今週のジャンプ(22・23号)
短期集中連載として『ナルト』が帰ってきた。
そして、今週のジャンプ(22・23号)では、岸本先生と尾田っちの対談が掲載されておりました。お互いを認め合うのがなかなかどうして。胸熱である。
尾田:僕も岸本さんの存在は、彼の新人時代からずっと意識してたんです。絵が上手いし、どこか”流派”が似てるなと思ってて。岸本:流派って(笑)。
尾田:なんで亀仙流の道着を持ってるんだとろうって(笑)。だからこそ、僕も最初はファイティングポーズを取ってたんだけど…。
岸本:争う気だったんだ(笑)。
尾田:お互いの漫画の立場上、やっぱり勝ったり負けたりっていうのはあるからさ。でも会ってみたら本当に優しい、いい人なんですよ。もう勝っても負けても全然変わんない。この人と争いなんてできないって思っちゃった。
2人の関係を亀仙人の元で修行してた頃の悟空とクリリンのように例える。
なるほどなーって。
ちなみに亀仙人である心の師匠・鳥山明先生は映画『ドラゴンボールZ復活のF』のパンフレットで、尾田っちと岸本先生について触れられております。
今回、フリーザ復活の話を作るきっかけになったのも、そんな中で知り合ったマキシマムザホルモンさんの「F」という曲のおかげでした。そういえば、ワンピースの尾田先生やナルトの岸本先生をはじめとする若い作家の皆さんにも、ずいぶんボクのテンションを盛り上げていただきました。
尾田っちも岸本先生も若くねーから。
ベテランだから。おっさんだから。
さすが両先生の心の師匠である。いわゆる「親からすれば、子供はいくつになっても子供」みたいな。心の師弟はいくつになってもみたいな。しかし、『ドラゴンボール』で育った私は、『ドラゴンボール』流派の両先生の対談はグッとくるね。
というわけで、今週の『ワンピース』784話のサブタイは「ギア4」。
前回が物凄い盛り上がりで終わりましたからね。「ギア4」とか言って、続きどうなんねんと思ってたら次週が休載でしたからね。
待ちわびたワンピ!
ドキドキワクワクハラハラと2週間待ち続けました。
やっぱね、『ワンピース』の載ってないジャンプは満腹になりませんよ。
たった2週間といえども飢餓状態。ギア4に期待しまくって今週のワンピを読みます。きっとカッコイイんでしょうね。ドキドキしながらページをめくります。
…え。
歌舞く者ってか?
いや、これカッコイイか?ダサくねーか?
2週間も「ギア4」にドキドキワクワクしてたんですけど、この「ギア4」は果たしてカッコイイと言えるのだろうか?人の感性などそれぞれですけど、僕はカッコイイとは思わなかったかな。かな。
しかし、こう考えてはどうだろう。
僕らの世代は尾田っちの心の師・鳥山明先生の『ドラゴンボール』で育ったわけだが、小学校時代の卒業アルバムなど酷い有様でした。
個別で写真を撮る時に、クラスに数人はかめはめ波のポーズで一生のアルバムに残りましたから。かめはめ波の放つ前のポーズか、放ってる時の差はあれど、学年全体で軽く数十人くらいはかめはめ波のポーズの卒業アルバムだったからね。
俺の世代の卒業アルバム
これの正面から撮ったのが、私の世代の卒業アルバムだからね。
かめはめ波を溜めるポーズか放つポーズでの卒業写真です。若い頃なら笑って過ごせるけど、おっさんになればもう冷笑しかないかんね。あなたの卒業アルバムには何人いますか?
近年はいわゆる「厨二病」とか言う過去の黒歴史に脚光が当たってるけど甘いよ。そんなの、ノートや落書き帳捨てれば無かった事に出来るもん。卒業アルバムでかめはめ波なんてさ。普通に一生残る卒業アルバムでこんなポーズですよ。
捨てたった同級生は持ってるからね。一生消えない傷跡である。タイムマシンがあれば、少年の頃の自分に言ってやりたい。そのポーズで写真を撮るな、と。
きっと、尾田っちはそういう悲劇を二度と生み出さない為に、あえて「ギア4」は厨二心をくすぐる王道的なカッコイイものにしなかったんじゃないかな。
うん、多分違うな。おそらく、単行本65巻のSBSの通りなのであろう。なぜルフィは弱そうなゴムの能力なのかという質問に、尾田っちは以下のように。
あはは、確かに他に強くてかっこいい能力は沢山あるので不思議に思うでしょう。答えは簡単です。一番ふざけた能力を選んだのです。まっすぐ強くてかっこいい主人公だと、僕はこんなに長く付き合えてないと思います。どんなに話が深刻になっても、ルフィは伸びたり縮んだり。いつでもふざけるチャンスをくれます。そういう漫画を描きたかったんです。
まあ、これでしょう。
尾田っちはルフィにふざけるチャンスを得、イコールで尾田っちは今の少年たちの卒業アルバムで『ドラゴンボール』のかめはめ波の悲劇からも救ったのである。
あんな悲劇は二度と繰り返してはならない。
流石、尾田っちだぜ!
今週のエピソードはルフィがドフィをボッコボコにする爽快な話。個人的に気になったのは、キャベツとローのやり取りでしょうか。
いわく、この戦いでドフラミンゴを倒したとしても世界に大きな波紋を呼ぶ、キミ達は台風の目になるとか。「キミ達」というのは、モンキー・D・ルフィとトラファルガー・D・ワーテル・ローのことでしょう。
「Dはまた必ず嵐を呼ぶ」というのは、ローの口癖であり、それはコラさんの受け売りであもある。どういう真意なのでしょうね。
作中でもしばしば使われる「嵐(台風)」。
その中心である台風の目がDであろう。
これはまさにルフィの冒険そのものである。
Dの名を持つルフィの冒険は嵐を呼びまくってましたし。また、頂上戦争でニョン婆に「嵐の中にアリが一匹迷い込むも同じこと」と言われたルフィはいつの間にか中心(台風の目)になってましたし。おすし。そも、頂上戦争自体がエース(ポートガス・D・エース)から始まったし。
間違いなく、「D」の名を持つものは嵐を呼ぶというか起こす。
しかも台風の目、中心にいるのはやっぱ「D」の名を持つもの。
これは、黒ひげ(マーシャル・D・ティーチ)もそう。
2年前にウルージさんは黒ひげをこう例えた。
「鍵は”黒ひげ”。間違いなく、しばらくは奴らが台風の目になる」と2年前に述べたウルージさん。それは当たった。現状の黒ひげは四皇の一角にまで上り詰めてしまった。
しばらく(2年間)は黒ひげのワンマンショーだったのでしょう。まさに「俺の時代だ」を有言実行したのだろう。
そも、振り返れば「世界の中心」と言われた頂上戦争も「D」の名を持つエースで始まり、「D」の名を持つルフィが引っかき回し、「D」の名を持つ黒ひげが美味しいとこ持ってった。「D」は嵐(台風)を呼び、「D」は台風の目(中心)に坐る。『ワンピース』という作中で世界を震撼させる大事件は「D」の名を持つものが起こし中心にいる。
ドレスローザでドフラを倒せば、またまた世界が激震するでしょう。
中心は「D」の名を持つルフィとローだ。どうなるんでしょうね、今度の嵐は。またまたまた「D」が嵐を呼んじゃいますか。中心ですか!
総括すると今週の扉絵が実にうらやま…けしからんということですよ。
ゾンビにお尻を触られそうになるナミ。泣きつきながらルフィに抱きつくのですけど、どう見てもね。胸がね…あとは言わなくても分かるな!
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