同僚以上、恋人未満!?
これヤバイな。
「ベツ×バラ」舐めていました。
まるで熱い湯船に入るように、徐々にゆっくりと進展する恋愛模様が私のハートを鷲掴みにしやがるのです。主な登場人物は別所たまき(20)と原田智哉(22)の2人。
お菓子のパッケージ会社「アマイ企画」の入社2年目のエースであるたまきと、新入社員の原田くん。
年上の後輩と、年下の先輩という間柄。この2人のオフィスラブには発展しないというか、両者恋愛感情がないんだけど、それでも…という具合がニヤニヤ指数を跳ねあがらせてくれます。
まず何よりも主人公・タマキが超可愛い!
たまき
会社唯一の若い娘というだけあって、紅一点というか他の同僚に可愛がられています。お菓子が大好きな元気娘。普段のノリノリな様子が良いのです。
年上の後輩原田とのやり取りはマーベラス!
と言っても、2人の関係はまさに職場の先輩後輩というもの。
たまきと原田
これでどうニヤニヤしろと?
だのアットホームな会社を舞台にしたほんわかギャグと早計に考える方が多いと思います。
甘い。たまきのストレス解消の為に食される甘味のおかしぐらい甘いです。
まるで恋愛感情がない2人ですが、時たま原田くんがたまきに異性としての「女」を感じる時が、「おっ!」とさせてくれます。
例えば、胸を押しつけられた時、上目使いでお願いされた時、たまきが寝坊し髪の毛下ろした時、ふとした時のうなじ、ブラチラした時…etc。
異性を意識しちゃうのです
頬がニヤニヤしちゃうな!
一方のたまきはたまきで、原田くんをただの会社の年上の後輩としか見ていませんでした。歯医者の先生から、パソコン教室の講師など恋多きたまきですが、ことごとく散っていく中でも原田くんとはまったく進展しません。いや、傍から見ればフラグは立ちまくりなのですが。
そんなたまきが原田くんをちょろっと意識しちゃうのは海だ水着だ回。原田が元カノが男といるのを見てへこんでると聞いて…。
心の声
「ふうん…そーだったんだ…」
そうなんですかコレは。
ニヤリング&ローリングで身悶え3回転半を記録しちゃうってものですよ!
だがしかしである。原田くんはたまきに異性としての「女」を見てしまうものの、あくまでスケベ心です。
もちろん、スケベ心は大事な事なのですが、「たまき」という人物にドキドキというか意識をしない。こりゃ、永遠に正式なフラグは立たないかな…と、思いきや2巻で事件は起こるのです。そもそも「ベツ×バラ」は、2人の掛け合いがメインのオフィスラブではなくオフィス漫才です。
もちろん、本編のお仕事の「あるある」ネタは、我々社会人だと思わず頷いてしまいます。入社してしばらくし仕事を覚えると、自分が休んだら大変だという気になるものの、いざ休んだら滞りなく仕事が進んでいたりしたら。
どこか自分がいなくてもいいじゃんという淋しさを覚えるのは、社会に出れば誰もが経験する感覚。
「私がやらないと」
若いくて仕事覚えたての頃は、「自分がやらないと」という気になる気持ち分かります。分かりますよ。この経験の先に社会の歯車であると自覚し、訓練された社畜となります。
そんなこんなで、社会人なら思わず頷いてしまうネタが満載。
でも見たいのだよ。ラヴを!
「ベツ×バラ」は、たまきと原田のフラグはバンバン立つのに回収しない、くっ付きそうでくっ付かないどころか、くっ付く素振りすらまるでありません。
オイオイ、早くくっ付いて俺を悶絶させろよという我々読者の声と視線。
それを代弁してくれるのが、年配の同僚なのです。
年配の同僚
我々読者と同じように2人の関係をニヤニヤ見つめる年配の同僚達。
あくまでも立ち位置的にはニヤニヤ見守っているだけだったわけですが、2巻で社長令嬢の新キャラが登場し事を引っかき回すというか踏み込んでいくのです。
踏み込みまくる
今までの同僚はニヤニヤと見守るだけだったのに、新キャラのカナさん…ガツガツ2人の関係を後押ししまくり。
こりゃ、事件ですよ。
まるで意識してなかった2人にも変化が訪れるってものですよ。
たまきなんか原田服借りて臭い「私、原田くんのニオイがしてる」ときたものです。ニヤニヤしますね!
そして、スケベ心というフィルターでたまきを異性として見ていた原田も確実に「たまき」という人物を意識しちゃうって来れば、頬が決壊してヤバイ。ニヤニヤして悶絶するっちゅー話ですよ!
今まで散々フラグが立ちまくっていたのに、立っている事すら気付かない2人。でもカナさんおかげで気付いちゃうって話です。
フラグに気付く
素晴らしいな。
総括すれば、恋愛経験が浅い故に無防備になるたまきがクソ可愛いという単純な結論になるのですが、牛歩の如く確実にゆっくりと進展する2人が胸熱というもの。これは超お勧めです。
どうもせっかちな自分は中々進まない恋愛模様にイライラする性質なのですが、「ベツ×バラ」はどうもベツバラのようです(上手い事言ったつもり)。
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