インペルダウン編の「ワンピース」の盛り上がっています。今回のインペルダウン編最大のキモは、以前に闘った敵キャラが本編で再登場すること。ルフィを最も苦しめたサー・クロコダイルの再登場に期待がかかります。
クロコダイルの元懸賞金8100万ベリーというのが安すぎることも気になります。単行本36巻のSBSでクロコダイルの懸賞金が安すぎる事を指摘され、以下のように回答していました。
"七武海"は政府の味方になるという事なので、それに加盟した時点で懸賞金は外されてしまいます。なので、"七武海"の海賊には元○○ベリーと記しているのですが、B・Wは"七武海"になった後に結成された秘密結社なので、その分の危険度は加算されてないのです。実質クロコダイルを懸賞金で計るなら、8100万の倍以上には、はね上がっていたんじゃないでしょうか。
実質1億6000万以上だとは言うものの、七武海に懸賞金8100万ベリーで加盟できたというのは安すぎです。ドフラミンゴは元3億4000万、くまは元2億9600万、モリアは元3億2000万と桁違い。シャボンディ諸島に登場したルーキーたちすら億超えでした。
ここまで億超えがバーゲンセールのように登場すると、懸賞金8100万ベリーのクロコダイルでは他の海賊の威嚇にならないような気がします。黒ひげのように何か大きな手柄を立てたのでしょうか。ハンコックのように政府がすぐに七武海へ誘ったとか。
クロコダイルについて
あと気になるのは、クロコダイルの発言。
「信頼…。クハハ、この世で最も不要な物だ」
信頼を、この世で最も不要な物と言い切りました。
他にも「他人と馴れ合っちまったが為に死んでいく」、「お前も、つまらねェ情を捨てれば、もっと長生きできた」、「てめェも…他人の為に死ぬクチか…」など信頼とか仲間にとい言葉を毛嫌いしていました。極めつけは、ロビンを殺そうとした時…。
「最初(ハナ)から誰一人、信用しちゃ…いねェからさ」
ここまで一匹狼なのも珍しいです。
昔誰かに裏切られた過去でもあるのでしょうか。
あと、口癖のように「海賊の格」という発言を何度もしていましたが、コンプレックスでもあるんでしょうか。
ルフィに敗れたクロコダイルですが、扉絵シリーズ「ミスG・Wの作戦名"ミーツバロック"」で部下たちが「もう一度やろうバロックワークス」と救出しに来たものの、「気分がのらねェ」と脱獄拒否しました。この男は一体何を考えているのか。国家を乗っ取ろうとした世界的な大犯罪者で、このまま海軍に捕まっていたら、この先の未来などないのに。なぜ脱獄しなかったのでしょうか。
脱獄拒否後、ミス・ゴールデンウィークがC・T(カラーズ・トラップ)"夢の虹色"で、それぞれが思い描く理想へ変身させ、バロック・ワークスのメンバーの夢が明らかになりました。
ミス・バレンタインはチョコ屋、Mr.5は消防士
ラッスーは戦車
ミス・メリークリスマスはお姫様、Mr.4はピザ屋
ミス・ゴールデンウィークは画家
ミス・ダブルフィンガーは酒屋
なるほど…、バロック・ワークスのオフィサーエージェントにもそれぞれに現実的な夢があったのですね。ちなみにMr.1ダズ・ボーネスの思い描く理想は英雄(ヒーロー)。西の海で殺し屋といわるほどの異名を取った賞金稼ぎは、英雄になりたかったようです。そしてクロコダイルの思い描いた理想は…。
クロコダイルの思い描いた理想
海賊王。
クロコダイルの思い描く理想はルフィと同じように海賊王。えっと、そうだったでしょうか。確かクロコダイルはバロック・ワークスを結成した目的って…。
軍事力
「おれが欲しいのは金じゃない、地位でもない。"軍事力"」
クロコダイルの目的は、アラバスタ王国を乗っ取り、アラバスタに眠るという古代兵器プルトンを使って、この世に最高の軍事国家を築くこと。コブラ王に対して「おれの目的は、最初からそれ(プルトン)さ」と言い放ちました。さらには…。
「おれが、この地で王となりゃあ、そこいらの海賊共を傘下につける事など容易い事だ…!!勢力を増し、いずれは政府をも凌ぐ力を得る…」
コブラに世界政府が許すはずがないと言われれば…。
「…だろうな。だから必要なのさ強大な…"軍事力"」
軍事国家を築き世界政府すら叩き潰そうとしていました。世界政府にすら負けない軍事国家を築く事を目的にしていたわけですが、クロコダイルが思い描いた理想は海賊王。とてもワンピース(ひとつなぎの大秘宝)を目指しているようには見えません。思い描く理想が海賊王なのに、軍事国家建国をしようとする…、意味不明です。
そういえば、シャボンディ諸島でキッドは「この先は…それ(海賊王)を口にする度胸のねェ奴が死ぬ海だ…」と言っていました。対して、クロコダイルは、ルフィが海賊王になると聞き…。
海賊王と聞いて…
「この海のレベルを知れば知る程に、そんな夢は見れなくなるのさ!!!」
自分の思い描く理想は海賊王なのに、ルフィが海賊王を目指していると聞けば、軽はずみな発言とバッサリ。海のレベルを知れば知るほど、海賊王になる夢は見れなくなるとは…。まるで自分に言い聞かせているようです。
意味深です。さらに弱者を馬鹿にした発言が多く、「"理想"ってのは、実力の伴う者のみ口にできる"現実"だ…!!」、「負け犬は正義を語れねェ…!!!ここはそういう海だぜ…!!!」、「…どうしようもねェ事なんざ世の中には腐る程ある…」という発言。
これらの発言からは、クロコダイルが過去に敗北した臭いがプンプンします。そもそも自然系(ロギア系)で殴っても斬っても砂になるくせに、左手がなく顔に傷があるのが臭います。悪魔の実を食う前に負った傷なのか、砂人間後に誰かに負った傷なのかは分りませんが。いずれにしても、クロコダイルは「敗北」の二文字をルフィと闘う前から経験していそう。
こうして見ると、クロコダイルも昔は、ルフィたちのように海賊王を目指して航海していた。どうしようもねェ強敵に敗れた、仲間に裏切られた、という過去がありそうな感じです。海賊王を目指す事を諦めざるを得なかったのでしょうか。
さらに、クロコダイルで最大の疑問は古代兵器プルトンをどこで聞きつけたのか。ロビンを殺そうとした時、4年前に結んだ協定は達成されたと言い出し以下のようなことを。
「お前がおれに持ちかけた話はこうだ…。"歴史の本文(ポーネグリフ)"のある場所へお前を連れていけば、"兵器"の情報はおれにゆずると…」
ロビンから古代兵器の話を聞いたものだとばかり思っていましたが、ロビンの過去話でロビンを勧誘した時…。
ロビン勧誘
「お前の力を借りたい。"歴史の本文"を…読めるらしいな…」
てっきり、ロビンから商談を持ちかけたと思いきや、ロビンを勧誘した台詞から、既にアラバスタに古代兵器プルトンが眠ることを知っていた様が伺えます。
なにより、ロビンを勧誘している部屋が、窓の作りや床の模様がバロック・ワークスとして使っていた秘密地下とまったく同じです。4年前にバロック・ワークスを結成した時からクロコダイルは既にアラバスタに居ついていたということ。七武海とはいえ、一介の海賊がなぜ世界をも制圧できる古代プルトンを知っていたのか。
こうして見ればクロコダイルは、まだまだ物語で重要な鍵を握っていそうです。クロコダイルの再登場に期待が高まります。
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