溜息しか出ない

イムリ 20<イムリ> (ビームコミックス)

 

デュルクの冒険も一つの区切り。

動いた奴隷民「イコル」が接触したり(目も当てられない結果だが)、戦う為に「イムリ」が大集結したり、一枚岩でなくなっていったり…と見どころ満載で勢いまったく衰えることなくさらなる加速をしていきます

 

また同時にテーマのようなものが見えてきました。

「イムリもカーマもやってることは同じじゃないか…」である。深いのぉ。イムリからすればカーマに殺された同胞の仇を取る!カーマを皆殺しにしろ!と。どっちもどっちになっている。このままいけば血で血を洗うだけですからね。戦争なんて「正義の反対はもうひとつの正義」なだけですし。デュルクはどう出るのでしょうか。

 

それにしても20巻のラストは衝撃すぎる。

『イムリ』に手を出すと早く続きが読みたいと飢餓状態になってしまうのが最大の問題ですね。だって面白すぎんだもん。続き読みたい病にかかってしまうのも仕方が無い。ようここまで読者を引っ張れるなと感嘆しかない。

 

それにしてもね。

伏線の貼り方とその回収っぷりは既に芸術の領域といってもいい。

20巻の伏線&回収っぷりよ。もうね。読んでて「うおおおおおお!」ですよ。うおおおおおお!すぎんだろ。

 

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ピアジュの見た夢

 

1巻4話でピアジュは夢を見ました。

それはデュルクがその時(1巻)とはまるで違う状況になっているワンシーン。そこから色々と繋がっていき正夢やんかって感じだったんですが、20巻ではほぼそのまんまのシーンが再現されるのであった。

 

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20巻119話「夢見の岩山」

 

なんやねんこの伏線と回収っぷりは!

最初はどっかで見たなぁと思い読み返せば1巻で描かれていたというね。あまりにも完璧な伏線の張り方と回収っぷりに感嘆するのみ。しかも、当時の印象ではデュルクが率いてるって思ったんですが、今の置かれてる状況と照らし合わせるとまた違った印象を受けるんですよね。

 

そうか。あの夢はこれだったのか…。

もう色んな意味で感動ですよ。綺麗な伏線と回収で『イムリ』はやっぱすげぇ作品だなとしか思えない。ここまでやられれば何から何まで実は意味があるんじゃないかと深読みを誘うし。実際に読み返せば、これはそういうことだったかという新たな発見まである。

 

大げさでなく『イムリ』は現代漫画の完成系ですわ。

最高傑作の漫画という評価はウソじゃない!傑作すぎる。早く21巻読みたい。

 

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ヤマカム

コメント

  1. 匿名 より:

    そんなに面白いんですかー
    ちょっと読んでみます

    • yamakamu より:

      傑作ですよ~!
      1巻とかだけ読むんでなく10巻近くまとめて読まないと面白さが分からないので一気読みをおススメします。

  2. 匿名 より:

    クソ読みたくなったわ

    • yamakamu より:

      一気に読まないと夢中になれないのが難点なんで、満喫でもいいので一気読みして欲しいです。

  3. 匿名 より:

    コメントが少ないYO
    ハンターハンターくらい面白いからみんな読んでYO

  4. 匿名 より:

    petはどうでした?

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