『ちおちゃんの通学路』(川崎直孝)9巻読了。
これが最終巻です。堂々の完結なり。
女子3人で下着買いにいったり、真奈菜との友情が試されたり、JKらしい日々を過ごすちおちゃんに訪れる運命の日! 安藤さんとのデートでなにが起きる!? 中の下ゲーマーJKの登校コメディ、これにて完結!
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『ちおちゃんの通学路』9巻
勢いテンションMAXで疾走しきったなぁ。掛け合いからパロディまでギャグセンスが半端なかったです。腹を抱えながら何度ゲラゲラ笑ったことか。破壊力ありすぎて人前で読むのが危険レベル。電車で読もうものなら白い目で見られました(※経験談)。
基本的にちおちゃんの登下校を描いた日常ギャグ漫画なのに…。よくもまあ、女子高生がただ登下校するだけの話をここまで膨らませて面白くできるものだと感心しきり。終わっちゃうの寂しいですね。
(※ネタバレ風味です)
最後までキレキレ
41話 ランジェリーちおちゃん
『ちおちゃんの通学路』はちおちゃんと真奈菜が本当に凄いコンビだったんだなと思いましたね。ブラジャーを買いに行く話や友情を確かめ合う話など最終巻もキレキレでした。ちおちゃんと真奈菜は2人だけでもボケとツッコミが切れ味抜群で面白い。他の人絡んでも笑えるのが凄い。
南葛ゴールデンコンビと言われた大空翼と岬太郎のコンビネーションプレイも凄かったが、ちおちゃんと真奈菜のコンビネーションプレイも同じくらい凄いです。日向が絡もうが、三杉が絡もうが、石崎が絡もうが圧倒的プレイで連携しますからね。
ちおちゃん&真奈菜は、下ネタとくだらない話をやれば右に出る者はおりません。繰り広げるドタバタコメディが最高にバカバカしく輝いておる。腹抱えて笑いました。くだらなさすぎて。そんなわけで、鮫島ゴールデンコンビは最後まで躍動するかと思いきや…?
ラブコメかよ(笑顔)
43話 ちおちゃん、ゲームセンターにて
な に
こ れ ?
ラブがコメりだしていました。え?これはなんだろ。見ているだけで超ドキドキするんだけど!二人の鼓動がダイレクトに伝わってきます。分かる。分かるぞ。このドキドキ感は思春期のドキドキだ!
って、ちょっと待て。えっと…これ『ちおちゃんの通学路』だよね?『デンキ街の本屋さん』じゃないよね?おかしいな。頬が自然と緩んじゃうんだけど。
モチのロンで、ギャグ漫画なので「どうせヒドイことになるんだろうな」「くだらないオチになるんだな」って読み進めてたんですよ。そしてらさ、ラブコメ萌えによるニヤリング&ローリングで身悶え3回転半を記録してました。悶絶してゴロゴロ転げまわってましたね。
これがマジで高度で濃厚なラブコメだったんですよ。
プリクラでの流れは上手い!と素直に感心しましたね。
ちおちゃん可愛いな
あれ?ちおちゃんってこんなに可愛かったんだと最終巻にしてはじめて気づいた。ギャグ漫画の主人公なのでゲスで汚れ役がピッタリはまってただけに、43話「ちおちゃん、ゲームセンターにて」の衝撃は半端無かった!
いやぁ~、昨今ラブコメ作品は数多くあれど、ここまで面白く、なおかつ手に汗握らせ、恋愛をストレートに堪能できる作品はそうそう無いですよ。余計な引き延ばしもなく気持ちいいぐらいの清々しさ。それがまさかの『ちおちゃんの通学路』で味わえるとは。予想外すぎた。
正直、今年一番ニヤリングしたわ。
きれいにまとめてる
44話 おおずも!
相変わらず凄いパロディだ。ドラゴンボールの「かめはめ派」(おそらくセル戦)からのフリーザ編の「痛かったぞ」、そしてエドモンド本田の百裂張り手はゲラゲラ笑ってしまう。からグッとくる話になってたり。
9巻の構成は、「笑い」「萌え」「感動」といった三大要素ギッシリ詰まっています。まさに隙なし。隙はないが好きすぎる。もはや傑作のレベルです。
それにしても綺麗な結末ですわ。真奈菜とのグッとくる友情だけでなく、今まで作中で描かれてきた、ホームレスの老子、まどか先輩、ちはるちゃん、悪徳セールスマン…などの顛末が綺麗にまとまっております。最終巻にピッタリのスッキリしたもの。
別にギャグ漫画ですので、放置してもいいキャラなのにビシッと絞めるのは「完結」というに相応しい。懐かしのわんさかキャラも登場です。特にラスト2話は完璧すぎる。
日常ギャグ漫画の終わらせ方
終わった…
45話「君がそこにいるから」と1話「そこに学校があるから」。
最終話「じゃ、行こっか」と2話「君がそこにいるから」。
それぞれ「対」になっているというか、構成や展開を踏襲しつつちおちゃんの成長などを描いたというか。読み比べが面白い味わい深いものとなっております。
45話は、1話同様、遅刻しそうになるも近道をまっす行けばギリギリ間に合うはずが「全面通行止め」。遅刻確定で終わったと思うも屋根を登って登校する話。違いは、ちおちゃんひとりだったのが今は親友の真奈菜が一緒です。
1話と同じコースで、ちおちゃんのやった行動と同じようでちょいと違う真奈菜の行動はなかなかどうして。楽しめました。完璧な構成で読者の胸に響き渡ります。
1話と45話
突き詰めれば『ちおちゃんの通学路』はおっぱいが大きいお母さんと息子(たっくん)の「なにそれ」ではじまり「なにそれ」で終わったといえますな(えー!)。1話で母親が「なにそれ」となり、45話で息子が「なにそれ」となる。本当になにそれな通学路だったよ!(誉め言葉)
この辺について作者の川崎直孝先生は以下のように…。
この漫画の最終回はどうなるものか、ずっと考えておりました。大抵の漫画は「帰るべき場所」のようなものがあります。冒険漫画の主人公では主人公の故郷が描かれることが多いし、コメディだといつもの部室で笑い合って終わる、という感じですね。ちおちゃん達にはそういった場所がありません。作者の自分としてはそれをちょっと申し訳なく感じてました。このままだといつも通りのぶつ切りのように最終回を迎えてしまうかもしれない…。なので45話で1話の繰り返しをしました。
45話で1話を踏襲した理由は「帰るべき場所」がないことからと。確かにタイトルが「通学路」ですからね。登下校漫画なので、ホームはない。むしろ通学路こそちおちゃんの「帰るべき場所」なのかもしれんな。
ごめんよ、ララァ。ちおちゃんにはまだ帰れる所があるんだ!
強くてニューゲム
1話
1話を描いてる時には設定すらなかった真奈菜がいたらどうなるか。次にちおちゃんが屋根の上を登校するのは強くてニューゲーム的な。そんな思いで繰り返したそうな。確かに1話のちおちゃんは電柱登って屋根を行く想像上の理想とまったく違うことになった。
45話のちおちゃんはどうかといえば、1話で思い浮かべた理想を見事にやってのけているのである。強くてニューゲームシステムを「主人公は常に使命を持って前へ進み続けるんだなぁ」という作者談。真奈菜に「私は最初からパパッといったけどね」とウソこけ!と思いつつ、理想を具現化したちおちゃんに素直に感動…しないな!別に!
冷静に考えれば、そんなかっこいい類のモノじゃないんです。比べるのが失礼なほどに全然別物。ただ単純に遅刻回避のために電柱登って屋根を走る能力が上がってるだけじゃん。まったくかっこよくねーよ(褒めてます)。
45話はサブタイ「君がそこにいるから」も尊かった。学校があるでなく、君がいるから。コミックのおまけページで「あぁ…尊い」と胸が熱くなったんだ。9巻は真奈菜との友情話がフィーチャーされてたけど別格なり。
大団円
最終話 じゃ、行こっか
最終回は2話を踏襲するようなエピソードでした。
2年生になったちおちゃんの成長っぷりが明らかに分かる。
スクールカスト低い(自称「中の下」)ちおちゃんは雪ちゃんと一緒に登校することになりメダパニ状態の奇行を連発しいていました。そんなちおちゃんを彷彿させる新入生に対して、今までの出来事があったからこそ…という良い先輩となってました。まるで、子供の成長を見る親のような心境とでもいおうか。
あと、今巻内の42話「真奈菜!」で描かれた雪ちゃんの壁がない親友になりたいを実現してる姿もグッとくる。みんな成長を遂げたことを喜ばしく思う一方で、どこか一抹の寂しさも覚えました。それでも変わらないものもある。
最終話「じゃ、行こっか」の通りです。それは毎日!
アニメのOPでもあったけど「バカバカしいぐらいに日常は続いてく」ですよ。作者もあとがきで、成長させ時間を進めたことを「ちおちゃん達は進み続けて、もしかすると通学路が通勤路になってるかもしれません」と述べております。
『ちおちゃんの通学路』は終わった。それでも「ちおちゃんの日常」は続くって感じ。正確には「ちおちゃんたち」のかな。「通学路」とはその日常の一部分を切り取っただけなのかもしれんな。ちおちゃん一人の登校から始まり世界が広がったものです(しみじみ)。
「じゃあ…行こうか」と通学路が終わったけど、行くのです。続くのです。まったく!いい終わり方だったぜ!ならば僕ら読者の言葉は一つだ。行ってらっしゃい!
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コメント
アニメ化して絶頂期に終わらせる勇気 面白かったぞ
ちおちゃんのOP曲も好きだけどED曲はもっと好き