『彼女中』(黒咲練導)読了。
むふん。表紙を見て分かる通り、やっぱ黒咲練導先生の描く御御足は素晴らしいな。世界で一番女子高生の足をからめるのが上手い漫画家ですよ(当社比)。百合作品だけど、優しい純愛系でなく黒くねっちょりしたガールズラブで読み応え有り。
全ての作品から、黒咲練導先生の「黒タイツと黒のハイソックスを履いた女子高生の足へのこだわり」を激しく感じる次第なのですが、今作『彼女中』はガールズラブ作品で女の子の足!足!足!にリビドーが爆発しまくりです。えろす。
足フェチの黒咲練導先生の本領発揮でありながら、女の子同士で足の破壊力がより増してました。黒咲練導足作品で最高傑作かもしれん。あ、黒タイツは基本ありません(おまけにはあるけど)。
著者初の本格的ガールズラブ連作長編。女子高内で囁かれ、挑発され、誘惑され、蠢く様々な愛と欲望。ブラック&ホワイトの極致で描かれる制服劇です。
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女子校内の絡まったえっちぃ百合を描いた作品なり。
濃厚でねっとりとした人間関係と視覚的なインパクトが凄まじいものあがる。
ひとことで言えば「これはエロい」ですね。あんまり直接的な描写はないのに(微妙にあるっちゃあるけど)、雰囲気から、展開から、なにもかも完全無欠でくっそエロい。なんでこんなに扇情的なんだよ!最高かよ!
ねっとり濃厚百合『彼女中』
彼女中(長谷川、野宮、愛場)
主な登場人物はメイン3人+2人の5人。肉食系で1年生に手を出しまくってるポニーテールの愛場、おでことメガネが特徴の1年生野宮、無表情系で天然娘の長谷川。長谷川のクラスメイトの赤沢、ど女教師。5人ともきちんとキャラ立ってて個性的です。
長谷川と野宮が付き合ってて、2人の友人で場をかき回すポジションなのが愛場。実は愛場と長谷川は中学時代に…と秘密があり、なかなかバックボーンも良い感じで、5人の相関関係が面白い。
長谷川は1年の野宮と付き合ってる状況であるものの、モテモテです。ラブコメは百合作品含めて、「すれ違い」や「本心」などで、関係をこじらせることはよくあることだが、この『彼女中』は…ひどい(褒め言葉)。
各人の好き好かれが良い意味でひどくなっていきます。基本的に描かれるのは「長谷川と野宮」「愛場と女教師」「長谷川と愛場」「長谷川と赤沢」の関係で短編の積み重ねで、終盤に上手く合わさる。先生はちょい外れてるが…。長谷川中心に、どんどんドロドロになっていくヒューマンドラマとして楽しめます。
脚が素晴らしい
脚
特筆すべきは「足」の描写でしょう(断言)。
作者の「おれは足が好きなんだ!」って主張がビンビン伝わってきます。かなりの数の「足」をピックアップしたシーンがあります。しかも、大量生産しておきながら、1つ1つのシチュエーションが「天才か!?」と驚嘆するほど。「質」「量」ともに最高である。
徹底的にこだわってる「足」の描写は、思わず生唾ゴクリですよ。単体でも複数人で絡み合うのも、とにかく素晴らしい。魅力的に描かれすぎているため、そこにフェティシズムがない人でも、足が気になって気になってガン見して、いつしか虜になっていることでしょう。
「つま先」「かかと」「足裏」「すね」「ふくらはぎ」「太もも」…全ての部位の「美」が合わさった総合芸術でありながら妙な生々しさがある。ぶっちゃけエロい。個人的に推したいのは「休憩中」「欲情中」「指導中」の3本かな。
「休憩中」
「休憩中」は足が痺れたのでマッサージしてもらう話。これが…なんというか…興奮しまくりでした(どストレート)。「欲情中」は長谷川と野宮がイチャつく中で足が格闘技みたいにぶつかってて興奮しまくりでした。「指導中」の足プレイは素直に興奮しまくりでした。
あらゆるポーズやシチュ、角度や構図で、足の素晴らしさを説いてくれます。キスシーンとかイチャイチャするシーンでも、足に自然と目がいくし、ピンポイントで狙って描いてる。黒咲練導先生が表現する「足」は色気ムンムンで凄みすらあるね。
言葉や心情よりも足で語るといっても過言ではない。なにかアクションしてても足の描写ってことが多々あり、その足を見れば、どういう立ち位置なのか本心はどうなのかが分かる(ような気がする)。
足だけでなく全体的に漂う妖しさ
もちろん魅力は「足」だけでなく、全体的に色気が半端ない。「妖しさ」が漂ってて、なんかいけないもの見てる感があります。とくに女の子同士のためより一層「秘密の花園」に思えてしまう。咲いてるのは百合でなく、毒の花みたいな。
絡み合うシーンがとにかくねっとり濃厚すぎるんですよ。足の描写もさることながら、彼女達の仕草や感触や息遣いや温度、さらには臭いまで「感じる」のである。生々しく舐めるように描かれ五感で感じ取れる。すごい表現で身体のごく一部が熱くなる。
また、登場キャラには、「表」と「裏」の顔があるのも面白いところ。読み進むにつれて、各人の性格というか本性が徐々に分かっていき、驚きもあり、ぐいぐい引き込まれます。最初と最後でキャラの印象変わります。終盤のスリリングな展開は圧巻。
ドロドロなんだけど暗くなりすぎず、すっきりした読了感。「人間関係」「雰囲気」「エロス」がねっとりとマッチしてて、とても良かったです。クセが強すぎるがそれが中毒性になる。お勧めです。
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