『ダイヤモンドの功罪』19話
>いつもどこでも二人は一緒…!
扉絵の煽り文が不穏な予感しかしねーんだよなぁ…。
読む野球版の『少年のアビス』(『おやすみプンプン』でも『闇金ウシジマくん』でも『タコピーの原罪』でも置換可)という地獄とも言われる『ダイヤモンドの功罪』。
主人公の綾瀬川次郎の圧倒的な超天才っぷりに、絶望したり大人が狂ったりする人間ドラマが良い地獄を提供してくれます。そして平井大橋先生の連載版の前段階のプロット版を踏まえると、より深読みと地獄が想像できてより楽しめるのです。
『ダイヤモンドの功罪』巴は1番目指していいと思うって関根トレーナーの言葉が良い大人すぎる。彼まで綾瀬川の天才っぷりにいつか狂うのだろうか。また切り替えて1番に拘る宣言する巴も熱いっすなぁ。しかし、雛はなんで綾瀬川の笑顔を回想するんだw
— 山田 (@yamakamu) June 29, 2023
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円は1番に拘るべき
円は1番にこだわってていいよ(19話)
関根トレーナー△□×(さんかっけー死角無し)!
これまでの年代別日本代表でエースナンバーを背負っていたこの世代最強投手だった円も、異次元の超天才・綾瀬川がポッと出てきたことで、あさっり1番を奪われてしまう。
代表ではチームが勝つことが第一なので、自分は二番手投手としての仕事をまっとうするし、チームの一員として最善を尽くすと言う円に対する関根トレーナーはグッとくるものがありましたね。
チームの為って自分を納得させる必要は無いと。まだ「U-12」の段階なら、自分がエースナンバーの「1」を譲りたくないって気持ちを持つべきだし拘れと。諦めるにはあまりにももったいないと。
作中では超天才の綾瀬川の逸材に、良くも悪くも狂ってしまう大人しかいなかっただけに、あえて凡人(円も十分天才だし綾瀬川出てくる前はナンバーワン投手だったが)の目線に降りてきて、アドバイスして頑張れという関根トレーナーに胸が熱くなりますね。
エースナンバー「1」に拘ると決める円
番号、やっぱ関係なくない…。やっぱ、わし1番やないとあかんわ…(19話)
巴…お前…男だよ!男の中の男だよ!(高田延彦風に)
代表のエースナンバーをポットでの異次元天才である綾瀬川の奪われ、それすら受け入れて代表チームが勝つ為の最善策を取ってた精神的大人だった円の闘志に火が付いた。
エースナンバー「1」は巴が付けるべきだし、あっさり譲ってヘラヘラしてる(ように見えた)巴に少なからず苛立ってた長年のコンビ組む恋女房のキャッチャーの桃吾にとって、こんな嬉しいことはない!
幼なじみでリトルのチームメイトで長年の黄金バッテリー組んでてた円から、超天才の綾瀬川に屈服すんなや!的な苛立ちを持ってて、相棒が超天才と戦って1番を奪還する宣言ですよ。普通に考えたら、こんな嬉しいことは無い!
はずなのに…?
めっちゃくちゃ動揺しまくってました。
不穏な伏線立ちまくる桃吾
なんで綾瀬川とはじめてバッテリー組んだ時を思い出すし…
毎年ボコボコにされてたシニアトップの枚方相手に圧巻のピッチングして(しかもこれが初試合)、同学年に綾瀬川という超天才化物がいるって現実に「同じ学年にコイツずっとおんのか(13話)」とレイプ目になってた巴が代表のエースナンバーは取り返すし、ずっと戦うと前を向く。
わしは戦うんじゃ。あいつとこれからもずっと(19話)
という台詞は完全に強大な敵に立ち向かうことを決意し、精神的な克服をした少年漫画や王道熱血漫画の主人公のソレだった。
にも拘わらず、長年コンビ組んでたのに反応が超微妙。ポッと出の天才相手に「1番」奪い返すし、同じ年なんでずっと戦う宣言した親友ですよ。ちょう喜んでもおかしくないのに不穏反応が地獄をグツグツ煮込んでる。
オレらなにげにスゴくね!?(2話)
親友の巴が綾瀬川とずっと戦うって言ってるのに、当の桃吾ははじめて綾瀬川とバッテリー組んだ代表選考会の「オレらなにげにスゴくね!?」って無邪気な笑顔を思い出すのである。
そして代表レベルでも綾瀬川の球をまともに取れるのは桃吾しかいないらしい。扉絵の「いつもどこでも二人は一緒…!」がもう逆フラグだよね。
円と桃吾は離れ離れになる
平井大橋先生は、天下の『ワンピース』の尾田ッちにおける読切版ワンピやロマンスドーンから、連載前から壮大な伏線と構成があったのはプロット版の読切で明らかです。「可視光線」「サインミス」を踏まえると、円と桃吾は別の高校になる(と思う)。
<可視光線>
<サインミス>
プロット版である「可視光線」
「可視光線」では、「U-12」日本代表で超天才綾瀬川という規格外の超怪物に出会ってしまった、その後の桃吾と巴が描かれる。「サインミス」では綾瀬川と桃吾がチームメイトとして上手くやってて仲良くしてることが描かれる。
もちろんそのまんま連載版でやるかは定かでありませんし、細かいところ連載本編とは違う(プロット版では金煌は大阪の名門だが連載版では綾瀬川が進学する群馬の学校、桃吾のポジションもプロットでは三塁手だが連載は捕手)。
それでも何となく未来が想像できるのがタイトル通り『ダイヤモンドの功罪』よね。ちょくちょく挟まる高校描写を踏まえれば、小学生編はまだほんの序章なのは明かです。で、本編の近未来はプロット踏まえれば、以下のことが想像できてしまう。
- 桃吾と巴は打倒綾瀬川で中学まで奮闘する
- 高校も一緒の学校行って今度こそ綾瀬川倒すと約束する
- 巴が病気になる(おそらくガン)で選手生命絶対ピンチ
- 桃吾は悩んだ末に約束を白紙にして綾瀬川と同じ高校へ進学する
- 奇跡のカムバックする巴が甲子園で綾瀬川&桃吾のチームと対峙する
ここまでは普通に予想できますね。ちなみにプロット版の金煌は大阪の名門校でしたが、本編でちょくちょく挟まる未来描写では、群馬の学校で綾瀬川が良くところなのは明かでしょう(リアル世界を踏まえれば大阪桐蔭っぽさしかないが、連載版ではそれを群馬の学校に当ててる)。
で、連載版で挟まれる未来の甲子園で死闘してる相手は玉川第一と延長まで突入する死闘がちょいちょい描かれてる(リアル世界を踏まえれば玉川第一は群馬の強豪桐生第一だろうが、連載版ではそれを大阪の学校になってるかなと)。
『ダイヤモンドの功罪』プロット版の骨格は「ゴーストライト」でしょう。大坂強豪の金煌に超天才綾瀬川が才能ゼロの大和に三打席連続ホームラン食らって、プロでの再戦を約束するも叶わなかった悲しくほろ苦い物語。これを連載版に当てると、金煌は群馬の名門で、玉川第一は大阪の名門のはず。
- 綾瀬川と桃吾は群馬の金煌に進学する
- 巴と大和は大阪(?)の玉川第一に進学する
- 延長12回でも「0-0」の大死闘してる
という近未来が想像できる。プロット版では大和に3打席連続ホームラン食らってた綾瀬川も、連載版では延長12回で「0-0」で抑えてる(でも限界ギリギリ)なのが分かります。
っぱ、プロット版を踏まえると『ダイヤモンドの功罪』は深読みできるし、想像・妄想も捗るぜ。さらにプロット版は未登場で「U-12」日本代表のキャプテン椿の動向も気になる。椿は綾瀬川(と桃吾)が進学する金煌なのか、巴と大和が(進学すると想像できる)玉川第一に行くのか。
まだ序章の段階(と思われる時点で)、すでに名作大河野球漫画の風格があって、ちょくちょく挟まる高校編でより想像が膨らむ。面白すぎるんだよな!
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コメント
扉絵のアオリが本当に不穏ですなあ。どういう別離か楽しみだなあ(暗い炎)
今週号推しの子がようやく救いのある展開になったのに、これとアビスったらもう
アビスはいい歳だからまだね。こっちは小学生なんだぞ
綾瀬川が無自覚の魔少年にも程があると思うんだ
途中、巴と桃吾が逆になってる
なんでもできてしまう天才…でも、バッティングはダメなんですかね?
大谷翔平の活躍見ちゃうと、作者も意識しないのかなぁ