『少年のアビス』112話「鎹-かすがい-」感想・考察

 

ヤベー奴が一週回って光の戦士になるのが本当にヤベー！

まるで主人公のような立ち回りしてます。

 

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『少年のアビス』112話「鎹-かすがい-」感想・考察

柴ちゃんのアビス

木曜ヤンジャン発売日！

『#少年のアビス』
第112話「鎹」　掲載中！

柴沢由里の人生、そして覚悟。
一方、
一正は母、夕子から
この家族の”成り立ち”を語られる…

緊張の黒瀬家編！
どうぞお楽しみに！ pic.twitter.com/FdZKLFoRwm

— 峰浪りょう 「少年のアビス」ドラマ放送中！10巻9/16発売！ (@ryo_minenami) October 12, 2022

 

慕われると舐められるのは同義だ。（柴ちゃん先生）この呼ばれ方が私の全てを表していた。それが嫌だったんだと気づいたのはあの時だった。だけど今は…

 

前回の「柴ちゃん先生舐めんな！」の味をより補完してくれる。

 

そうか「柴ちゃん先生」って呼ばれるのが嫌だと「あの時」（12話）気付いてしまったのか。レイジに「先生はこの町で幸せに生きてる方の大人だと思ってた」と言われたのがよっぽど刺さったのだろう。だから闇落ちした。

 

「柴ちゃん先生」は舐められてる呼び方！本当は嫌だった。

 

それなのに光の戦士に目覚めた時の台詞は「柴ちゃん先生舐めんな！」ですからね。舐められてる呼び名で舐めんな！と主張する。「だけど今は…」ってのは「柴ちゃん先生」呼びが嫌でないというか誇りのようなものが感じられるモノローグです。

夕子ママとお兄ちゃん

あれが自分の故郷を捨ててしまった人間の恐怖なんやろうね…。だから早くあたしに自分の子供を妊娠しろって無茶苦茶なこと言って…。だから、あたし…

 

レイジの父親は誰かがサスペンス調になってきた。

 

一正がいたからDV親父（正治）と結婚したと言う。これを素直に受け取っていいのか。どこまで本当なのか分からないのが夕子クオリティです。なんたって彼女はハンターの念能力者レベルで人心を操りますからね。

 

むしろ風俗を手配してもらってもまだ操られてない一正を丸め込む前フリに見える。なんか良い話風に聞かせてるのがキナ臭い。分からんけど。

 

それにしても子供が出来ず「だから、あたし…」の続きがめちゃくちゃ気になるね。本当にDV親父（正治）が種無しだったらお兄ちゃんが一番可哀想やん！ただレイジの実母なのは間違いないので、妊娠するために浮気？して托卵したのは間違いない。

 

レイジの実父は誰なんだってばよ！

レイジの実父は誰か？

作中で登場した人物、もしくは「えー！？」って驚く人物じゃないと読者も白けると思うので、作者は絶対狙って明かしてないと思う。

 

ここまで読んで2人が浮かび上がる。

 

 

夕子さんの兄貴説は祖母のカットが意味深に挿入されるので忌み子のような存在なのではないか？というロジックである。海水浴に連れだしたりしてるので何か色々と深読みしてしまう。

 

 

もう一つの説は青江ナギの父親である。こっちは未登場ながら「レイジの父親は東京にいる」という言葉が本当だとしたら繋がる。24～25話で謎反応示したナギにも繋がる（ような気がする）。

 

24話

 

 

似非森とレイジの母が同級生だったと聞いて超意味深な反応を示したナギである。これがまったく分からん。レイジの母の名前を聞いたわけでもない。似非森と同級生だったから何だってんだよ！ちなみに夕子さんはまったくナギを知りませんでした。

 

なぜナギはレイジの母が似非森と同級生だったと聞いて動揺したのかまったく意味不明である。

 

とはいえ一応夫婦だった似非森から何かを聞いてた可能性は微レ存。ナギは「家庭の事情で叔父の元で育ち（108話）」と語られナギの実父もよう分からん存在である。彼女は「生まれてきてよかったって思えるのかなって…」と含みもあるからね。

 

似非森はレイジに興味持って調べたそうな。レイジの種も把握した可能性は高い。仮に「ナギの実父＝レイジの実父」なら107話の回想が全てストンと落ちる。

 

夕子が一人で育ててる〝レイジ〟という存在を知らないまま死んでしまっていいんだろうか…。そんな気持ちが日に日に募った。「宿命」なのではないか？

それが妄想じゃなく、事実だと思わざるを得ないことが起こった（107話）

 

似非森は青江ナギと出会った。

 

あの町に戻る事を決めたのである。青江ナギを連れて。

 

レイジのスマホに写ってただけであそこまでするかって謎がずっとしこりのようにあった。演出としては似非森が青江ナギと出会ったのは宿命の出会いパート2の描写でしたしね。

 

 

 

夕子ちゃんとのメモリーに重ねた青江ナギとの出会いである。

 

ここを踏襲するのが「なんで？」って咀嚼できなかったけど、夕子ちゃんの息子「レイジ」を調べて色々と知った状況なら腑に落ちると思ったり思わなかったり。

 

流石にたまたまの偶然でスマホに写ってた子との出会いと「あの町」でレイジと出会わせる動機としては弱いじゃん。そもそもレイジがアクリル好きになったのずっと後だし。

 

レイジを調べて実父に青江ナギに関係する者って辿り着いた状態だと妙な説得力を増す。ナギを投入してレイジに会わせてどんな風になるかウォッチャー的な意味でも。

 

まあ、日向くん並の強引なドリブルですけどね。でも、1話冒頭の心中相手がパッケージヒロイン（正ヒロイン）のナギと仮定するとピンズドでもある。今のレイジは心中したいって心境無いもんね。しかし、青江ナギが姉だと知ったらどうだろう？あり得るんだよなぁ…。知らんけど。

戻ってきた柴ちゃん

黒瀬家に戻ってきた柴ちゃんは少年漫画の主人公感出てました。正座してる柴ちゃんも味があった。瞑想してんだか服役中の囚人なんだかよく分からんがとにかく覚悟を決めた表情をしてた。

 

そして柴ちゃんの台詞がぐう熱い！

 

なんで戻って来たか聞かれれば「戦うため」と即答ですよ。

しかも夕子ママと戦うのではなく自分と戦うと言い出すんです。

 

私これでも昔、卓球の国体選手だったの。経験から言わせてもらうけど、敵はいつも間違いなく自分なの

 

言葉の意味はよく分からんがとにかく凄い自信だ…。

 

えっと夕子ママと戦う為の気概のような感じでいいのかな？本当に夕子さんと戦わないんじゃ戻ってきた意味もないしね。自分に打ち勝ち夕子さんと対峙するって解釈しました。

 

そして完全に少年漫画主人公と化した柴ちゃんは宣戦布告するのです。

 

私はこの家をバラバラにする。帰る場所なんて、なくしてしまえばいい

 

柴ちゃん先生△□×（さんかっけー死角無し）！

 

てかこれもう完全にモンキー・D・ルフィのマインドじゃん。

最高の少年漫画主人公と同じくらい熱いってことだよ。

 

こんな部屋があるからいけねェんだ！！！居たくもねェあいつの居場所なんて、おれが全部ぶっ壊してやる！！！（『ワンピース』93話）

 

魚人がどうとか海図はどうとか事情とか何にも知らんけど、ナミを助ける方法をやっと見つけたルフィである。この場所がクソだった。ぶっ壊してやると言い放った熱い言葉である。

 

今の柴ちゃんはルフィと化してる。まあ、問題は夕子さんはアーロンよりも遥かに強敵なことですけどね。ワンピで言えば四皇レベル。

 

そもそも黒瀬家をバラバラにしなくても夕子さんだけ取り除けばいい気がするんですが…。兄ちゃんガチで良い人だし、祖母の過去はアレだけど今はまあレイジにとって問題ない。普通に夕子さんいないだけで収まる。

 

まとめると柴ちゃんはルフィと同じ思想で、まさに熱血少年漫画の主人公である。頑張れ！柴ちゃん先生！

 

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