『サマーソルトターン』
『サマーソルトターン』はじまったな!
それはねヤキモチっていうんだよ。
あるいは今一番面白いラブコメは『サマーソルトターン』なのかもしれんな。前からラブコメとしてのポテンシャル高いと思ってましたが、期待通りの、いや期待以上のラブのコメりっぷりである。はじまってんだよ!俺達の頬を緩ませる三角関係がよ!
(一応コミック派はネタバレ注意ね)
最初に『サマーソルトターン』が始まった時は水泳版の『H2』(あだち充)のような四角関係をやるのかなと思ったものですが、どうもそうでは無いようだ。
いまいちヒロインとして存在感の希薄だった幼なじみヒロイン・古谷ハルが伸張めざましい。覚醒しつつある。胸きゅんレベルを上げていくぜ。
はじまりまくり!
泳一郎とルカちゃんが一緒にいる姿を目撃して胸がモヤモヤとするハルである。このモヤモヤは何なのか分からないの。超不機嫌になってんの。なんでイライラしてるか理解してないの。花火誘われたら上機嫌になっちゃってんの。声を大にして叫びたい。恋だよそれは!
恋だよ
「ずっと胸の奥で何かがおかしい…」
「わからない…わからないよ」
「この感情がなんなのか」
花火大会が最高だった。もうご褒美と言っていい。
花火大会の泳一郎とルカちゃんとが仲良くしてる姿を目撃すれば、面白くなくてわざと足を踏んじゃったり、自分で何やってるか分からなくて混乱しちゃったり。
素晴らしい。めちゃんこ素晴らしい。くぅー!これぞ「ザ・幼なじみ」って感じだよね。
ハルは清く正しく最高の幼なじみを体現している。幼なじみ最高の方程式とは「一緒にいて当たり前→気になる→好きだった」という段階が至高。着実に眠れる獅子が目覚めようとしている時なんですよ。いちばん美味しい季節を迎えている。
美味しい
伝説の無我のヤキモチなり。
幼なじみにしか出せない奥義ともいえる(妹も可だが)。親友でも家族でも恋人でも無い。「幼なじみ」としかいいようのない独特の距離感から放たれる究極のニヤニヤ技だ。ハルはど真ん中に幼なじみヒロインだな!ここで王道幼なじみ進化論を説明しよう。
「遊び仲間(幼少)→腐れ縁(中学)→友達以上恋人未満(高校)」
…である。
小っちゃい時は遊び仲間で、中学は腐れ縁で、高校生になると気持ちの変化がある。それが王道で自然の摂理。そんな時期に始めて幼馴染の大切さが分かるのです。分かるというか気づくのです。なぜ気づくかと言えば失いそうになったからだ。
幼なじみは見た
あれ?一緒にいて当たり前の泳一郎取られる?的な。幼なじみ生存本能ともいえる。幼なじみとは一緒にいて当たり前なのが失いそうになって初めてその大切さに気づくってのは鉄板だからね。ルカちゃんと仲良くする泳一郎を目撃して、ハルの中の感情がメダパニ状態である。
今後のハルはヤバイ事になる予感がヒシヒシするで。気づかない(気づきたくない?)自分の気持ちと向き合うってんだから。青春の眩しさをこれから味わえるのか。最高だな!
自分ではこの感情が何なのか分からいけど、読者には丸わかりなのも素晴らしいな。いやぁ…幼なじみって本当にいいものですね(水野晴郎風に)。一気にハルの株価がストップ高を叩き出しました。幼なじみの真髄を見たね。
だがしかーし!
幼なじみヒロインとして存在感を見せつけたハルが霞むぐらい、ルカちゃんが最高だった。圧倒的な可愛さと切なさと青春っぷりで、俺のハートを鷲掴みにしていきおった。
今までルカちゃんは泳一郎の事が好きなんじゃねーのって何度も勘ぐってきましたけど、「友達」と断言しちゃいました。大事な大事な友達だから泳一郎の恋を応援しているとか最高の笑顔を述べるの。なんだかなぁ(国府田マリ子風に)と思いつつ、次のページでルカちゃんの本心出しちゃうの。ついついポロッと。
「でも、やっぱりちょっと切ないな」って。
この意味分かります?(高田延彦風に)。やっぱ好きだったんじゃん!最高の笑顔が一転してラストの切ないもの悲しい表情のルカちゃんにハートをい撃ちぬかれたね。今後はルカちゃんどーすんだろ。淡い恋心が交差する。これだよこれ!「胸キュン」と「胸イタ」が絶妙にブレンドしている。甘味と苦味が絶妙に調和したハーモニー。これぞ青春ラブストーリーである。
サマーソルトターン来てるでー!
青春ラブストーリーはね、ドキドキして!手に汗に握って!ニヤニヤして!泣いて笑ってナンボよ。それを体現できる予感ビシビシなのが『サマーソルトターン』なんです。超おもしれー!
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