『ワンピース』第815話 おれも連れてけ
ついに語られ出したサンジの出生。
ペコムズが「ヴィンスモーク家は、まァ簡単に言やァ人殺しの一族だ!」と衝撃的な事を述べていましたが、さらに「ジェルマ66」や「戦争屋」というワードが飛び出してきたでござるの巻き。
「人殺しの一族」「戦争屋」という事は、やはりドフラミンゴを仲介人にした武器製造、いわゆる「死の商人」がシックリくるかなぁ。コラさんが述べてた「北の海(ノース)闇」が明かされそうな予感。「武器製造の黒幕」ってのは未だに謎なのでおそらくヴィンスモーク家がそうなのではないか、と。
ドレスローザ編でもブローカー(買い手と売り手の仲介人)のドフラミンゴだけでなく、武器を作っているものの存在を匂わせていました。
これがヴィンスモーク家か?
「その武器がどこで作られどこに眠っているのかがわからぬ」
革命軍も「武器製造の黒幕」を探してましたし。仲介人ドフラミンゴを通して取引してたのでしょうね。「戦争屋」とまで言うなら、諸国の戦争を裏から煽る役目までしてたかも。
あと。個人的に引っかかったのはナミの反応でしょうか。
ヴィンスモーク家にはまったく反応を示さず知らなかった様子ですがペコムズが「ジェルマ66」は知ってるよな?(知ってて当然的な)と問えば、空想上の「悪の軍隊」と「ジェルマ66」という名前は知っていた様子。
「ジェルマ66」は知ってた
「何言ってんの!?」
「それは空想上の『悪の軍隊』でしょ!?バカバカしい!!」
「空想上の悪の軍隊」という「ジェルマ66」は実在する組織であり、トップにいるのがヴィンスモーク一家でボシがサンジの親父なんだとか。
ナミも知らない
ビックリですね。ナミぐらいの博識でも空想上という認識で、バロックワークス&革命軍にいてCP0もCP9も知ってたロビンですら名前を聞いた事がある程度ですから。サンジの父親は裏社会では有名らしいけど、ヴィンスモーク家は本当に知られてないようですね。
にも関わらず、ブルックは「ヴィンスモーク家」と聞けば、「背すじがゾッとする名前」と普通に知っていますからね。ナミとロビンですら知らないのに。さすが海賊王ロジャーをそんな名前のルーキーがいたという男だぜ。これは、52年前のある王国護衛団長だから知り得たってことか。
空想上の「悪の軍隊」というのも、私気になります!
ナミはどこで聞いたんだろ。やっぱり絵本とか伝承とかですかね。例えば同じように実在したけど空想というか童話になってた北海民話「うそつきノーランド」ってあったじゃん。
北の海の子供たちは「うそつきノーランド」を聞いて育つ。ノーランドの冒険譚ではなく「ウソばかりついてるとノーランドみてェに死刑になるぞ」と教えられるのです。ウソばっかつくなという教訓ですね。同じように、マリージョアでは「行儀の悪い子は“ディー”に食われちまうぞ」って子供は躾けられるそうです。
ようするに、こういう昔の伝承ってのは誰か(主に政府)に都合の良いように一部分だけ伝わっているわけですよ。んでだ。ナミが知ってる空想上の「悪の軍隊」というのも、誰かにとっては悪だからそう伝承された可能性が高い。だけど、今のところ作中では完全にヴィンスモーク家はそのまんま「悪」だよな。
また、ここではじめて「ヴィンスモーク家」ではなく「ヴィンスモーク一家」とより狭く指すペコムズ。「家」と言われれば一族でしょうけど、「一家」ということは親父と2人の兄だけを言ってそうですね(他に家族いるか知らんけど)。どうでもいいけど、長男イチジ、次男ニジ、三男サンジという名前だったら笑うね。
んで、母親はもう亡くなってる可能性が微粒子レベルで存在する。恐ろしいまでの自己犠牲精神、「誰も守れない」が切れる導火線、女性に対する紳士的な振る舞い…。うーん。ひょっとしてサンジちゃんはお母さんを守れなかったのかな。いや分からんけど。
でもそう思う節がいくつかあるからね。
「貴様の騎士道などでは誰一人守れんのだ」→プチン
女性の肖像画を見つめるサンジ
空から降ってきた沈没船を探査した時のサンジの意味深なこと。女性の肖像画を切なそうに見つめていました。どういう意味だったんだろうか。額縁ごと壊れたからなのか。なんか、今は亡き一人の女性の影がチラつくんですよ。母親的なね。
「女は蹴ったらいかんもんだと、たたき込まれて育った」って誰に叩きこまれて育ったんだよ。騎士道精神を貫いて今度こそ大切な人を守るって決意みたいな。まあ全然違うかもしんないけど。はやくサンジの過去が知りたいマン。
そういえば、怪銃ヴィトに何かを耳打ちされ態度を豹変し、ビッグマムのお茶会(自身の結婚式)に行くと言い出したわけですけど、やはり誰かサンジの大切な者を人質として脅していたようです。行かなきゃビッグマムから大切な「誰かの首」がプレゼントされるらしい。
「誰かの首」をプレゼント
なるほどなー。「情報」というのも四皇の力ってところか。
自己犠牲精神溢れるサンジなら、そりゃ行くしか無いっすわ。
この結婚は、ヴィンスモーク家とシャーロット家の政略結婚。
武器が欲しい(と思われる)四皇ビッグマムにとっても、仲介人のドフラミンゴを失った(と思われる)ヴィンスモーク家にとっても、この結婚はwin-winってところでしょうか。
それはそうと一つ引っかかることがある。
ビッグマムは傘下に付く者と必ず血縁関係を結ぶそうです。
ママは傘下につく者達と必ず“血縁”を結ぶ
カポネは傘下というよりも加入した感じなので別にいいんですけど、ジンベエ率いる魚人海賊団って血縁結んでるかぁ?魚人海賊団は紛れも無くビッグマム傘下だよね?ジンベエはビッグマム海賊団とは口約束の結びつきって言ってましたからね。
「この道、義理人情の世界!契約書もない盃と口約束での結び付き。その分、かえって縁を切るには覚悟が必要で。万が一じゃが、この島にビッグマムの怒りが飛び火せんとも限らん」(652話より)
うーむ、どういう事だろう。
それともリュウグウ王国がナワバリ扱いなだけであって魚人海賊団自体は傘下に入っていないのだろうか。でもジンベエは筋は通そうとしているのかな。ナワバリなら血縁を結ばなくてもオーケーか?分からん。てか、ジンベエどこ行った?はやく登場してくれー!
しかし、今回はサブタイトルにもなっている「おれも連れてけ」が熱い。
おれも連れてけ
ルフィは単独で乗り込むつもりなのですよ。
他のみんなと一緒に行ってしまえば、ビッグマム海賊団に戦争を吹っかけるようなものですからね。ルフィは1人で四皇ビッグマム相手に話をつけに行こうとする!
うおぉー!この展開は熱いじゃないか。燃えるじゃないか。
次はカイドウとの戦いがあるとちゃんと状況が分かってるだけでなく、単独で四皇の元へ伺うという展開が熱いよ。思い出すじゃん。ルフィが超えるべき赤髪のシャンクスを!白ひげの元へ単独で行った男だからね。上等なお菓子でも持参してさビッグマムの元へとか胸熱じゃん!
まあ、錦えもんとカン十郎がゾウに上陸しちゃってその展開は望み薄なんだけどね。空気読めよ…。これはゾウで一悶着って流れでしょうか。
それはそうと今回のキモはゾロですね。
ルフィに「サンジの事心配なんだろー」と指摘されれば「ケるぞてめェ」ですからね。
ケるぞてめェ
そこはゾロなら「斬るぞてめェ」が正しい突っ込みじゃないですか。
殴るのはルフィ、斬るのはゾロ、蹴るのはサンジって役割分担決まってるんだからさ。それがゾロが「ケるぞてめぇ」ですからね。それサンジの仕事やん。これはサンジにいて欲しい証左ですね。まあ、、ゾロはサンジが大好きですからね。
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