『かくしごと』第2回
このお話しは…ちょっと下品な漫画を描いている漫画家の後藤可久士が、娘(と自分)のために、それを何とか隠そうとジタバタする、愛と笑いの父娘物語です。
久米田先生の新連載『かくしごと』2回目。
1話ずつタイトルつけるわけでなく、あくまでも月マガの中に「週刊かくしごと」という雑誌があるという作りである。1話のネタかと思ったけどこのスタイルを続けるようですね。単行本になるのが今から楽しみです。
あと、新たに「久米田康治」というカテゴリーを作成しました。
今後『かくしごと』『スタジオパルプ』の記事はこのカテゴリーにポストするので、久米田康治作品の感想しか興味ねぇって人はこのカテゴリをRSSなりで登録してくだせぇ。
2回目も絶好調です
さて、今回は久米田節が絶好調でしたね。大笑いしました。
七夕で姫ちゃんがどんな願いを書こうか悩む中に、どう見ても常月まといな同級生から男は出生や偉くなる事が全てと教えて貰いました。素直で純真な姫ちゃんは真に受けます。で、姫ちゃんが書いた短冊がこちらになります。
お父さんがえらくなりますように
これを知った可久士は悩みます。「偉い」とは何か?
可久士の職業は漫画家ですので、「売れてる人」が偉いと考えます。
いま売れてる作品がダークファンタジー系ばかりなので、自分もダークファンタジーを描こうとします。しかし、アシスタントに売れてるのが偉いのは腐った資本主義の発想と言われ、偉い漫画家とは何か教えられます。それが「漫豪」である。
漫豪とは文豪の漫画家バージョンだそうな。
まあ、確かに売れてなくても大物感ある人っていますからね。
そしてダークファンタジーで漫豪に心当たりがある可久士は1人の漫豪に会いにいきます。その漫豪というのが…。
漫画家 不二多勝日郎
おいwwwwww
ダークファンタジーの巨匠・不二多勝日朗である。
不二多勝日朗先生はダークファンタジーの描き方を「だーって感じに描いて」「ぬがーって仕上げて」と教えてくれます。どう見ても藤田和日郎先生です。本当にありがとうございました。
昔は売れてたけど今は落ち着いた感じという可久士。
(※落ち着いた=売れなくなった事の優しい言い方)
このネタに対して藤田和日郎先生はツイッターで早速反応していました。
もうすっかり落ちついた(売れなくなったコトの優しい言い方) 漫豪だとう………。 久米田康治めえ………。 (; ? 3?) くっそう。 でも面白かったし、カッコイイキャラクターだったからユルス。 いっつもこんなカンジ。 ワハハハ。ズっリイいよなー。f^_^;)
— 藤田和日郎 (@Ufujitakazuhiro) 2016, 1月 6
今度はこっちの漫画で、久米田康治いつか出しちゃるぞー。 イヒヒ。そうさのう………。 おれの漫画は生きているキャラクターと死ぬキャラクターが出てくる漫画だから、そのどっちかで出してやろう。 さーて、どっちにしようかのう。イヒヒイヒヒψ(`∇´)ψ
— 藤田和日郎 (@Ufujitakazuhiro) 2016, 1月 6
ちなみに、久米田先生と藤田先生はサンデー時代にお互いが巻末コメントで散々いじり合う応酬劇を繰り広げていました。
『かってに改蔵』でも何度もネタにしてたり、アニメ『さよなら絶望先生』の第一期一話目のエンドカードも藤田先生だったりと、とっても仲が良かったのである。
藤田先生というと『吼えろペン!』の富士鷹ジュビロも有名ですしね。
ここにまた一つ新たな藤田和日郎先生をモデルとしたキャラが生まれたのであった。今売れてるかどうかは知らないけど『ゴーストアンドレディ』は超傑作だったので未読なら是非!
久保先生
「久保先生いくら美しいからってテレビばっか出てないで原稿描いてくださいよ!」
まあ確かに久保ミツロウ先生はテレビばかり出て漫画描いてないですからね。しかし、不二多勝日朗先生がロン毛で髪がフサフサだったり、久保先生がお美しかったりと、ご本人の特徴をよく表現していますね!おや、誰か来たようだ…。
そういえば姫ちゃんのクラスメイトの名前が判明しました。
絶望少女似の彼女たちは、橘地莉子(木津千里似)、古武シルビア(小節あびる似)、東御ひな(日塔奈美似)というらしい。名前を絶望少女からちょっろと変えたスターシステムでした。アシスタントの筧亜美さんは小森霧に似てるけど、名前がまったく違うのでただ描き分けできてないだけですかね。
似てるといえば古着屋の店主ですよ!
古着屋の店主
マリオ(本名不明)って、どう見てもおしゃれ先生じゃんか!
おしゃれ先生の本名は美良野マリオですし。『かってに改蔵』でお馴染み、『さよなら絶望先生』では木野くんとエキセントリックなオシャレ対決をしたりと味わい深いキャラです。ただ、ちょっとおしゃれ先生にしてはイケメンチックですけどね。
いやー笑った笑った。
ネタの濃さといい、昔懐かしのキャラといい、今作『かくしごと』は久米田先生の集大成なのではないかと思ったり思わなかったり。その証拠にさ、1話のラストと同様に2話もグッときちゃう父娘の良いエピソードでまとめちゃうし。久米田作品はラストに良い話しで締めるのが特徴だからね。
良い話しで締める
見事にドラマ仕立てで終わらせる!
笑えるギャグのラッシュから父娘愛の流れが素晴らしい。
笑いと感動が一体となるように詰め込まれています。うむ。今後が楽しみな漫画ですね。まる。
売り上げランキング: 3,941
コメント