職場の関係以上恋人未満な素晴らしきソフト百合!
『笑顔のたえない職場です。』(くずしろ)がとっても良い。ジャンルとしてはソフト百合漫画ですけど、マンガ家漫画としてもネタがディープで面白いです。
新人少女漫画家の双見奈々先生は、年上の女性担当編集者の佐藤 楓さんやアシスタントの間 瑞希さんに支えられながら、時々本人曰く職業病の激しい妄想を拗らせながら、今日もお仕事中! エンタメ業界を舞台にしたワーキングガールズコメディ
『笑顔のたえない職場です。』レビュー
女の子が可愛い
1話
『笑顔のたえない職場です。』は新人漫画家の双見奈々を中心としたドタバタコメディ兼キャキャウフフである。
主要登場人物は、双見先生とアシスタントの間瑞希(はーさん)と担当編集者の佐藤楓の3人。話が進むに連れて、取材先の女流棋士、佐藤さんの同僚、漫画家仲間(双見先生のアシ先の先輩)…と準レギュラーともいえる子たちも増えていきます。
まず目を引くのは女の子の可愛さでしょう。みんな女性でみんな可愛いという。ちゃんとそれぞれキャラも立っております。可愛いって観点で言えば「質」「量」共に申し分なく、それでいて個性を出している。ペロペロできる好みのキャラは必ずいます!
故にしょーもないやり取り(褒め言葉)するだけでも、絵になるし物語として成立する。
マンガ家漫画として面白い
5話
可愛い子たちの会話劇だけでも絵になって物語としても成立する中で、より深くというかリアリティを出すのが「マンガ家漫画」の側面でしょう。
主人公の双見奈々は作者であるくずしろ先生を元ネタにしてると思われるマンガ家あるあるネタややけにリアル。双見先生は将棋漫画を連載してて取材にでかけたりするのは、『永世乙女の戦い方』を同時連載してる経験があるからこそ、まじのリアルです。
他の雑誌から連載しないか?って連絡来たり、アシのツイッターがバズリまくってて敬語使い出したり、初単行本発売や書店まわりでサイン描きに行く…といったアレコレが凄まじいリアルさなのです。
書店巡りでサイン書いた単行本は出版社に返品できないという営業の言葉や、打ち切られない安全圏は5万部という講談社…出版社の内情が描かれてます。
双見先生ではないけど、アシ時代の先輩・梨田さんが週刊少年誌でラブコメ描いて討死が決まった話は色んな意味で泣けます。リアルというか生々しすぎる。
コメディちっくなきゃきゃうふふ
7話
はい!可愛い!
アシスタントのはーさんが双見先生のやる気を出すためにチアリーダーの格好をして照れるの図である。絵面的にも最高と断ずるに些かの躊躇もありませんね。
なんだかんだで、ダメ人間(褒めてます)の双見先生が原稿上げられないよ~!となってアシのはーさんと担当の佐藤さんが色々と裏でやる気出せさせてあげるコメディが主軸で展開されていく。
これだけでもキレ味鋭いギャグ漫画として笑えます。それが可愛い女子で丁々発止するんだから視覚的にもニヨニヨできちゃうよね。「マンガ家あるあるネタ」のリアリティと、「現実世界にこんなんんねぇよ!」ってファンタジーが良いバランスとなってる。
この塩梅で展開されるきゃきゃうふふは読んでて自然よ頬が緩んでニヤリングになる。可愛い女の子の可愛いやり取りが微笑ましいわけです。可愛らしいファインプレーを連発するわけです。
可愛い子のかわいい姿にニヨニヨできるマンガ家周辺のきゃきゃうふふが成立してるわけで。だ・け・ど!さらに破壊力抜群なのが『笑顔のたえない職場です。』なスゴイところ。
友達以上恋人未満のような仕事仲間以上恋人未満が存分に摂取できる!
ソフト百合なのに強化力
この漫画のキモは百合百合っぷりです(きっぱり)。いやまあ、あくまでソフト百合の範疇であるキャキャウフフではある。あるのだが、ニヤリング誘発力はレベチです。
それが二大ヒロインのはーさん(間瑞希)と担当編集の佐藤楓の双見に対する反応です。
はーさん(間瑞希)
10話
悶絶!
はーさん、双見先生好きすぎませんか?随所で見せる2人の強固な関係が悶絶ものなのです。最初はバカな先生とあしらう有能なアシスタントって感じを見せておいて尊いものに昇華させていく。
話が進むにつれて2人のバックボーンをブラッシュアップしていのです。はーさんがSNSで漫画を上げる有名人でも連載漫画家としての双見先生の尊敬度。実は昔から縁があって、お姉ちゃんと双見先生が同級生だったこと。中学生の頃にもらったイラストを今も大事に取ってること。姉の方を「はーさん」と呼んでたこと。
エピソードを積み重ねることによって「双見×はーさん」の揺るぎなき関係をどんどん強固に補完していくのです。「双見×はーさん」保管計画である。
初期はアホ先生と嗜めるアシって感じだったのがどんどん百合火力を増していくのです。尊い…。
佐藤さん(佐藤楓)
悶絶!
佐藤さん、双見先生好きすぎませんか?随所で見せる2人の強固な関係が悶絶ものなのです。最初はバカな先生とあしらう有能な担当って感じを見せておいて尊いものに昇華させていく。
話が進むにつれて2人のバックボーンをブラッシュアップしていのです。佐藤さんが双見先生の担当を引き継ぐ過去エピソードなどを交えて重版出来した時の反応よ。もともと佐藤さんは恥ずかしがり屋で絵に描いたようなツンデレキャラでした。
そんな佐藤さんは随所でデレ部分を見せるし、ついに双見先生の前でデレる。クララが立った時よりも感動的です。エピソードを積み重ねて「双見×佐藤さん」の揺るぎなき関係をどんどん強固に補完していくのです。「双見×佐藤さん」保管計画である。
初期はアホ先生とコントロールする担当って感じだったのがどんどん百合火力を増していくのです。尊い…。
てか、この漫画の百合ニヤニヤ成分の8割は佐藤さんが担ってると言っていい。圧倒的可愛さを随所に炸裂させます。16話の本音の吐露は昇天しましたね。
エピソードを積み重なると比例して加速度的に尊さが増していく仕様です。
『笑顔のたえない職場です。』はいいぞ
そんなこんなで『笑顔のたえない職場です。』はめがっさオススメだぞ!という結論になる。友達以上恋人未満のようなフォーマットでありながら、僅かに濃厚濃密なニヤリングする百合の尊さが詰まってます。
特に普段はクールビューティーで恥ずかしがり屋な担当の佐藤さんが見せるここぞのデレは悶絶して部屋中ゴロゴロ転げ回る。ギャグ漫画としても面白いし、マンガ家漫画としても面白し、百合漫画としても面白い。
ギュギュッと濃縮されたキャキャウフフがあります。おすすめです!
コメント
はーさんのチアリーダー腋が最高でした
くずしろ先生、走らせてる作品が多すぎるよな
なし崩し的に休止になってそうなのもあるし