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『To LOVEる ダークネス』をラブコメ漫画として評価する


To LOVEる―とらぶる― ダークネス 15 (ジャンプコミックス)
 

『To LOVEる』は現在進行形で生きる伝説である。

 

人生に疲れた我々に「生きる力」を与えてくれる存在といっていい。

とらぶるがあるから僕らは生きていける。少年誌の限界に挑み続け、常に界王拳20倍の勢いで突っ走り続けています。矢吹先生は開き直って悟りを開いているからね。我々は読了後に「ありがとうございます」とただ感謝を述べるのみだ。

 

公式が最大手で薄い本を読むよりも賢者になれるってんだから『とらぶるダークネス』はスゴすぎるよ。圧倒的な画力で視覚的に僕らを楽しませてくれます。でだ。『とらぶる』はエロを極めつつあるけど、純粋にラブコメ漫画としてはどうなのだろうか?

ラブコメ作品としてとらぶるを読む

ぶっちゃけラッキースケベ無しで面白いかどうかである。私は真っ当なハーレムラブコメとしても面白いと思う

 

15巻ではフラグが立ちまくっていたキョーコちゃんが陥落しました。

 

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キョーコちゃん陥落

 

ハイいっちょ上がり!
ダークネスになってから光の速さで次々とヒロインを籠絡させるリトさんである。リトさんクラスになると、歩くだけでヒロインは脱衣!陥落!ですからね。

 

現代ハーレムラブコメの基本はヒロインのチョロさがモノを言うじゃん?「主人公=読者」ですから。主人公がモテてモテてモテまくる事はこの手のラブコメでは大切なのです。

 

例えば『ラブひな』『ネギま!』、そして最近ラブコメ方面に開き直った『UQホルダー』の作者・赤松健先生は以前に萌え萌えジャパン(もう無い)で自身の世界観をつらいことが起きないと述べていました。

 

実際の社会ってつらいことが多いでしょう。特に現代はあまりいいニュースも少ないじゃないですか。だから漫画の中ぐらいは絶対に嫌なことが起きなくてもいいんじゃないでしょうか。出てくる女の子はかわいくて、みんな主人公が好きで。読者には現実で苦労したぶん、そこで楽しんでもらう

 

かくして『ラブひな』は天下を取ったのであった。

ハーレムラブコメってのは、サバンナにおける水飲み場のようなものなのです。

 

疲れた現代人の心に不足しがちな「癒し」を摂取させてくれる。渇いたハートに甘水を与えてくれるわけです。日々、社会の歯車の我々にはラブコメを摂らないと心が死んでしまいますから。そういう意味で『とらぶる』はラッキースケベだけでなく、最高の癒し空間を形成している。

 

現代人は嫌なストレス受けたくないんですよ。リトさんが預かり知らぬところで次々とヒロインが籠絡していく様は最高に最高で最高すぎるってもの。

 

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ネメシス

 

これはネメシスも陥落ちたな。ニヤリ。

15巻はネメシスとリトさんが一体化する。そこまでの流れがまるで少年漫画のようであった。って、これは少年漫画なんだけどな!

 

思い返せば『ダークネス』1話ではハーレムENDを望むモモ様の妄想で8人のヒロイン描写がありました。ララ、春菜ちゃん、モモ様、ナナ、ヤミちゃん、美柑、古手川、ルン…そして天条院先輩である。

 

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天条院先輩

 

1話でぶち上げたモモ様のハーレム計画。当初の予定ではハーレム要員として天条院先輩が面子に入れられていた証左でしょう。まあ、今や天条院先輩は付き人・九条凛先輩のオマケでたまに登場しては脱がされる脇役となってしまいましたけど。

 

話が進んで14巻。モモ様の想像したハーレム計画のヒロインは、ララと春菜ちゃんを筆頭に、モモ様、ナナ、ヤミちゃん、美柑、古手川、ルン…そして天条院先輩が消えて、九条先輩、籾岡、キョーコちゃんが加えられており11人となっています

 

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ハーレム計画から天条院先輩が消えた

 

今ならこれにプラスして黒咲芽亜とネメシスが加わるかもしれません。

このように、戦況は刻々と変化しています。実に素晴らしいじゃないですか。ぶっちゃけ、作者もどーなるか分からないぐらい、先が読めない展開というのはラブコメとしてリアルタイムで楽しめるからね。

 

そもそも、『ダークネス』はハーレムENDになるかどうかも分かりません。計画しているのはモモ様だけだし、そのモモ様もなぜハーレム計画を立てたかっていうと、側室を作って2番でも3番でもいいからリトに愛されたいというピュアなものですから。凄いですね。普段はベッドに忍び込む猛獣な肉食系なのに、ここぞで魅せるウブさ。

 

ちなみに母・セフィに「あなたのやりたいようにやってごらんなさい。あなたの心がそれで良いのなら…ね」と指摘されており、モモ様はハーレム計画で何番目でもいいからリトに愛されたいと言いつつ本当にそーなのかなって描写が随所にあります。例えば春菜ちゃんとキスしたと聞けば落ち込み、告白を促すもモヤモヤし、告白が有耶無耶になればホッと一安心である。

 

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春菜ちゃんへの告白が有耶無耶になり

 

ハーレム計画をしてるのにおかしいな~。ニヤニヤ。

縁日の時には、ララと春菜ちゃんを見かけてもリトさんと2人きりでいたくて「でも、もう少しだけ…」と結局声をかけなかったこともあったし。これはあれですね。2番でも3番でもいいから愛されたいと言いつつ、独占したい、1番目になりたいという本心が透けて見えますね。

 

現在のモモ様は姉・ララの「1番とか2番とかそーゆー事はどうでもいいの。私がリトの事を好きで、リトも私が好き…それで私はサイコーに幸せ」という言葉を聞き、ハーレムを完成させる、リトさんに愛されればそれでいいと決心しています。

 

がしかし!いつ1番目になりたいという本心が出るか余談を許さない状況である。ぶっちゃけ、ハーレム計画を遂行するには姉・ララのほうが向いている。モモ様は計画を遂行できるのか疑問がありますね。

 

また、次々とヒロイン達のハートを射止めていくリトさんでも、肝心のヒロインがヤキモチを焼いてるのがな!

 

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ヤキモチ焼くナナと美柑

 

ベッドでリトさんとモモ様がくんずほぐれになっているのを目撃して不機嫌になってしまった美柑とナナである。どう見てもヤキモチです。本当にありがとうございました。ヤキモチとは他のヒロインに奪われないようにする、恐ろしくもクッソ可愛い求愛パフォーマンスに他なりません。

 

つまり独占欲!1番目になりたいという願望である。

この意味でも、いくらリトさんに惚れているとはいえハーレム計画は難しいでしょう。

ハーレムENDになるかどうか本当に分からないですよ

 

何より、リトさん自身は春菜ちゃん一筋ですからね。

14巻では事故チューをして『とらぶるダークネス』もまともなラブコメ漫画として時計の針を進める気があったのかと関心したものです。

 

15巻もニヤニヤできたで。

やっぱり春菜ちゃんは可愛いな。

 

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ニヤニヤ

 

ネメシスに操られたリトさんが春菜ちゃんを抱きしめるの図である。

普通に見ているだけで超ドキドキするんだけど!さすが春菜ちゃんだぜ。とらぶるでは希少価値すらある甘酸っぱい恋のドキドキ感を味あわせてくれる。さすが人気投票・恋人にしたいヒロイン1位!春菜ちゃん個別ルートでもええんやで!(願望)

 

ピュアラブストーリーもいけるやん!でも…

悲しい(嬉しい?)けど、これ、『とらぶる』なのよね…。

 

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これとらぶるなのよね~

 

ころんだ拍子に春菜ちゃんの大事なとこをカメラでパシャパシャである。

相変わらずリトさんは神がかっている

 

とはいえ、一瞬!だけど閃光のように!

見せたメープルシロップのような甘い甘い恋心のニヤニヤ展開は特筆すべきものでしょう。無印の頃から変わらず、春菜ちゃんが1番好きを貫き通すリトさんである。ここまで来ても、春菜ちゃんの個別ルートもあり得るんじゃないかと期待させてくれますな。

 

ハーレムENDが当たり前のように言われている『とらぶるダークネス』ですが、実際にハーレムENDになるか分からず、戦況は刻々と変化し、個別ENDも十分あり得るとも思わせてくれる。

 

「どうせハーレムENDでしょ…でもひょっとしたら…」である。

この「ひょっとしたら」がこの手のラブコメ作品では重要である。『とらぶるダークネス』はラッキースケベ無くても面白いと声を大にして言えるね。まあ、ラッキースケベ描写が突き抜けすぎててそこが一番なんだけどな(身も蓋もない)。まる。

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