『ワンピース』780話ハートの呪縛

『ワンピース』780話ハートの呪縛

必死ですコイツ。

780話のサブタイトルが「ハートの呪縛」だったんですけど、ローの背中の「コラソン」、ハートの海賊団の名は何への当てつけだと、ドフラミンゴは激おこプンプン丸。ハートの呪縛に囚われているのはドフラである。一番過去にこだわってんのはアンタだろ、と宮城が指摘するレベルです。トレーボルもドン引き。

いくらなんでも取り乱しすぎです。
こんなにドフラミンゴが取り乱したのははじめてじゃないでしょうか。これじゃさ、759話「秘策」の逆フラグじゃないですか。

759話「秘策」

「さっき約束しただろう麦わら屋！怒りや憎しみを出せば敵の思うツボだ。抑えろ！それを煽るのが奴の手だ！冷静さを欠けば命を落とすと思え…！」

感情を露わにするルフィに対してローのアドバイスである。確かに、ドフラミンゴはひたすら煽りまくる。ルフィはひたすら煽られまくる。ドフラミンゴは煽り屋なので冷静になれと言っていました。

怒るドフラミンゴ！

怒りや憎しみを煽りまくる事に定評のあるドフラミンゴが、今回は見事にローに煽られているじゃないですか。「冷静さを欠けば命を落とす」というローの言葉が、そっくりそのままリボンをつけてドフラミンゴにお返しされているよう見えます。

煽り屋が煽られるの図

怒りや憎しみを煽るのが手のドフラミンゴがローに、同じ手で食らってるのは気になるところですね。

何よりも、「忌々しい！ロー、コラソン！てめェらの呪縛も…ここまでだ…！」って台詞が意味深すぎるよね。呪縛？ハートの呪縛って何？少なくとも、ローとコラさんの過去エピソードではドフラに呪縛のようなものは描かれてなかった（と思う）。

このドレスローザ編は、レベッカの視点で過去が語れ、ドレスローザがドフラミンゴファミリーに乗っ取られる過去、キュロスの視点の過去、そしてローの視点の過去が描かれたけど。まだドフラミンゴの視点の過去が描かれていない！

つまり、ドレスローザ編は少なくとも後1回の過去邂逅があるって事だ。この意味が分かるかな？

まだ語られていない過去があると思う

13年前の「絶望」である。

ドフラはローが再び現れて散々で「まるで13年前の『絶望』を再び味わっているようだ！」と述べていた。ローは、13年前の「絶望」がなければこうしてドフラの前に現れる事もなかった、と。ドフラは13年前の「絶望」がなければローが3代目コラソンになっていたと述べる。

13年前の「絶望」って何だろう…。
コラさんをドフラミンゴが殺した事だろうか。ロー視点の過去邂逅（761話～767話）では、少なくともドフラミンゴが絶望するような事は特になかったと思う（オペオペの実はローに食われたけど）。そも、年表で整理すると謎の半年間の空白がある。

うん、やっぱり腑に落ちない。
だってさ、13年と半年前にコラさんが息絶える間際、コラさんは「まだだ、もう少し生きてるぞ」と最後の力を振り絞り生きようとしていた。なぜかって、ローにかけた悪魔の実の能力、無音状態を少しでも伸ばす為に。

海賊が宝箱を見ると、必ず自分の船に持ち帰る習性を逆手に取ったコラさんの作戦は見事に成功したのだ。ローは泣き叫んでいたけど、コラさんの悪魔の実の力でドンキホーテファミリーは誰一人としてローに気づいていませんでした。

そして、コラさんが息絶えると同時に消えていたローの「声」と「音」は島に響くのであった。

だ・け・ど！
やっぱりローは生かされている。次から次へと救いの神が舞い降りて来る。コラさんが息絶えると同時に、ローの声が出るのだが、同時におつるの戦艦とドンパチはじまって、ローの泣き叫び声は掻き消えていたのである。

つまり、13年プラス半年前。ローはコラさんの思惑通りにドンキホーテファミリーに見つからずに逃げる事に成功していたってことですよ。

ね、何か引っかかるでしょ。
12年と半年前に、ドンキホーテファミリーに見つからずに逃げたはずです。でもね、作中でローは今現在のパンクハザードではじめてドンキホーテファミリーを裏切ったように描かれてるんだよね。

つまりね。ローは13年＋半年前にドンキホーテファミリーに見つからずに脱出したけど、再びドンキホーテファミリーに加わったと思われる。で、13年前の「絶望」というものがあると思うの。12年半と半年前～13年前、空白の半年がまだあるはず。そこにハートの呪縛があると思うのですよ。