私は食卓系作品には食傷気味であります。
何か多いじゃないですか。どこもかしこも食卓を扱っている漫画が。
売れてるのかもしれませんけど多すぎるっつーの。もうね、食卓ドラマはお腹一杯なのですよ。だがしかーし!この「甘々と稲妻」は別腹です(←上手い事言ったつもり)。
妻を亡くした高校教師・犬塚は、男手ひとつで、娘・つむぎの子育てに奮闘中!でもどうしても料理がうまく作れない…。そんなとき、教え子の小鳥が料理を教えてあげると言いだした!愛娘&女子高生と囲む、あったか食卓ドラマ、開幕です。
1巻のカバー裏より。
妻を亡くし、男手ひとつで娘を育てる犬塚と、愛娘・つむぎちゃんと、女子高生・小鳥が料理をする漫画である。
今なら公式サイトで無料で1話が読めますので、まずは読んでみてください。
『甘々と稲妻』
犬塚と小鳥が悪戦苦闘しながら料理をするわけなんですけど、まあその料理が美味しそうじゃないですか。
この関係がいい感じ。
料理が苦手な犬塚と料理の知識は多少あるけど包丁が扱えない小鳥という配置が見事なり。
そうなると必然的2人は協力して料理を作らなきゃいけないわけです。
何よりもね、料理を食べる時のつむぎちゃんの表情よ!
つむぎちゃん
見て下さい。この美味しそうな表情を!
僕も数々の料理漫画における、食った後のリアクションを見てきましたが、ここまで「美味しい」を表現するリアクションは見た事がありません。毎回、つむぎちゃんが美味しそうにご飯を食べる様が、ある意味芸術的ですらあります。
もちろん「食戟のソーマ」のような可愛い女の子がビクンビクンする食事ビッチなリアクションも大好物ですけど。
やはりコンビニ弁当よりも手作りの料理。
いやいや、手作りの料理も大事ですけど、何より大切なのは「一緒に食べるご飯」なり。だからこそ「おとさんと一緒に食べるのひさびさだねー」とか「食べるとこ見てて」と言うんだよね。うーむ、ジーンとくるほっこり温かさだ。
表情が良い
またキャラの表情がね。いいんだ。
もう本当にいちいち表情が素晴らしい。
つむぎちゃんはじめ、小鳥も犬塚も脇キャラもみんな良い表情しちゃうじゃないの。飯漫画なんだけど、顔で語る、顔芸漫画といっても過言ではありません。
つむぎちゃんの顔芸を楽しむ、これ至高なり。
で、おとさんが娘の料理を食べる愛らしい顔芸を見てジーンとしちゃうわけ。父が愛しの娘の無邪気な顔芸を眺める。基本「父親が愛娘を一方的に見てる」という感じで描かれるけど、たまにつむぎちゃんが一方的に父を見てるのも外せません。
視線
娘は父を見てる
時たま、つむぎちゃんがおとさんを見てるシーンがなかなかどうして。
サラリと描かれるつむぎちゃんが父を眺める視線。
これが料理におけるスパイスのような、ちょっといい味引き出しちゃうわけですよ。これがあるからこそ、この父娘が目を合わせるシーンが究極の一品となるのでござる。
目を合わせる時の威力よ
それは一緒に美味しいご飯を食べた時だったり、慰める時だったり、何か一緒に思いついた時だったり、仲直りした時だったり…。
この父娘の目線を合わせるシーンがなかなかどうして。僕の心の琴線に触れてきやがります。グッときちゃう破壊力を何倍にもさせている。
モチのロンで「よつばと」のように、つむぎちゃんの子供らしい言動をニヤニヤと堪能するのも良し。まあ、要約すると幼女可愛いという事になる。本当に可愛らしいのである(保護的な意味で)。
と、ここまでは前座。
本題
私はあえて言おう。「甘々と稲妻」のキモは小鳥であると。
これはラブコメ好きなら仕方がない。
どうしても小鳥の赤面する姿にニヤニヤするしかないのです。
まず、何が素晴らしいって飯を食う様子。
もちろん、小鳥もつむぎちゃんに負けず劣らず美味しそうにご飯を食べます。
初登場からして、ご飯が美味しいから泣いてるんですとか言いだすような娘ですし。おすし。学校でもぼっち飯を堂々とする。ピクニックの弁当食いもそうなんだけど。まあ、確かに美味しそうに食う。で、明確に犬塚親子と一緒にご飯を食う時と差があるのである。それが笑顔。
小鳥
犬塚親子とご飯を食べると笑顔。
ぼっち飯でも美味しそうっちゃ美味しそうなんだけど、この笑顔がね。やられます。もっと言えば、別に手作りじゃなくても、学校で犬塚先生と話しながらパン食ってても笑顔になる。うむ、誰かと一緒に飯を食う事の大切を見せてくれます。
んで、この小鳥の可愛さったらね。
「ハンターハンター」のジンが一目見ただけで小鳥を「あれは伸び代でけーぞ」って評価してたのも分かります。いやぁ、最高に恋する乙女になっちゃって。回を増すごとにその可愛さは天井知らずで跳ね上がっていく。
最初こそ一緒に料理する事で「先生のほうが私を好きになったらどうしよう!?」とか言ってたのに、その十数ページ後に恋する乙女の顔。2話で心配したのもつかの間、4話で胸がいっぱいになり、5話で陥落というちょろさ。だがそれがいい!
2巻でも小鳥の可愛さをただただ堪能するのみなのです。可愛い。
犬塚が自分は普通だからハメのはずし方が分からないと呟けば、「フツーっていいじゃないですか」「フツーに素朴で甘すぎないお菓子だって」とかお菓子に例えて小さなアピールですよ。なにこの小さな主張。可愛い。
で、この漫画はキャラの顔芸同様に、キャラの見る視線を上手く描くんですけど、9話「おともだちとギョーザパーティー」はもう格別です。小鳥が犬塚先生に恋する様子を、小鳥の友達(しのぶ)が気付くシーンは素晴らしいの一言。
どう見ても3人家族やんっていう。
で、畳み掛けるように、小鳥の顔芸を引き出すやり取りよ。
んでトドメを刺されちゃうわけ読者は。
可愛すぎ
小鳥は可愛い
ド、ドキン。
ほほう、この私をここまでドキンとさせるとはなかなかどうして。
もう普遍的に可愛い。恋する小鳥が可愛い。笑顔の小鳥が可愛い。
顔芸する小鳥が可愛い。一挙一動が全て可愛いと言うしかない。恋する乙女っぷりをニヤニヤと堪能するのみ。まあ、要約すると小鳥可愛いという事になる。本当に可愛らしいのである(性的な意味で)。
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