もう『BE BLUES!』も20巻か。
時が経過するの早すぎぃ!
20巻
ミルコから1対1で勝負をしなかった事を消極的でそれでは上へ行けないと指摘されて悩む龍が、桜庭さんのおかげで化けたのが20巻の内容。伝家の宝刀カットイン復活である。
ミルコの指摘以降、燻ってた龍が覚醒したのは確かにカタルシスがあった。とはいえ、はっきり言って最近の『BE BLUES!』の試合は自分の中でいまいち燃えない。安定して面白いんですけど、手に汗握るようなハラハラドキドキがあんまりないんだよね。
理由として上げられるのは、トーナメントでなくリーグ戦だからでしょうか。1試合の重みがそれほど無く、勝っても負けて「ほーん」って思ってしまう。
何よりも分かりにくい!まじで。
プリンスリーグに所属してるチームも網羅されてなければ順位も描かない!武蒼は、昇格も残留も降格もあるそうなので、中位ぐらいかと思いますけど、現在何位なのか?リーグの他のチームも全然分からん!
プリンスリーグは残り7節らしくて、降格も残留も昇格もすべて可能性があるらしい。
うむ。で、この試合の重要度はいかほどか?順位は何番目なのか?勝ち点いくつあれば昇格できるのか?逆に降格の可能性は?そこを一切描かない!
例えばジャイキリなんかは順位表をきっちり描くので試合の重要度が分かりやすい。
なぜ『BE BLUES!』はプリンスリーグの順位表を描かないのか…?
ふふーん!
分かっちゃいました!
田中モトユキ先生はわざとプリンスリーグを淡々と描いていたのでしょう(多分)。
分かりにくく描いたのでしょう。燃える試合は、これから始まる選手権でやる気なんじゃないかな。かな。今までのプリンスリーグは選手権大会への布石!そう考えれば色々と納得できるじゃないか。
今の3年生たちは全国大会へ出場した事がないらしい。「黒部先生が受け持ってきて、一人も全国を経験できなかった代は無いからな!」と3年生たちはラストチャンスと静かに燃えています。
って、ちょっと待った!
確か武蒼は今の3年が1年の頃(2年前に)インターハイ出たはずじゃ…。
それが一人も全国経験できてないって、友坂もベンチ入りできなかったのかな。
なるほど、3年生は燃えるはずだ。
埼玉には夏に敗れた聖和台ぐらいしか思い浮かばないけど、全国行けば千葉の楠総、群馬の赤城中央、桜庭さんの視野の広さが判明しただけで試合カットの明緑(引き分けだった)と…強豪揃いですし。
手に汗握る試合が繰り広げられる予感がビンビンするね。淡々と試合を描いてきたのは、ここから盛り上げる選手権の為でしょう!プリンスリーグの順位表も、後で燃えさせる為にあえて描いていないんじゃないの。
黒部先生
そして、次の選手権は黒部先生が指揮するの最後になりそうなのも括目すべき点である。
黒部先生
「だが俺自身、思っていたほどの時間は無いかも…だ」とかバイバイ黒部監督の流れですやん。指導者として一度は全国制覇を成し遂げたいと野望を口にするし。
3年生は黒部先生をあの先の景色(ベスト4)を先生に見せたいとか燃えてるし。あ、これ「絶対に負けられない戦いがそこにある」になるなって。次の選手権ワクワクしてきたで。3年生の初全国、黒部監督の最後の指揮というダブルで試合の重要度を演出する可能性が微粒子レベルで存在する。
また20巻の黒部先生はグッときたね。
理不尽に対して教育者の目線で語るのであった。
教育者である
理不尽…結構である。理不尽な練習だろうが理不尽を強いる。だって、ピッチの中も外も世の中は理不尽が渦巻いているから。
サッカーとは理不尽なもので、押しまくっても1点で沈むこともあるし、上手い者がレギュラーとるとも限らないし、努力したものが必ず報われるとも限らないし、どこを切っても理不尽さがつきまとう。それが人生である、と。深いね。
黒部先生は教え子に、理不尽を受け入れて逞しくなって欲しい、困難を乗り越える人間になって欲しいと述べる。194節「irrational」の黒部先生は胸熱すぎる。
あくまでもサッカーの指導者、コーチではなく教育者の目線なんだなぁって。
そうか、今さらながら『BE BLUES!』は部活漫画なんだと気付く。
irrational理不尽…とても良い話だった。
でも、194節「irrational」は内容よりも扉絵の江藤さんが全てだよね!
194節「irrational」の扉絵
なんだこの扉絵は!
江藤さんは本命高校の受験当日に風邪のせいで落ちたらしいが。この扉絵は当時の江藤さんか。風邪で弱り紅潮した表情とマスクのコンボはあざとい。
あざとすぎるでしょ!実にけしからん!連載漫画において扉絵は極めて重要ですけど。この扉絵は、いい仕事しすぎですよ。扉絵の眼福度と江藤さん分をダブルで補充できる。
そうか、つまり、江藤さんの可愛さは理不尽であると言いたいんですね。
分かります。分かりますよー!
確かに『BE BLUES!』は優希とアンナのダブルヒロイン制であった(過去形)。
だがしかーし!
高校編から登場した江藤さんの圧倒的可愛さの前に、優希もアンナもヒロインとしての存在が霞んでしまう。まさに理不尽そのもの!なるほど、つまりそういう事だったんだ。
少年漫画のヒロインは理不尽が渦巻いているからです。いかに幼なじみとして隣にいてもたった1人の大天使に沈む事がある!想いの強い者がヒロインの座をとるとは限らない。
理不尽な可愛さ
分かりました!黒部先生!
なるほど、理不尽というのは優希とアンナの事を指していたわけですね。
その証拠に見て下さいよ。龍がスランプを脱出してカットインを決めたのを偶然目撃して「ホ…」と安心する江藤さんの大天使っぷりを!圧倒的可愛さです。20巻のベストシーンである。
オーケー!把握した。黒部先生は、後から登場してヒロインの座を掻っ攫う江藤さんを見据えていたんですよ。
優希とアンナにとって、これほど理不尽な事はないですからね。
なんという先見眼なのか。なんという着眼点なのか。いや、黒部先生はさらに斬り込んでいた。理不尽さを受け入れて成長しろ、乗り越える人間になれと。つまり…江藤さんの一強状態のヒロイン戦線であるが、優希とアンナの成長を期待しているのか!
サンデーからラブコメ漫画が消えてしまった現状である。『BE BLUES!』がラブコメ漫画としても天下を取る為には、優希とアンナの成長が不可欠ということか!江藤さん一強ではダメなのだ。起爆剤が必要だ…。
優希…アンナ!
こいつらのヒロインとしての成長が鍵になる。
俺はそう思っている!
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・BE BLUES!
・最強!都立あおい坂高校野球部
・メジャーセカンド
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・湯神くんには友達がいない
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