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『僕だけがいない街』7巻 アイリは始まりと終わり


僕だけがいない街 (7) (カドカワコミックス・エース)

6巻までのテンポとスリルと比較すると「うーん」という感じがしてしまう。
過去のコピペとモノローグばっかである。

アニメもはじまって映画化も決まり引き延ばしに入ってるんじゃないのって思ったものです。

読者はもう犯人は分かってるんだから早く直接対決をして欲しいと思ってしまうんですよ。

とはいえ、7巻はここで一つの「幕引き」と「はじまり」という区切りとして見所がありました。むしろ噛み砕いて読めば震える内容だよ。

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括目だよ!

7巻36話のサブタイが「始まりの地点 2005.05」です。

6巻ラスト35話のサブタイが「鍵 2004.04」だったので一気に時系列が飛びます。

というのも、悟はアイリとの会話をきっかけに忘れていた過去の記憶が溢れ倒れてしまい、次に目覚めたのが386日後の2005年5月11日だからです。

36話の、いや7巻のキモはアイリなり。

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写真撮りたいんだ。大好きな『空』の。日本中とか世界中とかカメラを持って旅をした

これがアイリの夢。素晴らしい!実に素晴らしい!
だってですよ、アイリには夢があるってのは1話で語られていたことですからね。

大学に行かない代わりにやりたい事があるって言っていました。悟は聞かなかったし、アイリも教えてくれませんでした。それが判明したわけです。アイリの夢は空の写真を撮りたい。

思い返すと4話で指でフレーム作って「キレーな絵」と風船を収めていました。それがカチリとハマったわけですよ。悟のモノローグ「なんだかずっと聞きたかった答えを聞いたような気がした。」が最高だよね。1話じゃ聞かなかったわけだけど、いまは聞きたかったですからね。

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1話「走馬灯 2006.05」

あの時は、人に夢とか話して「実現しなかったらどうしよう?」とか思ってたわけですよ。

実際に夢を聞かれたら、漫画家と言えなかったわけですし。だからアイリの夢を聞かなかったし聞きたくも無かった。それが一転してずっと聞きたかった答えだもん。アイリはあの時、夢を話すことは「言葉ってさ…口に出して言ってるうちに本当になる気がする」と言ってたわけです。
夢を口に出して言うと本当になる気がすると教えてくれたアイリ。
そのアイリの夢を聞けてずっと聞きたかった答えと思う悟。

心境の変化がいいねぇ…。いまの悟には夢があるからね。
夢っていうか成し遂げなくちゃいけない事が!「実現しなかったらどうしよう?」じゃないんです。実現しなきゃいけないのです。確定事項ですよ!だから言葉で発するのである。

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実現しなくちゃいけない

「真犯人の思い通りには絶対させない」
「終わらせよう、僕らの手で」

うおおおおおお!
この展開は熱いで!読んでいてブルッと来ましたよ。アイリが断片的に頭の中をよぎり、夢を口に出してれば実現できるって気がするまでを思い出した後の言葉に出しての意志表明ですよ!震えるじゃないか。

プラスして38話「勇気2005.08」でユウキさんから勇気付けられての流れだし。

ここからが本番って感じでさ。

7巻は走馬灯ばっかだったけど、むしろ1話目のサブタイ「走馬灯」とシンクロするように計算してるのではないかってすら思うね。

新たなスタートって感じで。『僕だけがいない街』て緻密で計算されまくってんだもん。読み甲斐が凄くあります。

39話「愛梨 2005.08」が顕著。
悟は名前も聞いてないのにアイリを「AIRI」と心の中で呼んでいました。
理由はアイリが持ってたバッグについてたキーホルダーを見て、断片的に一つのことを思い出したから。それが15話でアイリの部屋に匿って貰った時の部屋のプレートのキャラです。バッグのキャラと同じで、そこを描写して(思い出して)から「AIRI」表記になる。

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アイリの部屋のプレート / バッグに付いてたキーホルダー

悟が思い出したのが部屋のプレート「AIRI」。
あとはずっとモノローグで「AIRI」と呼ぶ。そしてアイリにもう一度会い思い出して「AIRI」から「愛梨」と呼ぶっていうね。上手いですね。芸術的であり、緻密で計算されていたわけですよ。

アイリを思いだし、手を伸ばすも途中で止めて声をかけなかった悟。
この場面さ、5巻の25話で悟が見た夢なんですよね。完全に一致している。

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25話で悟が見た夢

アイリとの別れを暗示した夢。
あの頃はアイリがいる2006年の時間軸(最初の時間軸)に戻れないって意味で描かれた夢かと思ったんですけど、7巻読んで鳥肌が立つぐらい震えてしまいましたね。
28話の悟が見た夢は39話まんまなんだもん!また25話の悟は顔の上の半分が描かれてません。メガネをしてない今の悟だったからだったのですよ。これ計算してたのでしょうね。25話の段階で。すげぇよ。

そして39話は夢の続きでもある。
手を伸ばすもアイリに届かないのではなく、悟が自分から手を引っ込めたのであったか。でもアイリとの別れは合ってた。事件に巻き込みたくないからかな。アイリに会い「AIRI」が「愛梨」と思い出し、話しかけず、キーパーソンのアイリと決別するようにすれ違い別れるのであった。

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アイリと別れる
『僕だけがいない街』はアイリと始まったと言っても過言じゃないでしょう。
36話のモノローグでアイリを指して以下のように述べてたし。

「僕だけがいない街」の始まりは、きっと、あの娘がいた時間だ。

悟の思う通りだよ。
メタファー的にもね。

この漫画『僕だけがいない街』は1話でアイリと仲良くなってスタートしたんだから。

んで、アイリと交差しない2度目の人生。

「僕だけがいない街」の始まりはアイリがいた時間ですからね。そのアイリとのバイバイですよ。始まりだったなら終わりへ向かわなきゃですよ。『僕だけがいない街』の終わりはアイリがいない時間って事か!鳥肌立ちまくるって。

深読みすると『僕だけがいない街』っていまの時間軸上で北海道の街を指してるようだけど、本当にそうなのかね。悟がいない街だったけど、「僕(悟)だけ」じゃなかったから。「僕(学)」もいなかったからね!タイトルの街は千葉県船橋市なんじゃねーの。決着付けば一人称「僕」の2人はどっちかが居なくなるしね

しかし、アイリとのお別れは震えたけど寂しいね。
もう(ヒロインが)ないじゃん…。これじゃヒロインがいない街ですよ(←上手い事言ったつもり)。雛月加代は結婚し、片桐愛梨とはお別れ。2人のヒロインとラブがコメりそうで、ラブコメにならない!幻滅しました!これからは久美ちゃんです!

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久美ちゃん

どう見ても悟に惚れてるよねこの子!
三度目の正直と言いますし、三人目のヒロイン(?)久美ちゃんに期待が高まるってものです。まる。

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