父娘ものは名作が多いのは割と知られていますよね。
漫画だけでも「Papa told me」「マイガール」「オタクの娘さん」などなど。
どれも不屈の名作揃いでありクラナド同様に"人生"であると言っても過言ではありません。父娘もの作品は大きく分けて2つの種類があります。
1、父親は主人公
2、娘が主人公
父が主人公か娘が主人公で、捉え方とか印象が大分変わってきます。父の視点で子育てに四苦八苦する、娘の視点で家族とは何かが見えるっていう。
父娘ものの魅力は手探りで何かやる奮闘の先にある温かさ。「マイガール(AA)」や「おたくの娘さん(AA)」なんて、突然娘が現れて子育てする事になって父も手探りながら一緒に成長していく過程が胸熱じゃないですか。父親が主人公であり、その視線で物語が進み四苦八苦しながら成長していく。これが胸熱!
父が主人公
逆に「Papa told me(AA)」はお父さん大好きな娘が主人公であり、「世界中の男の子は、みんなお父さんの引き立て役に過ぎないの」とか言いだしちゃうぐらいの過剰なほどの父loveで素晴らしい娘。
基本的に娘の視点で話が進んでいきます。
小学生の娘の視点から家族の有り方などが見えるホームドラマ。
これも胸熱!
娘が主人公
父の視点で語ろうが、娘の視点で語ろうが行きつく先は『居場所』ってところでしょうか。娘がここにいて良い、ここが自分の場所だと思えるようになるのが個人的に家族もののゴールではないかと思う訳ですよ。
うさぎドロップ
で、父娘の傑作「うさぎドロップ」。
りんが幼女時代を第一部とするならば、りんが成長して高校生になったのを第二部と分ける事が出来ます。単行本でいえば1~4巻が第一部であり「父役」ダイキチの視点でりんを育てるのに四苦八苦しながら成長していきます。
りんが幼女時代は全てダイキチ目線でりんを見るように進んでいくわけで、主人公はダイキチと言っても過言ではありません。
全てダイキチの視点で話が転がってた
りん幼女時代はダイキチが主人公で、子育てに四苦八苦しているものでした。親目線で子供を見る、まさに子育て漫画というもの。
ところがどっこい!
りんが高校生になったらダイキチ目線だけでなくりんの視点で話が進んじゃったりするんだってばよ!既に子育て系としては4巻で完結してるともいえます。りんはきちっと家族としての場所も見つけたわけで。
もはや、親から見た子供というただの子育て漫画ではなくなってしまった「うさぎドロップ」。どうなったかといえば、ラブがコメり出したんだってばよ。しかも親子で。
もはや続きが楽しみすぎて、この恋どうなっちゃうの状態だった「うさぎドロップ」。やっと続きが。しかも9巻が最終巻なんだってばよ!
ヤバイです。
何がヤバイってりんの可愛さがヤバイ。
内に秘めたダイキチへの想いがバレてしまって、その後ダイキチと普通に過ごせなくなってしまうりんの一挙一動が可愛すぎる。ダイキチに「どーでもいいけどフツーにしてくれ」と言われて恋する乙女で振り返りながら「ムリ」と断言するりんのなんと可愛いことか!
切なさ全開のりんの可愛さはビッグバン級ですよ。
切なさ全開のりん
ブヒィィィィィ!
恋する乙女モードのりんの可愛さが半端じゃなく、俺の頬も思わずニヤニヤとしてしまうんですが一つ大きな問題が。りんとダイキチは三親等以内の血縁関係であり、論理的にこれは結ばれるわけがない。
りんの切なさ全開の恋を楽しむもの…そんな風に思ってた時期が俺にもありました。ええ、もうビックリ仰天の展開ですよ。
ビックリ仰天
「あなたの父親は宗一さんじゃないの」
おいおいおい!
どうなんですかコレ。
しかもダイキチはりんと血が繋がっていな事を知っていたとか言いだしちゃいましたよ。なんでもじいさんの遺書に書かれていたらしいのです。ということはダイキチは10話から、りんと血が繋がっていなかった事を知ったということ。
10話でじいさんの遺書を読んだダイキチは、自分ともじいさんとも血が繋がっていないりんに対して「ひとりきりじゃなかったんだな…」と思い耽っていたのが改めて印象的になります。
じいさんの遺言を見て
りんが生まれた日から、じいさんが死ぬ日まで
じいさんは、ずっとりんのことを見守り続けたらしい
それに関しては正直ホッとした
「おまえ、ホントにひとりきりじゃなかったんだな…」
じいさんとりんが血が繋がっていなかった事を知った末に、りんは一人っきりじゃないという結論を立てたダイキチ。胸が熱くなるな。
で、私は今まで「うさぎドロップ」の終着点はりんがダイキチを「ダイキチ」でなく「お父さん」と呼ぶ時だと思っていたわけですよ。子供は保護者と同じ名字のほうがいいという事で、小学校に上がる前に一度ダイキチはりんを養子にしようとした事がありました。
ダイキチが意を決してりんに「俺がりんのホントのお父さんになることも…できるんだ。
そーゆーのは…どうだろう…」と告げて、りんが考えた末に出した結論は。
りん
「やだ」
「わたしのおとうさんは、おじいちゃんだもん」
「ダイキチはダイキチでいい」
僕はてっきりりんがダイキチをお父さんと認めて呼ぶのが終着点だと思ってしまいました。
で、どうなったかっちゅーと…。
こうなったんだってばよ
光源氏計画ここに完成!
どうなんですかこれ。10年もずっと娘として命懸けで育ててきたりんと結ばれるとか。四苦八苦しながらも手探りで大事に育ててきたりんと結ばれるENDとか…本当にもうね…最高じゃないですか!
僕の脳味噌がエロゲ脳のせいかも知れませんけど、まさしくハッピーエンドじゃないですか。うん、最後まで素晴らしかった。
ダイキチは2度泣く!
最後にダイキチはりんに子供を産みたい「そしたらね、絶対その子のことを幸せにするの。わたしみたいにね」と言われ思わず泣いてしまうも「汗だ、汗」と誤魔化してしまいした。以前にお父さんじゃなくて「ダイキチはダイキチでいい」と言われた時も泣いてしまい汗だと同じように誤魔化していましたが。
で、「俺がりんを育ててるのか、俺がりんに育てられてるのか」と思ってお互い成長するという感じだったわけです。そして、大人だって抱っこされたい時があると聞いて、今度ダイキチが泣いたらりんが抱っこして上げる、と。
泣いたら抱っこ
「わっわたしがっ」
「こんどダイキチがないたら、わたしがだっこしてあげるから」
泣いた
りん「あっダイキチ泣いたー」
ダイキチ「うるせーい。汗だ汗!!」
最後に12話と同じように泣いて汗だと誤魔化すダイキチ。
物語はここで終わりましたけど、俺には見えるね。この後泣いたダイキチを優しく抱きしめるりんの姿が。
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