『暗殺教室』第178話 涙の時間
殺せんせー(´;ω;`)
ついに逝ってしまった殺せんせー。前回の『暗殺教室』が「いい最終回だった」というに相応しい内容であと3話も何をやるんだろ…と思っていたんですが、今回の178話「並なの時間」もすごく良かった。
ズバリ感想を述べれば、いい最終回だった!
卒業式である。
感動的な卒業ですよ
殺せんせー暗殺を通して大きく成長したE組もいよいよ卒業かぁ。しみじみ。
卒業式といえば学園モノ作品じゃ感動のド定番ですしね。
成長した姿に自然とグッときちゃうってもの。烏丸先生も言ってますけどE組みんな成長してて泣きそうですよ。
成長した
烏丸先生というフィルター通して語られるE組の成長っぷり。
烏丸先生も最期に「殺せんせー」と呼んだりいい仕事をしてくれた。E組は渚くんがもう一人の主人公的な立ち位置だったけど、クラスのキャラを1人1人掘り下げて丁寧に描いてたからね。感動もひとしおなわけです。寺坂とか本当に成長したよね。「ダイの大冒険」のポッレベル。
『暗殺教室』は名言が多かったけど、卒業式で殺せんせーの教育方針を改めて渚くんが代弁。これがすこぶる泣けます。夜の校舎で行われた最後の授業を思い出して目頭が熱くなるぜ。
殺せんせーは
「E組の制度は間違ってるから変えさせよう」とか そういう事は一度も言わなかった 「理不尽な事が世の中にあるのは当たり前」
「それを恨んだり諦めているヒマがあったら…」
「楽しんで理不尽と戦おう」
その方法をいくつも教えてくれた
名言すなぁ。
170話「次世代の時間」で最後に生徒たちに伝えた言葉通りなんですが、きちんと理解してE組の生徒から述べるとまた違った感動があります。理不尽な社会を否定するではなく、「世の中そんなもんだ」とやり過ごす。真理である。
改めて『暗殺教室』のスゴいところはドデカイ爽快感溢れる奇跡でスカッとするというよりも、理不尽な社会を否定するでなく、正面から立ち向かうでもなく、上手に世渡りする方法を示したことなのかもしれん。本来の少年漫画ならE組制度はイケナイので潰す…といった展開になったでしょうに。「世の中そんなもんだ」は辞世の句にしても良い。
殺せんせーとか存在自体がトンデモでしたけど、なんか現実的というかリアリティあるんですよね。社会に出ても通用する教育ってところかしら。ただ夢や理想を描くだけでなく、現実を突きつけた上での解答があった。
いやはやそれにしても。
相変わらずのマスコミが酷い描かれ方で笑ってしまう。
社会風刺をギャグにすることも多々あるけどなかなかどうして本質をついている(ような気がする)。
マスコミのみなさん
そういえばE組の面々って世間から「可哀想な子」扱いでしたね。
あれから殺せんせーがどう報道されたか知らんけど。
怪物に暗殺の真似事を強要されてるとか、いつ爆発するか分からない生物に支配されていたとか、心に深い傷を負ってしまったとか、赤の他人に勝手に心配されていました。
何で俺等…赤の他人から可哀想扱いされてんだ?
すごくリアリティあるというか現実でもあるからね。
例えば「松井秀喜5打席連続敬遠」における明徳とか。第74回甲子園「星稜VS明徳義塾」は今なお語り継がれる伝説というか物議を醸した試合。勝負はしません!
敬遠した方の明徳義塾の選手が悪い監督による被害者というのが世間の常識。マスコミや世論では勝ちに拘るエゴ丸出しで非情な監督の指示で勝負したかったけど無理やり敬遠させられた純粋無垢な可哀想な球児たち扱いですからね。連日「甲子園なんて来ない方がよかった」という明徳選手のコメントや教育としての高校野球とかそういう論調でした。しかし、事実は真逆である。
「甲子園が割れた日―松井秀喜5連続敬遠の真実」では社会問題にもなり物議を醸したあの一戦の明徳側の選手の生の声が書かれている。
明徳の選手は誰ひとり松井の5打席連続敬遠に後ろめたさも持たず、監督の指示で無理やり敬遠した被害者でもなく、勝ちに貪欲であった。「甲子園なんて来ない方がよかった」とか「つらい思いしか無い」とマスコミに踊ったコメントは捏造で、実際には甲子園に来れて良かった、松井を5打席敬遠してまで星稜に勝利して良かったと言ってもマスコミは取り上げてくれなかったのであった。
「いい思い出ですよ。誰も経験できないことを経験したわけですしね。みんな『可哀想』っていいますけど、ぜんぜん可哀想じゃないですよ。勝ったんですから」
「みんな言わせたがるんですよ。『勝負したかったです』って!」
「要はあれでしょう、馬淵さんを悪者にしたいんですよ」「何より嫌だったのは馬淵監督が非難されること。あの作戦に対して『え?』て思ったやつは一人もいない」
「卒業して思うんですけど、やっぱり勝つことを教えるのが教育だと思いますよ。正々堂々やって、潔くやって、負けてもいいよという教育なんて社会に出たら通用しないでしょう。銀行だって一つならいいけど、いくつもあるわけです。その中で相手の方が上だと思っても、なんとかしないといけないわけですからね」
「僕らも勝ちたいですもん。あんなに練習して。勉強するならあの学校には行ってないじゃないですか。監督のエゴの犠牲になったみたいな見方は全然違う。そういう人たちに反論してもしょうがないんですけど」
明徳の選手たちのコメントは衝撃的。このチームで良かった、敬遠してまで勝って悔いなしである。名門の明徳に入ってひたすら甲子園目指し、一つでも多く勝ちたい当事者にとって、「高校生らしさ」とか「教育の一環」とか「本当は勝負したかった」など大人が作ったただの虚像であった。なに勝手に可哀想扱いしてんだ!である。これぞ理不尽な社会ですよ。
『暗殺教室』のE組を見てて、赤の他人が勝手に可哀想な子たち扱いした明徳を思い出しちまったぜ。本当に一見すればトンデモなんだけど現実的なんだよな『暗殺教室』は…。んで、E組は可哀想なのか!答えはノー。ここで殺せんせーの教育が生きるぜ。巨大な社会の流れに悔しい気持ちをなんとかやり過ごす。
殺せんせー最後の授業
「正面から立ち向かわかなくていい、避難してもいい隠れてもいい、反則でなければ奇襲もしていい、常識はずれの武器を使ってもいい」である。いつか必ず素晴らしい結果がついてくると言ってた殺せんせー。
まったくもってその通りだったね。
マスコミに可哀想扱いを受けるE組は卒業式もしつこくマスコミの餌食になるんですけど、理不尽な社会が立ちはだかるんですけど、素晴らしい結果になった。
A組参上
五英傑 …(´;ω;`)
マスコミの餌食となっているE組を守るように颯爽とA組が登場である。
殺せんせーが良い先生だったという真意を伝えることはできないけど、社会の波には逆らえないけど、今まで何度も戦ってきたA組がE組のために颯爽と登場して俺の涙腺崩壊ですよ!
嫌なやつらの代名詞だったA組も、E組と切磋琢磨するうちに浅野理事長に立ち向かったりと人間的な成長が見て取れましたが、最後にE組のために身体を張って守ってくれる様子がすこぶる感動的です。正面から立ち向かわなくていいんです。避難して隠れていいんです。常識はずれの武器・A組ですよ。暗殺で成長し何度も戦ってきたA組が仲間になったぞ!
まったくね。
椚ヶ丘中学校は最高かよ!
さよなら…椚ヶ丘中学校
いい最終回だった。
そう言ってもいいぐらいに心に染みるエピソードだった。
リアルタイムで『暗殺教室』を読める幸せを噛み締めあと2話!
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