はやいもので『ニセコイ』も17巻まできました。
週刊少年ジャンプの掲載順位も真ん中より後ろあたりに落ちてきてはいるが、コミック17巻まで進んでこの順位は地味に凄い。
というのも歴代のジャンプラブコメでは『いちご100%』も『とらぶる』も、コミック15巻を超えたあたりで掲載順位は最下位近辺だったからです。
このタイミングでアニメ2期だし。いちごが全19巻、とらぶるが全18巻だった事を考えると、『ニセコイ』が週刊少年ジャンプ歴代ラブコメ漫画の最長寿になる事はほぼ確実だろう。
17巻も素晴らしかった!
そして17巻1話目に収録されている144話「オトマリ」は小野寺さんとのお泊りイベントですからね。
いきなり小野寺さんではじまる。
旅館のバイトで帰りのバスが無くなってお泊りする事になります。お泊りですので、ドキドキイベントが満載である。
ドキドキイベント
ブヒィィィィィィィィィィ!!
ふぅ。
これがご褒美というやつか。
男湯と女湯で別れているのに中は混浴になってたというね。
なんてベッタベタな展開なんでしょうか。
最高だぜ!どうやら麦わら海賊団よりも先に見つけてしまったようだぜ。
あの大秘法を。「服ひとつなきの大秘宝(ラブ&ピース)」を!
しかし、全裸でこんにちは!した後の小野寺さんの反応も最高すぎるね。素晴らしい。実に素晴らしいですよ。
全裸の天使が舞い降りて読者のテンションも最高潮に達する中で、お互いが全裸でマズいという楽に対して「私は別に平気だけど…」との返し。「…いいの!?」と楽同様に突っ込んじゃったもんね。
そういえば、布団が一緒にしかれてた時の反応も凄い大胆でしたしね。
小野寺さんは大胆
一緒に布団が並べられてれば「一条君さえ構わないなら私は嬉しいんだけど…」と、いきなりのベッドインOK発言といい、お互いが全裸でも「私は別に平気だけど」と全裸OK発言という連続コンボ。
そう、大和撫子を、清純派ヒロインを具現化したような小野寺さんですが、実はものすごくムッツリなエッチな娘なのである。
小野寺さんが無敵の可愛さを誇る理由の一つであろう。
12ある黄金属性の中でも最も神に近い属性と言われる「清純派」と、黄金属性の中でも一、二の屈強を誇る黄金の獅子と言われる「肉食系」の相反する2つの属性を同時に持つヒロインなのだ。
小野寺さんは最強の可愛さなのだ
そんな小野寺さんにほぼ告白と言っていいことを述べられたらどうでしょう。
「一条君だから、だよ…」って。
「胸がドキドキしてるのに、頭の中がふわふわしてて…」って超反応したり。見てるこっちの胸がドキドキするし頭の中がふわふわするわ!
すさまじ破壊力である。宇宙規模ですわ。
この小野寺さんの一連の攻撃に、我々読者はただただハートを天魔降伏させるしかない。ハートをライトニングボルトで打ち抜かれるしかない。
圧倒的可愛さである。
そして、ほぼ告白まがいの流れで楽も遥か以前に消失したフラグを思い出す。楽は気付くのです。小野寺さんの初恋の相手が自分だったと(遅せーよ)。
で、初恋の相手が自分だったら「いいな」ってどういうこと?
小野寺さん本人に聞きます。
気付いて
「どうして初コイの相手がオレだといいなって思ったんだ…?」
『ニセコイ』完である。
ここまで踏み込んだ事がいままであっただろうか。
ラブコメ漫画というものは人気が出れば付かず離れずの状態をキープする千年戦争の形になって決着を先延ばしするのが常套手段である。今までの小野寺さんの勇気も木端微塵に粉砕されてきた。だが、ここまで決定的な流れになれば、流石にな…。
もはや、楽もあえて踏み込む必要ないでしょう。
なんで「いいな」と思っただって?
そんなの決まっている!
お嫁さんにしての「いいな」でしょ!
小野寺さんの勝利を確信してページをめくります。
まてまて、まだ笑うな。確かに、これは約束された勝利のヒロインだが。
決定的であるが。完全勝利を期待して続きを読みましょう。
初恋の相手が楽だったら「いいな」という決定的な流れ、からの~。
決定的瞬間からの~
ブクブクブク…。
クソが!
だが待て!
まだだ!まだ終わらんよ!心の中のシャアが言います。
何故なら、一緒のお風呂は失敗に終わっても、一緒に寝るというフラグがあるからだ。
憶えていますか?遥か初期の林間学校を!あの時、一緒の布団で寝なかったのはこの時の布石!
若い男女(お互い好き合ってる)が一緒の布団を共にする。
もう、ラブコメの展開として迎えるイベントは一つである。
一緒の布団
布団もぞもぞイベントである(拳を握りしめ)。
古今東西、ラブコメでお泊りイベントがあると高確率で発生するのがこの「布団もぞもぞイベント」なのです。
寝ぼけて潜り込んで来たり、何故か隠れなきゃいけない事態が発生したり、主人公はヒロインと一緒の布団に入ってしまうのである。王道展開を巧みに使う『ニセコイ』である。
小野寺さんと一緒の布団で寝る。
やってくれるはずだ!俺たちの夢と希望はこれらがはじまる!
夢と希望…
はじまらなかった。
何故だ!何故、この展開からキャンセルされる?
この田岡茂一、30余年のラブコメ人生の中で色んなヒロインを見て来たが。
小野寺小咲、彼女はまるで未知のヒロインのようだ。
フラグが立っても全てオールキャンセルされる。
何が衝立があって安心だ。何が完璧だ。
俺たちが求めたのは一緒の布団で色んな意味でモフモフするイベントなのだ。
一緒に寝ないなんて、こんなの絶対おかしいよ。
一緒にお泊りイベントという祭りで何の進展もなかった。
我ら小野寺さん派は叫んだ。
そんな、あんまりだよ、こんなのってないよ!
救いがなさ過ぎる。
『まどかマギカ』のさやかちゃんくらい救いが無さすぎる。
だが、まだ慌てるような時間じゃない。心の中の仙道が言います。
一緒のお泊りバイトがダメでも修学旅行があるじゃないか、と。
そう、17巻における小野寺さんのトキメキイベントはバイトだけでなく修学旅行があるのだ。
確かに旅館バイト編はダメだったが、ラストに「(フラグは)帰ったらゆっくり…」という幕引きでした。小野寺さんのドキドキイベントはまだ終わらないので!むしろこれから本番である。
修学旅行
学園モノの三大ドキドキイベントをご存じか?
1つはクリスマスイブ、2つめはバレンタインだ。そして3つめは修学旅行なのである。それがラブコメの最終兵器(リーサルウェポン)と呼ばれる由縁は、布団もぞもぞイベントである(拳を握りしめ)。
古今東西、ラブコメでお泊りイベントがあると高確率で発生するのがこの「布団もぞもぞイベント」なのです。寝ぼけて潜り込んで来たり、何故か隠れなきゃいけない事態が発生したりし、主人公はヒロインと一緒の布団に入ってしまうのである。王道展開を巧みに使う『ニセコイ』である。1年の頃の林間学校で布団もぞもぞイベントが無かったのは修学旅行への布石だったのだ。
そして、この修学旅行で、我らが望んでいた一緒の布団へ…というものが実現するわけ。そも、思い出して欲しい。かの運命のいちごパンツでありながら恋破れた『いちご100%』の東城を。敗因はシンプルだ。西野に高速の朝チュンを決められたからだ。
そして、今ここに、我らの望んだ布団モゾモゾが炸裂した。
修学旅行で、我々が望んで渇望した、一緒に布団に入るのだ。伝説の朝チュンまで決めたのだ!
一緒の布団もぞもぞ&朝チュン来ましたわ
千棘と…。
17巻は9割方、小野寺さん派の思惑通りだった。
あと、ほんの一押しのところを神(作者)にやられました。
私は神(作者)の力を侮っていた。だが神が試合を決めた。
敗因は神の思惑!小野寺さんは最高のプレイをした!
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