集英社 (2011-11-04)
「ワンピース」64巻が発売されました。
初版発行部数400万部で日本記録更新だそうです。
ちなみに今までの日本記録は同じく「ワンピ」63巻の390万部、61巻は380万部…と「ワンピース」は自らの記録を着々と塗り替えていてビックリ。
57巻で「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」の290万を塗り替えてから巻を重ねる毎に記録を伸ばしているとか。ちょっと凄すぎてビビるぜい。
で、64巻はいよいよ新魚人海賊団と麦わら一味が相対するという引きでめがっさ盛り上がってきますね。
あと気になったのはSBSで622話の黄猿が中将時代に見えた看板「○○○○ずの正義」についての質問と回答がありました。
黄猿だけでなく赤犬と尾田っちの正義も判明!
それぞれの正義
赤犬「徹底的な正義」
黄猿「どっちつかずの正義」
青雉「だらけきった正義」
尾田「アンパン大好き」
赤犬はロビンの故郷"オハラ壊滅"に見て取れる、悪は根絶やしにという考え。青キジは実はその当時「燃え上がる正義」という正義をかかげていたものの、彼は悩み続け、確固たる意志で「だらけきった正義」という正義をにいきついたようです。そして黄猿は、それらを俯瞰に眺め、一番いい立ち位置を決めたのでしょう。
なんともビックリ。
赤犬はオハラ壊滅時でも頂上戦争でも海軍の「絶対正義」に偽りなし!
悪を徹底的に根絶やしにするという一貫した姿勢です。
「徹底的な正義」を掲げる赤犬
オハラでは民間人の乗船する避難船を爆破させ「やるなら徹底的にだ」と豪語。
万が一避難船にオハラの学者が1人でも潜んでたら全て無駄になると、"悪"は可能性から根絶やしにせねばならないと言い放つのでした。
赤犬のせいで民間人も全滅し、オハラの生き残りはロビン1人だけとなってしまったのでした。
この赤犬サカズキの言動に何か思う所があり「…バカ野郎」とか「あのバカ程行き過ぎるつもりはねェよ」と言った青キジ。
この時に掲げていた正義が「燃え上がる正義」だったのでしょう。
赤犬の民間人すら皆殺しにする徹底した正義を目の当たりにしロビンを逃がす事にしました。
青キジ
「徹底した正義は、時に人を狂気に変える」
やはりこの時に「燃え上がる正義」を掲げる事をやめたのでしょうか。
意見を変えてロビンを逃がす事に。この後悩み続けた末に「だらけきった正義」という着地点に行き着いたクザン。
その様子を眺めどっちつかずの正義という中途半端な所に落ち着い黄猿。興味深いですね。
海軍はみんな「絶対正義」の名のもとに、悪を根絶やしにするという青臭いアイデンティティーを持ってた事でしょう。
しかし、海軍という組織の中に入れば理想だけではやっていけなくなる事でしょう。
理想だけでやっていけるか、と。理想を抱いて溺死しろですよ!
そういえば、大将時代のセンゴクも政府の命令に忠実で「徹底的な正義」を掲げる赤犬に近い思想だったんだと思われます。
大将時代のセンゴク
世界政府の命令でオハラの学者を何度も捕え殺してきたサウロが本当に危険な連中なのかと疑問に思えば「政府を疑う気か…黙って従え!」と一括。
世界政府に言われるがままに行動する海軍をロビンの母・オルビアは「憐れな人達」「意志もない」と述べていました。
政府の言われるがままに行動する海軍の正義、意志なき正義。
まさに的を得ている言い方です。
そして悩んだ末か「ワシの正義に従ったまで」と言ってオルビアを逃がしたサウロは確かに意志がある正義でした。
そして大将時代には政府を疑う事もなく黙って従う事を絶対としてたセンゴクも元帥となり、頂上決戦後には…。
フザけるなァア!!
LEVEL6の囚人が脱獄し、手配書を世界に公表しようとすれば。
LEVEL6の囚人が脱獄したなんて政府の信用に関わるから包み隠せという命令に対して「フザけるなァア!」と一括。
大将時代には「政府を疑う気か…黙って従え」と言ってたのに比べると明らかに違います。
意志ある正義!
センゴク引退
「"正義"は価値観…世代は超えられない…」
政府を疑うなと言った男が、「絶対正義」の海軍の頂点だった男が、「"正義"は価値観」と述べるのでした。正義なんてただの価値観なんですってよ。
故に、自ら引退を申し出て後釜に「だらけきった正義」を掲げる青キジを推薦したのも何か思うところがあったのでしょう。大将時代のセンゴクなら絶対に赤犬を推薦したよねっていう。
青キジもサウロもセンゴクも掲げる「正義」を途中で変えてしまっているようです。海軍の掲げる「絶対正義」。
ただ政府のいう事を聞く"意志なき正義"なのか。ならば、"意志ある正義"は海軍という組織で折り合いをつけてなぁなぁで済ませるのか、サウロのように海軍を裏切るのか。
なんかサラリーマンみたいですね!意志なき社畜になるのか、我を通して窓際社員になるか、辞表叩きつけるか。赤犬は社畜で、アラバスタ編以前のスモーカーは窓際社員、サウロは辞表叩きる。
ここで外せないのは、超新星の1人。X・ドレークですよ。
彼はご存じ、元海軍本部少将でありながら、2年前は億超え(2億2000万)海賊のスーパールーキーでした。意志ある正義を通した為か、海軍本部少将まで出世したのに海賊になってしまった。
つまり辞表叩きつけたサラリーマンです。
64巻では63巻の七武海の幼少時代と同じように、超新星の子供時代が描かれてました。
ドレークは…。
ドレーク幼少時代
ただただ純粋に海軍に憧れる少年でした。
子供の頃から海軍になりたいと言ってた1巻の頃のコビーのようです。
ドレークは幼少時代から憧れた海軍で少将まで出世したのに、なんで海軍辞めて海賊なんてやってるのか。彼も"海軍の絶対正義"に幻滅してしまったのか。
頂上戦争を見守っている時には意味深な事を言ってました。
頂上戦争を見つめるドレーク
「海軍もまた…変わらざるを得ない…」
海軍も変わらざるを得ないですって。元海軍少将だけにこの発言は意味深で説得力がありますね。
そして尾田ってはSBSで海軍について以下のように述べていました。
この2年で海軍には大きな"事件"が起きました。その辺、早く描きたくてウズウズしてます。いずれ本編でお楽しみ下さい。
海軍で大きな事件だと…。
一体何があったんだってばよ!
新世界では白ひげのかわりに四皇になった奴、新たな七武海の面子とワクワクしますけど、海軍も新たな元帥含め、大きな事件まであったとなれば気になるってもの。
私も正義を貫きたいものです。
64巻を読んで心に決めました。
あまりにもしらほし姫の泣き顔が可愛すぎて。
"萌え上がる正義"を貫く事にしました。
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