『左門くんはサモナー』1巻が発売されました。
何気にジャンプで注目している作品なり。
何のジャンルかは分からん。そもそもバトル漫画としてもラブコメ漫画としてもギャグ漫画としても全て中途半端なんですけど、そのゆるい中途半端な感じが実に良いんです。突き抜けたものはないけど上手い具合にそれぞれの旨味がある。 基本1話完結なので、このゆるい感じがよい塩梅でテンポ良くサクサク読めます。
まあ、俺には内に秘めたる爆発的なラブコメ方面のポテンシャルが見えるんだけどな!
天使で仏で無欲な女子高生・天使ヶ原さんが左門くんに色々と「欲」の道へ導かれる話なり。
転校初日で自分を「召喚術士(サモナー)やってます。
趣味は悪魔の召喚です!」と自己紹介してクラスで浮いてしまった左門くんに余計なお世話を焼いてしまったのが運の尽き。ただの中二病だと思ったらガチのサモナーだったでござるの巻きですよ。
ラブコメとしても期待する
1話で「これは私が地獄に堕ちるまでの物語である!」と語られるように、左門くんは召喚した悪魔を使って天使ヶ原さんを醜く汚く見苦しく欲を出す人間にさせるのでした。
左門くんはサモナー
左門くんのせいで天使ヶ原さんは悪魔に命を狙われるようになってしまいます。
んで、なんのかんの言いながら左門くんは助けてくれるのである。良い子ちゃんの天使ヶ原さんが欲望丸出しの最低最悪の人間になるまで「死なせないよ天使ヶ原さん」と言いながらね。
悪魔で外道と言われる左門くんなんですけど、数々のラブコメを堪能した第一級ラブコメハンターの私には「何か」を確かに感じ取れるね。
何かって左門くんはツンデレである、と。
ジャンプ主人公じゃ珍しい最低最悪な性格の左門くんですがデレてるなと思える事案が随所にある。ツン99:デレ1の左門くんは上級者向けのツンデレとも言える。
上級者向けツンデレである
あれ、これ実はデレてんじゃないの?っていう隠し味のような感じなのです。
明確な形で左門くんはデレている描写は無いけれど、うすらぼんやりと明確に濃厚に感じ取れます。とてつもない妄想を刺激させられます。思わず胸キュンしてしまう高度なデレですな。
ジャンプ漫画としては相応しくないクソ外道な左門くんが主人公なものの、物語の語り手は天使ヶ原さんなので良い感じに「天使ヶ原さんから見た左門くん」というフィルターが効いている。「左門くんはどんな人なのだろうか?」と真の姿は見えない。
左門くんの心の内は読者に分からないのでツンデレっぷりも色々と楽しませてくれます。
何より『左門くんはサモナー』は天使ヶ原さんの天使っぷりに尽きます。
善人の性格も含めて天使すぎるんだってばよ!
天使ヶ原さん
天使ヶ原さんまじ大天使!
ジャンプには「世界一の大天使」と呼ばれるニセコイの小野寺さんがいますが、小野寺さんに勝るとも劣らない大天使っぷりですよ。なにこの子…超可愛いんですけど!リアクション芸含めて花丸です。ジャンプ天使界に脅威の大型新人があらわれましたね。
また、常にほんわか大天使のなごみ系ヒロインなものの、たまに飛び出すキリッとしたズバリと言い切るのもまた良いね。そのギャップが素晴らしい。ドキッとしちゃいます。突っ込み役としてもグッドだ。
特筆すべきはその顔芸っぷりよ。
顔芸漫画『ニセコイ』のお株を奪うかのように、面白可愛い顔芸です。
顔芸天使ヶ原さん
照れた表情も可愛ければ、水木しげる先生リスペクトな面白顔など…質・量ともに素晴らしい。天使ヶ原さんの表情が豊かでリアクション顔が最高だよ。顔を赤らめて照れるだけでも可愛いんですけど、プラスアルファでリアクション顔の面白さも加わって、クセになっちゃう変な魅力を生み出している。
顔芸を制するものがジャンプラブコメを制するって言うしね。
言ってるのは自分だけですが。それ以前に別にラブコメ漫画じゃないし。ギャグ満載のコメデェである。しかし、滲み出る「ラブコメ力」は相当なもんです。こいつは非常に楽しみってものですよ。
ツンデレ左門くんと天使な天使ヶ原さんのやりとりは見ていて微笑ましくもある。(1巻では)天使ヶ原さんのフィルター通してしか見えない左門くんも、一人でいる時よりは天使ヶ原さんと絡むようになって「楽しそう」ってんだからね。これは真実でしょう。ツンデレめ!
左門くんは楽しそうなそうな
天使ヶ原さんクッソ可愛いな!
キモは「楽しそう」に尽きる。ツンデレ悪魔男子と大天使少女のドタバタコメディがテンション含めて楽しい。
段々と登場キャラも増えていき、ワイワイガヤガヤ増し増しで2巻以降は青春群像劇となるのですけど、それが実に楽しそうなんですよ。これは悪魔召喚ドタバタコメディの皮を被った青春漫画なのかもしれない。ラブがコメるのも期待大である。まる。
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