『背すじをピン!と』4巻を読了。
4巻は市内のダンス・スポーツ大会の「ラテン部門」の決勝戦から「スタンダート部門」の一次予選までが収録。4巻では競技ダンスという種目の原点回帰ともいえます。競技ダンスを「楽しむ」って事に焦点が当たっております。
「ラテン部門」の決勝戦では、八巻&秋子先輩ペアが妥当土井垣&理央先輩ペアに燃える熱血路線。八巻先輩は秘密兵器を用意するなど、打倒土井垣に燃えます。
とても熱い!
強敵に立ち向かう様子は、まるでジャンプの主人公のようです。
つっちーがあんまりジャンプの主人公っぽく無いので際立つ八巻先輩のジャンプ主人公っぷり。
※ダンスです
バトル漫画かと勘違いしてしまうような踊りっぷりを披露する八巻&秋子ペア。どうすれば土井垣ペアに勝てるのかと試行錯誤して編み出したのが格闘技のような蹴り技のダンス。観客の視線を一気に集めます。
八巻&秋子ペアからはスポーツ漫画のもっとも面白い「勝負論」がギュッギュッとつまった燃える展開を楽しませていただきました。スポーツ漫画の醍醐味といえば「熱量」「迫力」「爽快感」の3つでしょう。先輩たちの「ラテン部門」決勝戦は努力と友情(?)と根性がホール上で燃え上がる。
熱血スポーツ漫画の主人公ばりに型破りな方法を編み出し強敵に立ち向かう八巻先輩の主人公っぷり。熱戦なり。また、蹴りを沢山してくれたおかげで秋子先輩の脚の良さに気付けました。うむ。秋子先輩には胸にばかり注目しがちでしたが、脚もなかなかどうしてよ。
まあ、4巻のキモは八巻&秋子ペアではないんだけどね。
ズバリ!宮大工勇太&柏小春ペアです。特に宮大工くんです。長身でジュニア時代から活躍している宮大工くん。何事にも真面目というかクールな男がクソ熱かった。モチのロンでつっちーたちも。
見所満載の「スタンダート部門」一次予選。
つっちーとわたりさんは普通に踊ります。
普通に踊れた2人
いやもうね。本当にね。「あの子たちにとって…普通に踊れているということがどれほどの進歩か…!」の井垣部長の台詞に集約されてますよ。わたりさんがトラウマを克服した上でのダンス。ただの素人に毛が生えた程度の2人だけど、いかに!いかに素晴らしいか!胸が熱くなるよ。
がしかし!
つっちーたちのグッとくるダンスすら食ってしまった感があるのが宮大工くんなのです。以前につっちーに対して「なんでダンスをやっているのか?」と問いかけ、御木くんにつっちーのダンスを見れば答えが分かると言われたのでつっちーのダンスを観察するのですが…。
つっちーを観察する宮大工くん
まったく分かりません。
宮大工くんにとっては普通に踊っているようにしか見えませんでした。「くっ…わからない!」と必死に考えるけど答えは得られません。そんな宮大工くんに答えを教えてあげるペアの柏さん。答えは「楽しいから」という単純なものでした。
そんな単純なことと衝撃を受けるんですが、そこからの宮大工くんがね。いいんだ。実に良かった。全身、全霊、全力で楽しむつっちー達に触発されて宮大工くんが覚醒する。
僕の方が楽しい!!
ブルっときたね。
けっこう冷徹な一面があった宮大工くんが今までの競技ダンス生活を振り返り楽しんでた。楽しんでたことを意識できなかったと気付いた彼は覚醒したかのように「僕の方がダンスを楽しんでいる!」と覚醒したのでした。
このシーン最高すぎるだろ。いわゆる「決めゴマ」ってやつです。決めゴマに向かってストーリーと人物が動いて物語が展開し、ここでバンと宮大工くんの覚醒ですよ。決まったね。宮大工くんが全てを食ったともいえる一コマ。熱すぎる。
宮大工くんってスポーツ漫画ではよくいるライバルキャラじゃん。「勝ちこそが絶対!楽しむ?チームワーク?ふざけんな!」とか言う系のキャラ。この手のキャラってのは大抵主人公に敗北して改心したり絆されるやつ。そんなライバルキャラを見事にドラマチックに魅せてくれました。宮大工くんが大好きになりましたね。
でも、宮大工くんが一皮向けたのつっちーだけのおかげじゃありません。むしろ大きなウェイトを占めるのはパートナーである柏さんです。
柏さん
柏さんがめちゃくそ可愛かった。
『背すじをピン!と』はキャラの表情が多彩で生き生きとしてるのが特徴的ですがプラスして女の子の可愛さも外せません。いやまじで。4巻を読んで柏さんが大好きになりましたね。まる。
コメント