『るろうに剣心』の魚沼宇水はもっと評価されるべき!
最初こそ瀬田宗次郎と並ぶ「十本刀」最強候補として登場するも負けた途端に本条鎌足から「十本刀最強の宗次郎」(124話)とか独白されるし。論破されて惨殺されたのが株を落としてる。十本刀は自害した佐渡島方治以外はみんな生存してるのに…。
宇水さんはちょっと残念な人という印象が残る。過小評価されてるのだ。しかし!実は凄いナイスガイであると主張したい。
宇水さんは実は凄い
全力を出し切れなかった
宇水さんは志々雄に斬られ盲目になった。しかし、そこから「心眼」という物凄い聴力を手に入れたのである。日常生活に支障がないどころか相手が心音や筋肉と骨の音まで察知して心理状態まで読み取れる。
異常聴覚の「心眼」こそ宇水さんの真骨頂。
視力があった時よりも強くなったのです。
そんな宇水さんは志々雄のアジト内の部屋で斎藤一と戦いました。
112話
お分かり頂けるでしょうか。
部屋の構造が宇水さん有利になってない。
- 明るい部屋
- 狭い部屋
- 遮蔽物が一切無い真っ平な部屋
明るく正面から斬り合う戦術しか取れない広さで真っ平の部屋…。
宇水さんの真骨頂は「心眼」である。目が見えなくても異常聴力で相手の動きや心理状況まで手に取るように分かる。はるか遠くの小川のせせらぎの音まで聞き取れる。全て分かる!
なんで「明るい部屋」で戦った?
なんで「狭い部屋」(宗次郎の部屋は広い)で戦った?
なんで「遮蔽物無い平らな部屋で戦った」?
アホなのか?そう思うのも無理はない。
敵がアジトに乗り込んで来た。なら「真っ暗な部屋」「広い部屋」「遮断物や隠れる物」を用意しておけば「心眼」で斎藤を一方的にボコボコに出来たはずなのである。
宇水さんは普通に強い
113話
宇水さんはマジのガチで普通に強い。「琉球の王家秘伝武術」のティンベーとローチンの基本的戦法で真正面から斬り結び斎藤の両足と左肩に傷を与えた。斎藤をここまで負傷させることが出来るのは作中でも数える程でしょう。
これだけの実力者なので真っ暗で正面から斬り合う必要ない広い部屋で遮蔽物や隠れる物を用意しておけば楽勝だった。その状況下なら剣心と左之助含め3人まとめて屠れた可能性すらある。
なぜ宇水さんだけ有利な部屋でなかったか?
安慈と宗次郎は有利に戦える部屋(ステージ)が用意されてた。
剣が床に刺さりやすく衝撃が伝わる木造床(111話)
滑りにくい畳に空間を十分使える広い部屋(128話)
- 安慈…「遠当て」が最大限発揮できる木造の部屋
- 宗次郎…「縮地」が最大限発揮できるだだっ広い畳の部屋
なぜ宇水さんの「心眼」だけ最大限発揮できる部屋を用意してくれなかったのか。
真の仲間でなかったので志々雄が嫌がらせをしたのだろうか。いやでも、志々雄は「(斎藤に)それなりの傷は負わせてるはず」「手負い二人と抜刀斎なら…(116話)」と述べてる。敵に手傷を負わせよくやった的な。
宇水さんは十本刀三強の一角としてちゃんと戦力と見られていたのである。なら「心眼」を最大限発揮でるステージにするでしょう。
つまり、志々雄は「真っ暗」「広い」「遮断物や隠れる物」の部屋を用意しようとしたが、宇水さんがそれを断ったのではなかろうか。
安慈や宗次郎のように有利な部屋を用意してもらって負けたのとは訳が違う。本当なら斎藤を暗闇に乗じて隠れながら一方的に勝利できた。でもあえて武士として真正面から決闘した。男の中の男ですよ。
宇水さんの武士道精神である!かっけー!
宇水さんは情けない?
何が可笑しい!!(113話)
宇水さんの評価が地に落ちた伝説のやり取りと「何が可笑しい!!」の逆切れである。斎藤の論破がズバリだったわけですね。
隙あらばいつでも斬りかかって殺して構わないって条件で「志々雄の仲間になってやったんだ」という宇水さんの事情は違う。本当は復讐を諦めている。「心眼」を得て強くなったはずが志々雄はさらに強くなっており闘えば敗北必至なのでフリしてるだけだと。
そこでお前は志々雄の志々雄の誘いをスキあらばいついかなる時でも殺していいという条件付きで受け入れることにした。そうやって常に狙うフリをしていれば少なくとも周囲の人間には自分の敗北を悟られずにすむ…(113話)
すっごいDISりっぷりだ。
これが事実だと認めてしまう宇水さんなのであった。
斎藤のDISの追撃は止まらず志々雄は宇水さんの本心など見抜いてて知らんふりして体よく利用してるだけで「陳腐な自尊心」「惨め」「形だけ」「取り繕う」「虚栄」…とよくそこまでボロクソに言えるなと感心するワードが延々と出て来るのであった。
- 復讐を諦めてる
- さらに強くなった志々雄に絶対勝てないと悟った
- 狙うフリで配下になることで周囲を誤魔化した
- 志々雄に戦わずして負けた
- 惨め
- 形だけ
- 取り繕っただけ
- 虚栄を張ったことが間違い
- 己の信念を貫けなかった
- 剣を捨てるべきだった
宇水さん…情けねぇ…!
読者の誰もが思ったでしょう。しかし!しかしである!斎藤の言ったことが全て真実なら、逆に宇水さんは最高に格好良いのだ。
宇水さんは前へ進む
とっくに復讐を諦め惨めで形だけの虚栄心しかない宇水さんだろうと、最高の男だという根拠は初登場時に有ります。
又…腕を上げたな(93話)
志々雄の服に一太刀浴びせた宇水さんは「又」「腕を上げた」と言われたのである。
志々雄には勝てないと悟り復讐を諦め、取り繕い・虚栄を張っただけの「志々雄の命をいつでも狙う」条件で仲間入りした宇水さんは腕を上げ続けていたのである。
「又」というからには何度も志々雄の命を狙うテイで斬りかかったいたのだろう。そして剣士としての腕を上げ続けているのである。絶対勝てず復讐をとっくに諦めた男が腕を上げ続けていた事実!
斎藤は志々雄に勝てないと悟った時点で「剣を捨てるべきだった」と言ったがそんな事はない。だって、現在進行形で腕を磨き続けてるんだもん。
宇水△□×(さんかっけー死角無し)!
復讐を諦め一生勝てんと悟りながらも向上し続けてたのである。生涯かけて抜けない事があきらかでも努力を続けた。
絶対に勝てる状況を作れたのに、あえて武士道精神で「心眼」が有利になる部屋でなく真正面から戦った。志々雄に絶対追いつけないと悟り復讐諦めたのに腕を磨き続けた凡人の矜持まである。めちゃくちゃスゴイ男じゃねーか!
コメント
最初は暗かったけど部下が気を利かせて明るくした説がすきです
十本刀のうち由美って生き残ったんでしたっけ?
志々雄と一緒に炎に包まれたような記憶があるのですが。。。
夜伽の由美は十本刀ではないですね。
宇水は北海道編で再評価されるのか要注目。
アニメだと暗い部屋だったので、恐らく部屋は暗いんじゃないですかね
実に懐かしいノリ
昔のヤマカムさんを思い出す