『UQホルダー』Stage.109 素直は危険
あくまでもストーリーの語り手を徹底的にヒロインのみに統一し、ヒロインから見た刀太という描き方をする。
故に、刀太は王子様であり、彼女たちのモノローグが多くなり少女漫画のような胸キュンを巻き起こすのがここ最近の『UQホルダー』である。女の子視点で気持ちを乗っける作り方は『UQホルダー』の新たなステージなのかもしれません。
マツケン節!
なーんて真面目に語ってみたけど、ようするに、最近の『UQホルダー』は水を得た魚のような勢いがあるってことです。
卍解した赤松健先生は霊圧ならぬ萌圧を開放するのであった。今の『UQホルダー』は色んな意味で開放的ですから。その証拠にスパッツ常用の夏凛先輩がスパッツを履き忘れるってんだからね。パン解ですね。
つーわけで夏凛先輩のターンです。
夏凛先輩
「好きじゃないから」ってどう見てもね~。ニヤニヤ。
夏凛先輩のツンデレっぷりはなかなかどうしてよ。
「本音隠してデレ隠さず」状態である。テンプレだけど見事にツボを抑えています。さすがはツンデレを描くことに定評のある赤松健先生です。
接する態度や話す言葉が非常にトゲトゲしいんだけど、刀太が好きで好きで仕方がないってのが、読者に丸分かりなのが素晴らしいじゃないですか。ツンデレの真髄だよ。
よくよく考えてみると夏凛先輩って「高嶺の花」でしたからね。
スカートの中はスパッツ常用でガードが固かったし、刀太に対する態度もお堅くつれない感じでした。難攻不落の要塞ヒロインというに相応しかった。夏凛先輩を軟化させるのは容易じゃないと読者に思わせる「お高さ」があったものです。
お高かったのも今は昔
それがどうでしょう。いまの夏凛先輩の「お安さ」ときたら。
どう見てもチョロインです。うわっ…夏凛先輩の攻略難易度、低すぎ…?
刀太の好き好き攻撃に「私なんかのどこが!?」と聞けば、ズバズバと夏凛先輩の良い所を上げてあっさりとデレを引き出してみせます。なんという見事な早業だろうか。バナナの叩き売り状態です。
最近の夏凛先輩はチョロさに一層の磨きがかかっているね。
だがそれがいい!それでいいのだ!
ここはあざとさがものを言う二次元ワールドだからね。
ひん剥かれっぷりのパンチ力は強烈なインパクトがあったといえるだろう。どういうわけかニーソと上履きが途中で消えてしまっていました。100%裸です。
ニーソと上履きは?
この業界では「服は脱がしても靴下は脱がすな」という格言がありまする。鉄の掟と言っても良い。刀太も例に及ばずニーソを残して剥いたんですが、次に足元が写った時にはニーソが霧散していました。どういう意味だろうか。
幻想空間なので服は自由自在に出せるようですけど、夏凛先輩は剥かれたので開き直って全てをさらけ出したのでしょうか。
いや違うな。服を具現化する余裕が無くなったと見るべきだろうか。
本音ってのは何も刀太への好意だけを指してるわけじゃないですからね。
過去や境遇など、ようやく本音を出した夏凛先輩。同時に裸も出す。
全てをさらけ出すって事ですね。分かります。
本音を出す
ふむ。前々回の「私のことなど何一つ…知りもしないくせに…あなたは…(赤面)」というあざとい反応があって、今回、自分の事をさらけ出すわけか。もう夏凛先輩の事を知ったわけだ。ならば刀太の求婚…じゃなくてお誘いもオーケーって事ですかね。
しっかし、今回の夏凛先輩は控えめに言って最高に可愛かった。
特に私の心の琴線を掴んだのは「言っちゃうぅぅうーッ」で間違いない。
言っちゃうぅぅうーッ
一体、夏凛先輩は何を言おうとしていたのか。
いやだって、刀太は一緒に戦おうぜ的なことを言ってたわけですし。その返事をするのに、まるで刀太が好きだと言ってしまいそうな勢いです。勢いというか告白しそうになってるよね。もう陥落してんじゃん!
どうでもいいけど、幻想空間の描写の仕方が気になるね。
服を着たり、ニーソが消えた時は桜の花びらみたいのが舞ってたんだけど、「言っちゃうぅぅうーッ」の時はガラスが割れる描写である。これエヴァちゃんが幻想世界に登場した表現なのか夏凛先輩の心のガラスが割れたのか。
最近の『UQホルダー』は本当に良いな。
エピソード夏凛先輩も終わってみればニヤニヤできる高品質なものでしたね。赤面率の高さが尋常ではない。ほぼ100%赤面しっぱなしで発情期の猫のような魅惑を振りまいていました。何よりオチが最高すぎた。
オチ
なんと夏凛先輩は自白剤入りのチョコではなかったのであった!
一連の夏凛先輩は素だったわけだ。とんだピエロじゃないですか。だがそのピエロっぷり良い仕事だったぜ。ガードの固い難攻不落な夏凛先輩も、チョロインで脱がされ役にランクアップしましたしね。(アップか?)
夏凛先輩スゲーな。
武器は二双でしたが、読者を悦ばせる事に関しては無双でした。まる。
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