青騎士3号A、B読了。
献本して頂きました。「ハルタ編集部」「あすか編集部」「電撃マオウ編集部」が集まって作ったこの雑誌。本の装丁も作りも凝ってて素晴らしい。採算度外視で形として後世に残す…って意気込みがあります。知らんけど。
『青騎士3号』感想
さっちゃん(散田島子)【A】
8月20日発売の青騎士3A号に漫画が載ります。彼氏の葬式で浮気相手と出会う話です。発売日近くなったらまた宣伝します。よろしくお願いします。 pic.twitter.com/ODa5HinLU3
— 散田 (@Chi_ll_i) August 17, 2021
彼氏の葬式に出て見たら浮気されてたと発覚する女子×2の江ノ島旅。葬式で付き合ってた彼女…「さっちゃん」へ充てられた手紙が出てきてさぁ大変!「さっちゃんと呼ばれてた方?」「「はい」」である。
で、二股かけられてたと知った2人は手紙に書かれてた江ノ島の思い出の地で彼氏(故人)の残したプレゼントを探す。どっちが本命の「さっちゃん」だったのか?道中の恋敵だったはずの2人のやり取り。叙述トリックのような本格ミステリ。ほのかに漂うソフト百合臭。最高かよ!
しかも全体的にバッドエンド(という解釈)が多い中で、絶妙に見事に爽やかに前向きだったのもひグッド。こりゃ傑作だわ(断言)。
夏らしく鮮やかな感動が味わえ名作読み切り!!!
大鉄人(ゆーき)【A】
明日発売の『青騎士』3号Aに読み切りを描かせていただきましたー!
良かったらぜひ読んでくださいねー!
よろしくおねがいします!!「青騎士」第3A号作品紹介 『大鉄人』(ゆーき)|青騎士 https://t.co/Ne3Aj8xqFW pic.twitter.com/kGuzgtYZ0x
— ゆーき🌕(Manga artist) (@yuuki999) August 19, 2021
科学者が孫娘に鉄人328号完成を披露する話。この328号に至るまで…それこそ1号からの作ってきた鉄人史があまりにもしょうもなく、かつ壮大すぎて「ぷっ」と吹き出して笑ってしまう。
1号はガキが工作で作ったようなもの(実際科学者祖父も小学生の時に作った)。そこからカウントしていく鉄人の数々が人生の春夏秋冬でいて小ネタのショットガン。テンポ良くリズム良く展開され秀逸。まさかのどんでん返しの衝撃。
恋人よ(庄野晶)【A】
「青騎士」第3A号作品紹介の第2回目は、庄野 晶先生の読み切り作品『恋人よ』のご紹介です。#青騎士 #恋人よ #庄野晶 #漫画 #マンガhttps://t.co/ZGy5D56VCy
— 青騎士 (@aokishimanga) August 12, 2021
尊い!!!
東京から田舎に越してきたセーラー服が似合うおさげの少女フミと、同じくセーラ服が似合うこの葉の最高に尊い百合である。2人は同じ学校の同世代かと思いきや実は…というテーブルひっくり返しと黒いセーラー服の良さ味がギュギュっと濃縮してる。
時代背景はおそらく明治後期~昭和初期でしょうか。ド田舎でハイカラではないけど、2人の尊さはハイカラでした。グッとくる淡い百合恋物語がただただ美しい。
乙嫁語り(森薫)【B】
「青騎士」第3B号作品紹介の第4回目は、森薫先生の『乙嫁語り』第2話のご紹介です。 #青騎士 #森薫 #乙嫁語り #マンガ #漫画https://t.co/8Ef501xyBp
— 青騎士 (@aokishimanga) August 18, 2021
19世紀中央アジアで生活する年の差夫婦のカルククとアミルの『乙嫁語り』。メインは素晴らしき姉ショタ夫婦でありつつ、色んな夫婦にスポットを当てます。新章はアミルの兄アゼルが嫁をGETするエピソード。馬競(うまくら)べで勝利したら嫁にやるって条件で、すごいヤバイ(らしい)馬を持つ美人さん。
おそらく馬の性能は負けてるんだろうけど腕でどうにかするのではないかなと。『乙嫁語り』歴代の嫁の中で、最強感というか有能クールビューティの雰囲気を醸し出してる。だからデレる表情に期待しちゃう。森薫先生は圧倒的な描き込みに定評あるけど、個人的に赤面顔も芸術なので楽しみすぎる。
ブロート・トゥー・ユー・バイ・ウチュー(赤河左岸)【B】
「青騎士」第3B号作品紹介の第3回目は、赤河左岸先生の読み切り作品『ブロート・トゥー・ユー・バイ・ウチュー』のご紹介です。
#青騎士 #赤河左岸 #ブロート・トゥー・ユー・バイ・ウチュー #漫画 #マンガ https://t.co/wSTGd5p8uE— 青騎士 (@aokishimanga) August 18, 2021
邪馬台国の卑弥呼っぽい世界観の国(村)を舞台とした作品。神託を述べる巫女って制度があるものの、ユカリは途中で目覚めて自分の言葉ではない!赤ちゃんのアカリを「外に出して!ここで育てないで!」と含みを持って息絶える。
で、十数年後にアカリが巫女となっているこのシステムを踏襲してる。「ケガレ人」と言われる、世界観に似つかわしくない男が村にやってきて、それは母も…という話。
ぶっちゃけ、映画でいえば『ヴィレッジ』、漫画でいえば『ランド』(これだけで人によっては把握できる)です。この手の設定の原初って児童書『ランニング・アウト・オブ・タイム』らしいけど、それに留まらぬスケール感とメッセージがあった。良い。
僕だけのまりか(長谷川未来)【B】
「青騎士」第3B号作品紹介の第14回目は、長谷川未来先生の読み切り作品『僕だけのまりか』のご紹介です。#青騎士 #僕だけのまりか #長谷川未来 #漫画 #マンガ https://t.co/xQYfpSfJNy
— 青騎士 (@aokishimanga) August 20, 2021
リアルで近年色々と賑わす「児童ポルノ法」。リアルではクリエイターの方々が頑張って実在の人以外は対象外となっておりますが、実在の人間以外にも規制対象になった世界を舞台にした世界の物語。少女のドールが動いて喋るアンドロイドが実在するとしたら…という話。
例えるなら『To HEART』のマルチがいて、ある日いきなりそれは違法となった世界観です。
もう法律的にダメだから…と捨てようとしても捨てられず葛藤する青年の紆余曲折です。終盤の腰抜かすどんでん返し含めてロリ紳士は色々と考えさせる問題作(褒め言葉)。普通の人が読むと「気持ち悪い…」の一言なんでしょうけど、やべーよコレは…。
ぶっちゃけ本番詳細に描いて某エルオーとかに掲載されてたら一部ではセンセーショナルになってた(かもしれない)。メッセージ性、社会風刺、小宇宙が滾ってしまうこと、オチ…全てが強烈すぎる。歴史に残らんだろうので、我らが刻まん!ロリ紳士は絶対チェックすべし!
すごい読み切りだった…。
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