週刊少年ジャンプ10号
週刊少年ジャンプは豊潤の大地と呼ばれた時代がありました。
長い長い氷河期という名のラブコメ不毛の地だったジャンプに突如として春が訪れたのです。『鏡の国の針栖川』『ニセコイ』『パジャマな彼女』『恋染紅葉』…。次々と投下されるラブコメに、干からびたジャンプ読者は大いに潤いました。人は実りの大地と化したジャンプを小躍りしながら喜んだものです。
しかし!しかしです!
悲しいけど、これ週刊少年ジャンプなのよね。
共存共栄を夢見た我らの願望をあざ笑うように、血みどろのバトルロワイヤルが開始されたのでした。そして気づけば『ニセコイ』しか生き残りませんでした。黄金郷は滅んだのです。弱肉強食、適者生存、優勝劣敗…。やはりジャンプで共存共栄は無理なのか?…いや、今度こそ!
ゆらぎ荘の幽奈さん
『恋染紅葉』のミウラタダヒロ先生が帰ってきたー!
新連載の名は『ゆらぎ荘の幽奈さん』である。
期待大じゃないですか。早速読んでみましょう。
開始1ページ目で「彼女はゆらめいて消えていった。まるで朧な湯けむりのように―」と湯に漂う女幽霊というちょっと背筋をゾクゾクさせる幽霊物かと思わせておいて、次のページで女幽霊・幽奈さんのキャラとしての方向性が分かった気がしましたね。
一見してクールビューティーかと思いきや、扉絵でなんか「あっ…(察し)」って感じですよ。とびっきりのポンコツヒロインですね。分かります。扉絵でなんとなく察してしまった幽奈さんのキャラは、読んでみれば想像通り…いや、想像以上のダメポンコツっぷりでした。
素晴らしきポンコツヒロインである
動揺するとポルターガイストを発生させるクセがあるらしく、ヒロインのほうから自滅してラッキースケベを発生させてくれます。すぐにテンパッて泣き出してしまうポンコツも可愛いものです。漂う小物臭がグッド!いとうつくし。
なんですかね、幽奈さんから感じられるドキドキ感は…。例えるなら、高速道路を三輪車で横断してるような…そんな感覚です。非常に危なっかしいヒロインである。壁から尻とかとてもロックだった。妙にトリップしてる。ポンコツでアホな子である。
まあ、この業界はアホな子ほど可愛いっていうしね。幽奈さん見てると、この子大丈夫なの?ってほっとけないという気持ちになります。保護欲のようなものがムクムクと出てきますな。ダメなポンコツっぶりが、男心をくすぐる守ってあげたい系ヒロインとなってます。
守ってあげたい
見て下さいよこの泣き顔!
思わず、Soyou don't have to worry worry 守ってあげたい♪とか口ずさんでしまいそうになってしまいます。幽奈さんの泣き顔が私の心の琴線を鷲掴みである。何が飛び出すか分からないハラハラ感と可愛い女の子ドキドキ感が満載です。抱きしめたいオーラが漂っている。
ここに「幽奈さんの挙動を見守り続けるの会」の結成を宣言します。1話の幽奈さんの成績は、全裸でこんにちはの出会い、頭隠して尻隠さずの上級者向けな壁尻、ポルターガイストで押し倒し、「むにっ」「もみっ」「ひぁんっ」…と、1話目でスーパープレイを連発していました。野球で例えるならルーキーがホームラン20本超えるようなものです。脅威の大型新人現る。22本37打点みたいな。
地上に舞い降りたポンコツ天使…いや幽霊!それが幽奈さん。
ほう、メインはなかなかどうして。そしてサブヒロインの品揃えも良い仕事をしています。可愛いじゃないか。まだ1話目なので今後の活躍に期待したいところです。とりあえず目についたのは雨野狭霧かな。
雨野狭霧
でも、一発で理解できてしまうのです。もうひと目見ただけで分かっちゃいましたよ。この子絶対にチョロいって。数話後でデレてる未来が見えるぜ(断言)!
荒覇吐呑子さんは出会って早々スカートの中を見せておいて最後は全裸を見られて怒ってたということは、「見せてる」ではなくあくまで天然で「見えてた」という事でしょうか。
※追記
呑子さんの怒ってる描写で以下のコメントをいただきました。コレに関しては怒っている描写の際で空になったとっくりを逆さに持ったまま怒っているため、湯に浸かりながら飲もうとしていたお酒を台無しにされたことに関して怒っていたのではないでしょうか。
はい、まったくその通りですね。『オトナはウソつきだ」と思った少年少女のみなさん、どうもすみませんでした。大人はウソつきではないのです。まちがいをするだけなのです。
この手のハーレムラブコメってハーレムの基盤作りとお色気の為に、強引なドリブルで中央突破して、ディフェンダーを4~5人ぐらいふっ飛ばすタイガーショットをぶっ放すぐらい、勢いだけで突っ走りますからね。その勢いが素晴らしい。
何にしてもジャンプでお色気ハーレムラブコメがここに開幕です!期待大である。あ、肝心のストーリーを説明してませんでしたね。『ラブひな』みたいな感じです。とはいえ、ただの『ラブひな』の何十番禅師だよだけでなく、『GS美神』テイストもあります。強引過ぎる展開やオマージュ丸出しな設定はおっさん心を刺激するノスタルジックな気分になる。
真面目な話をすると幽奈さんを成仏させるのがゴールなんでしょうけど、それだと最後はどーなるんだろうか。
今後どーなんの?
「俺がおまえを幸せにしてやる!」
そうすっと、最後は幽奈さんが幸せに成仏することかな。それがドラマチックにラストを盛り上げる規定路線だろうけどさ…。絶対に主人公に惚れるのも既定路線でしょう。それって成仏する時は未練にならんか。
何にしてもジャンプでお色気ラブコメは最高だ!
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