『ニセコイ』177話オモエバ
ほう。羽姉がついに動き出すか。
羽姉って鍵持ちとはいえ、ヒロインとしての存在感はイマイチでしたし。おすし。
単行本の登場人物紹介で大きく4大ヒロインのように扱われてたけど、小さく載ってるつぐみや春ちゃんの方が上だろと思っていましたが、ようやくヒロインとして特大のイベントを持ってきたか。
オーケー。羽姉の気持ちを整理しよう。
・羽姉は楽が好き。
・でも千棘やマリーとの関係もとても大事で失いたくない
・仮に楽と結ばれたら千棘達と同じ関係ではいられなくなる
・もし楽に受け入れて貰えなかったら「お姉ちゃん」でなくなる
整理おしまい。
…ふむ。羽姉は想いを伝える事が出来ない袋小路である。告白して仮に成功したら千棘達との関係が壊れてしまうし、振られたら今までのような「姉弟」の関係を失いかねない。現状維持の関係こそベストと思うのであった。
羽姉の導き出したもの
作戦名は「周り大事に」ですよ。
戦う事もせんのか…
恋は戦いなり。羽姉は戦うこを放棄し縁談の相手と結婚するのも仕方がないとか抜かすのであった。前回のマリーが言っていた「自分の中の本当の気持ちに気づかず、傷付く覚悟も傷付ける覚悟もない中途半端な人」の通りですね。
楽への想いを伝える事を放棄した羽姉。
羽姉には「覚悟」が足りていない。もはや流されるまま結婚してしまおうとするのであった。作戦名は「流れに任せて」である。このまま告白もしないで勝手に退場してしまうのか?
否である。
そんな羽姉を焚きつけるのがマリーであった。
今回のマリーは良い仕事をした。
さすが作戦名「ガンガンいこうぜ」しかないマリーだよ。
ラブアタックを繰り出しまくって尽く躱されるけど。
羽姉の周りを大事に流れに任せての作戦を「臆病風に吹かれてビビってるだけ」と一刀両断。誰にでも良い顔するのは皆を傷付けるも同じ、周りを大事にしてるのではなく自分の事を守ってるだけ、傷付くのが怖いだけ…と次々とぶった斬るマリーに胸が熱くなるね。
うん。マリーは羽姉が大好きなんだな。
「あなたが大嫌いでした」(120話)、「だから嫌いなんですあの人のこと」(176話)とか今まで散々大っ嫌いと言いつつなぁ。どう見てもマリーは羽姉が大好きだよな。というかこの2人親友じゃねーのって感じ。
今回のマリーと羽姉のやり取りがデジャブるんですよ!
キョーコちゃん先生に告白せずに失恋してウダウダしてた集の背中というかケツを蹴っ飛ばした楽との関係にさ。
心残りが無い?このタイミングで想いを伝えるのはやっぱり間違ってんのかな?知るかよ!したい事をすべき。後悔だけはしないだよ。楽にケツを蹴っ飛ばされた集は趣味じゃないやり方だったけどスッキリしていた。
羽姉とマリーも同じ。
マリーが羽姉のケツを蹴っ飛ばして羽姉の本当の恋心に火がついた。
「…私の気持ち…楽ちゃんへの…」と恋心に着火した。後悔だけはしないですよ。もうね、羽姉&マリーは楽&集同様に親友と言えるレベルなんだよね。親友であり幼なじみだからこそ分かる事がある。
楽が集のウソを見破ったように、マリーは羽姉のウソを見破っている。集の言葉を借りるなら「恐ろしいものだな幼なじみって奴は」ですよ。羽姉とマリーは10年前に一緒にいた時間が一番長いらしいけど(120話)。マリーだけに分かる羽姉のウソがある。それを看破してケツを蹴っ飛ばす。
本当の気持ちに気付いた羽姉は以前のファーストキスしたという真相の伏線も回収して、楽に告白するのであった。
「私…楽ちゃんが好きだよ。一人の男性として大好き…」
いったー!特攻した!玉砕覚悟の神風アタック!
素晴らしい。実に素晴らしいです。「周り大事に」「流れに任せて」の羽姉が「ガンガンいこうぜ」の代名詞マリーにケツを蹴っ飛ばされて作戦を変えた。「今の気持ち大事に」「覚悟しようぜ」「羽姉頑張れ」である。羽姉が告白した。
集の時と同様に結果が分かってるのも何ともね…。
「それに楽ちゃんには…もう…」って思ってるからね。
この「楽ちゃんにはもう…」の相手が小野寺さんか千棘かで意見が別れるところでしょうが、羽姉は自分が神風アタックをしても玉砕するだけだと分かってる節がある。そう、羽姉は勝てない勝負と分かっていて特攻したのだ。後悔しない為に。感動したよ。
今回は羽姉がめがっさ可愛かったね。
うむ。線香花火やロウソクと一緒ですよ。
燃え尽きる瞬間が最も光り輝くのだ。羽姉も今ここで完全燃焼しようとしている。乙女の恋心が最後の光輝く瞬間を見せている。最後の灯火は最高であると断言しよう。気高い羽姉の勇気を抱きしめたいよ。
唯一の不安はこれが『ニセコイ』って事だよね。
もう誤魔化しようもないストレートど真ん中の告白だからね。まさか玉砕覚悟の羽姉の気持ちをきむち~とかやらないだろうな…。
神(作者)よ!
告白を無かった事にするのに定評のある神よ!きちんと羽姉を殺してくれよ。振ってさしあげろ。変なオチ使うな!話進めろ!後は小野寺さんに任せろ!なお、今週の小野寺さんの出番は0コマであった。霊圧0です。名前すら出て来ない。
あの大天使な小野寺さんを
羽姉ターンという制度の下
1コマも君臨させなかったのは
紛れもねェ「作者」にござんす!
小野寺国民の皆々様…!!
作者に代わって深く深くお詫び申し上げやす…!!
本当に…すまん事をしやした…!!
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