今一番熱いんじゃないでしょうか。
鯉太郎VS白水、阿形VS吽形と同門対決に突入してから毎週これでもかとクソ熱い展開の連続。ゾクゾクして胸が熱くなりまくってしまいます。
これ以上の試合はないんじゃないかという鬼気迫るものがあります。
前回、ついに虎城親方まで「見事だ…」とデレてしまったわけですが、2人の生き様に呼応するように鯉太郎と白水、ついには観客まで胸打たれ泣き「頑張れ」と叫ぶのでした。
ヤバイぐらいに心が熱いよ!
もうね、グッときますね。観客の声を聞いた2人の会話が俺の涙腺を刺激しまくる。
「お前のおかげだ、お前が相手だったから」と感謝にも似た台詞をいう吽形。
「まだ…終わりじゃねーだろ」「あぁ…まだだ…まだ、終われねぇ…」
吽形はまだ終わっていない、まだ終われない。
「まだ…俺の奥で…小さく燃えてるんだ…」
「このまま燻り続けて…生きるなんてゴメンだからよ」
「だから…もう二度と…火がつかないように…」
吽形の最後は阿形が決める。キッチリ終わらせる。
吽形は医者に休場しろと言われても今場所だけはと固辞し、「引退…する気なのか?」と問われれば「それは俺が決めるコトじゃないですから」と笑って答えていました。
「お前の最後は俺が決めてやる…」
阿形が言い放った一言。
当然、吽形の最後を決めるのは唯一無二の親友で同期入門の同門で最大のライバルであった阿形である。 阿形がいたから吽形はここまでこれたし、吽形がいたから阿形はここまでこれた。吽形の中に小さく燃える炎。
このまま引退し燻るのはいやだから、もう二度と火が付かないように阿形に消して欲しいのか。最後に自分の炎を消してくれと頼む…と思ったら、そうではなかった!
「まだ…俺の奥で…小さく燃えてるんだ…」
「このまま燻り続けて…生きるなんてゴメンだからよ」
「だから…もう二度と…火がつかないように…」
「ここで今、お前を倒して…燃え尽くす」
胸が熱くなるな。
まだ吽形の中に残る小さく燃える炎、火を消してくれと頼むかと思ったら、ここで燃え尽くすですってよ奥さん。めがっさ燃える吽形の生き様。
最後に完全燃焼する。
吽形の最後は阿形が決める…吽形はそんな気持ちがまったくない。
自分の最後を他人に決めて貰おうなんて思ってなかった吽形の覚悟が半端なし。阿形をここで倒して燻る炎を燃え尽くす。完全燃焼させる気である。自分の最後は自分で決める。
そういえば、燻る炎を完全燃焼出来なかった力士がいましたね。鯉太郎の父・火竜ですよ。「神」という名の横綱になると豪語し、暴力事件を起こし除名され、その後は転落人生を歩み酒に溺れていきました。
火竜
「死んで生きられるか…」
力士とは生き様であり、力士として死んでは生きられないというのが火竜の口癖。完全燃焼出来なかった火竜は燻ったまま生きて行く事になってしまいました。「こっからだ」「終わっちゃいねー」「俺はまだ…」と酒を飲んではグチる日々。
相撲取りとして死んで生きられない。
まだ終わってない、完全燃焼できなかった。火竜は2度死んだ。
そして完全燃焼できず、後悔と無念しかない。
最後に完全燃焼する為に、全てを出す吽形。
結果的に「お前の最後は俺が決めてやる…」という言葉通りになった。
でも自分で燃え尽くすと決め、全部を出しきった。
吽形は相撲取りとして死んだのである。
「もう…十分だ…」
「もう…阿形…」
「ありがとな」
その笑顔はいつかの少年のようだった。
清々しいぐらいの笑顔である。でも吽形は死んだ。
力士とは生き様。吽形は力士として完全に死んだのである。
「死んで生きられるか」という火竜の口癖、火竜は力士として死んで生きられなかった。でも吽形は力士として死んだけど、後悔も無念もなく燃え尽くした。死んで生きられるか?生きれる!最後に最高の相手と闘い全てを出し切った吽形は、死んで生きられる!
[まとめ買い] バチバチBURST(少年チャンピオン・コミックス)
コメント