『ニセコイ』179話メイレイ
今まで何度も楽にジェットスクリームラブアタックを放つも、ことごとく見えない何かに遮られてきた(主に小野寺さんが)。「聖闘士に同じ技は通じぬ!
今やこれは常識!」をも越える「楽に想いは通じぬ!今やこれは常識!」状態だった『ニセコイ』。黄金のクロス並みの絶対的な防御でした。しかし羽姉は黄金聖闘士を突破したのだ。
そして見事に散った。
見事なり!
たとえ無理ゲーであっても、楽に玉砕覚悟で最後の神風アタックをした事は胸に響いたね。
勝てないと分かっていても、それでも想いを伝えた羽姉の乙女の勇気と意地は僕等の脳裏に深く刻まれることだろう。
サブヒロインは、負けるとわかっていても、戦わねばならない時がある。だから、たとえ負けても勝っても、乙女は乙女なり。勝負をもってヒロインを評することなかれ。
格言である。
言ったのは確か福沢諭吉だったかな。
まあ、ちょっとアレンジしたけど言わんとしている事は福沢諭吉と同じだ。恋する乙女にはね、勝てない勝負でも告白しなきゃいけない時があるのだ。
そうだよ!勝てない勝負だったけど、負けると分かってたけど、羽姉は告白した。戦わなきゃいけなかった!結果は惨敗だけど、負けるって知ってたけど、恋する乙女は意地があるのだ。見事だったね。
グッバイ!羽姉!
素晴らしい突撃と散り様だった。
確かに素晴らしかった。だけど、ちょっと気になったところは、羽姉は涙を見せなかった事でしょうか。ほら、ラブコメのアテ馬の最大の見せ場って、恋に破れて涙する時じゃないですか。
やっぱね、サブヒロインはね、見事に特攻して振られて泣き顔を晒す…ところまでがルーチンワークですよ。
家に帰るまでが遠足のようなものですよ。身内しか受けないオフレポ上げるまでがオフ会のようなものですよ。フラれる娘のキモは泣き顔だと思うんです。ドラクエ風にいえば、そこをカットするなんてとんでもない!
恋する乙女は恋に敗れて泣き顔僕らに晒さなきゃ!
やっぱカマセ犬ならば、敗れた後も一つの様式美でしょう。
ヤムチャだってやられた後の姿はフィギュアになるぐらい芸術だからね。おい!きたないからかたづけておけよ。そのボロクズを!
泣かずに勝手に立ち直っちゃうのはお父さんちょっと関心しないかなー。
まあ、羽姉はアテ馬四天王の中でも最弱ですからね。ここで僕等の心を鷲掴みにするような泣き顔を見せたら、この先はハードル上がりまくりですし。まだまだ始まったばっかだから!
つまり…。
『ニセコイ』のフラれヒロインは、あと3人も残している…
その意味がわかるな?
『ニセコイ』はもう神の見えない力が発動することはないだろう。楽しかったハーレム時代は終わったのだ。ここからは、ヒロインふるい落とし時代。時代のうねりは『ワンピース』でなくニセコイで起きている!
まずは、羽姉が散ったけど、大丈夫!すぐに後に続くから。チャオズ…じゃなくて!羽姉!オレもいく…おまえだけに寂しい思いはさせんぞ!気功砲!…無念。そんな展開になるだろう。次は春ちゃんかな?つぐみかな?
って、マリーかよ!
振った羽姉がちゃんと前に進もうとしたのを見て、自分も前に進むことを決意した感じ。
そのためにも「まだ応えてやらなきゃならない奴がいる」とマリーを見る楽。
次はマリーなのか!早くねーか?BIG3の一角だよ?先に春ちゃんかつぐみじゃないの?三番手ポジションだよ?『ワンピース』でいえばサンジだよ?そういえばサンジはもう長いこと見てないけど。
アテ馬4皇ヒロインでも、マリーを倒すのはちょっと早いんじゃない?
いきなりシャンクスや黒ひげに挑むようなものだよ。
先に倒すべき4皇はいるでしょ。ビッグチチのつぐみとか、百獣のクマパンの春ちゃんが先じゃないの?
しかし、もう小野寺さんが出ないのは仕様として、羽姉はフラれた後にマリーでなく千棘に結果を報告して「応援してる」ってのはちょっと引っかかりましたね。
なんで千棘なんだよ!
そこは告白する背中を押してくれたマリーに報告すべきでしょーが!
まあ一緒に風呂入って本音を語り合った千棘に報告するのも分かるけどさ。というか、たくさんのチャンスをことごとく見えない力でブロックされた小野寺さんこそ応援して欲しいものです。
もうね、猛烈に千棘が追いついてるの。
最初は小野寺さんと周回送れぐらいの差があったのに。気づけば、千棘が並んでる。好きな奴がいると小野寺さんの名前出したのに千棘が浮かぶし、羽姉を振った時なんか謎の言いよどみしやがったからね。
「でも…オレには…!」と好きな人の名前を言おうとして言いよどんだ感じなんだけどさ。
口の動きから「小野寺」って言おうとして途中で止めたように見えるんだけどさ。どういう事なの?
なんか超ヤバイ予感するんだけど。
このまま、ニセコイは次々と片想いヒロインは散っていくだろう。物語は佳境へ向かっているのだ。そして、ここに来ての千棘の急浮上っぷり。一発逆転かよ?
この流れはまずい。非常にまずいぞ。1993年の日本代表W杯初出場を終了間際のロスタイム、最後の最後で木っ端微塵に砕かれたドーハの悲劇を越える、小野寺の悲劇が起きてしまうよ!千棘ENDが急浮上?それでも信じるしかない!小野寺さんENDを!
千棘が急浮上?
ならばそれも研ぎすまされた天使の力で踏み潰そう
神のえこひいき・出番と勢い…
それだけがヒロインの証明ならラブコメはもっと単純だよ
でも、そうじゃねえから奥が深く
そうじゃねえから面白いんだ
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