鳥肌立った(高田延彦風)!!
『龍とカメレオン』(石山諒)読了。石山諒先生もバイバイジャンプしてしまったか。しかし、短期打ち切りだったとはいえジャンプで見せてたポテンシャルと残念な結果、尾田っちのアシスタントだったからこそ見えた(であろう)景色が今作に見事に落とした込まれてる。名作になる予感!
「熱い!」「面白い!」の声、続出!!複数メディアでも話題の漫画家バトル、待望の第1巻!!天才漫画家・花神臥龍。彼を病的に羨む無名漫画家・深山忍。不慮の事故により二人の身体が入れ替わってしまい――!?最強のルーキーとなった漫画中毒の"龍"が灼熱の漫画業界を駆け昇る!!超絶怒涛の漫画家バトル、開幕!!!
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「「私たち入れ替わってるー!?」」
俺は身体が入れ替わってしまった
新人漫画家と
主人公の花神臥龍は超人気漫画家。少年ワンダという週刊漫画誌で、下積み5年、一度の短期連載を経て二度目の連載「ドラゴン・ランド」累計発行部数1億5千万を超えアニメ化・映画化され世界的な大ヒットを飛ばしてます。
連載8年目で絶頂期でエンディングに向かう最中…、うだつの上がらない新人漫画家・深山忍と階段転落をきっかけに入れ替わってしまったのです。
「「私たち入れ替わってるー!?」」は男女でやってラブコメに発展するのがデフォですが、まさかの超人気漫画家と新人漫画家が入れ替わるというのはビックリですね。
で、男同士、人気作家と新人作家の身体が入れ替わる今作は…激熱マンガ道です。
龍(花神臥龍)とカメレオン(深山忍)
人の絵柄のくせやデフォルメ マネるのが得意で、どんなジャンルの作家先生でもアシに入れば完コピできる。付いたアダ名が『カメレオン』(1話)
タイトルの『龍とカメレオン』は、入れ替わった「花神臥龍」「深山忍」からきてます。花神臥龍は名前も龍が付くし連載作品は「ドラゴン・ランド」でまさに龍そのもの。
対して深山忍は、絵柄を完コピできます。人の絵柄を真似するのが得意で「カメレオン」と業界では有名なアシスタント。ついでに性根が腐ってる問題児でもある。
そんな2人が入れ替わった。まったく元に戻るつもりなどない深山。どうなるのかといえば…。
龍VSカメレオン
バッチバチの漫画家対決をすることになるのです。
というのも、深山忍は「ただのモブじゃ終わらない」という執念めいた信念だけは持ってた。「人マネしかできない」「個性無い作家」と指摘され、何者でも無い事に劣等感を持ってました。
そんな深山が超人気作家の花神臥龍と身体が入れ替わる。ついにモブじゃない大人気作家になれた。過去の「僕(モブ)」に未練など無い。いらない。
「カメレオン」と呼ばれるぐらい絵は完コピできる。ストーリーなんて元の人気に乗っかれば適当でも現状維持は余裕で出来る。これからは、人気作家の花神臥龍として生きてくと言い出すのである。
こうして人気作家の花神臥龍(中身は深山忍)にド底辺から新人作家として深山忍(中身は花神臥龍)が漫画で分からせちゃると再スタートを切るのです。めちゃくちゃ熱い!
ド熱血の漫画マンガ道
まずこの読切を紙面掲載。票を取り連載ネームを3話分作成。連載を勝ち取り奴と同じ土俵に。振り落とされるなよ多知川担当。俺は新人漫画家から〝ドラゴン〟を超えて、雲を掴み昇っていくぜ。頂点までな(1話)
クッソ熱い!!
人気漫画家だった花神臥龍が新人漫画家の身体になって、今度は自作を完コピしてる作品に挑戦するという。台詞回しからリアクションからナレーションまでいちいち格好いい!伊達っぷりが光る。
この物語は…龍と龍に化けたカメレオン。二匹の漫画家の超絶怒涛バッチバチの漫画道!!(1話)
うおおおおお!ナレーションの言葉選びと読者のテンション高める台詞回しがマジで絶妙なんです。思わず読んでて「うおおおおお!」ってなる。うおおおおお!
リアクションが神ってる
また入れ替わった主人公の描く漫画はマジのガチで面白いようで、それを読んだ反応がめちゃくちゃ熱い。思わず鳥肌が立つレベルなんです。
超かっけー!!!
音楽漫画での演奏シーンでの圧倒さや観客の反応とか、『響 〜小説家になる方法〜』の響の小説を読んだ反応とか、それこそ囲碁将棋漫画などのルール知らなくても漫画として面白いと感じるアレ。
いわゆる「なんかすごそう!」のパンチ力の演出。これが存分に発揮されてる。主人公の描く漫画を読むと龍が飛び出るエフェクトだったり、なんか町のヤンキーが改心したりと、すごい衝撃を受ける漫画って演出がこれでもかと大げさなぐらい見せてくれる。
この演出が「面白い」をより高めてくれる。バトル漫画やスポーツ漫画のようなノリなんですよ。説得力まで増し増し。
花神臥龍(外見は深山忍)の描く漫画は超面白い!
そんな面白い漫画ならば、偽物が…絵柄しかコピーできないやつの描いた「ドラゴン・ランド」なんて一蹴できるだろうと思いきや、そうはいかない。
すっげー分かる漫画論(というかジャンプ論)、含みを持った課題の提出、偽物だったカメレオンの成長(これは主人公のせいだが)…と壁は高いのです。
面白要素フルコース
マンガ家漫画と入れ替わりって奇抜な設定でもコードは王道バトル漫画で描かれている。
- 超王道の熱血展開
- 主人公は間違いなく漫画家として天才
- 蘊蓄満載の漫画(ジャンプ)論
- 含みを持った漫画の課題
- 敵(ライバル)は狂気的に成長する
これらがグツグツ煮込まれ合わさって絶品のマンガ家漫画となってるのです。
特にパチモンだった自分に成りすました深山は「ストーリーなんて元の人気に乗っかれば適当でも現状維持は余裕」なんて言ってて、絵だけだったのに、ガチのマジで本家の自分(花神臥龍)が描いたものと遜色ないクオリティにまでなるのは鳥肌もの。
敵の成長よりも主人公のメンタル…漫画家としての矜持が凄いとしか言えない。
自分の最高傑作に挑戦できる。こんな体験できる様なものじゃない。同じおれ(花神臥龍)で勝てないのなら、新しい俺で勝つ!!(3話)
花神臥龍△□×(さんかっけー死角無し)
いちいち展開も台詞回しもナレーションも格好良いのだ。読者のテンションMAXにさせるのだ。これは王道バトル漫画のソレである。
何度も何度も脳汁「どばー!」、鳥肌立って「ゾクゾク」、面白さ無限大で「うおおおおお!」と拳を上げて叫びそうになる熱量がそこにある。
令和の『バクマン。』か?
ああ、面白いから大丈夫だ(2話)
自分が描いた漫画は絶対的に面白い!
自信を超えた確信がある!
まるで『ワンピース』の作者・尾田栄一郎のようである。本質は分かりませんがコメントなどで発表される尾田っち語録は「自分の描いたものは100%面白い!」に満ちてます。
台詞回しや描写の拘りから細かいとろこまで…全てが完成された天才漫画家のような花神臥龍。元の身体だった時に、毎回描き込みまで拘る仕草は「尾田栄一郎か!?」と錯覚するほど。
それもそのはず、作者の石山諒先生は尾田っちの元アシです。元弟子である。ジャンプ巻末コメントのやり取りまでチェックするディープなジャンプ読者は「石山諒先生=尾田っちの弟子」というのはある種の常識。
そんな石山諒先生はジャンプで2本連載させいずれも短期打ち切りの憂き目にあった。師匠の尾田っちは今なお現在進行形の国民的人気漫画作者でもある。
この背景を踏まえると、謎の深読み・裏読みまで出来てしまうよなぁ。もっとゲスい言い方すれば、いとうみきお先生の『月曜日のライバル 』の亜流的な読み方だったできる。
そも、『龍とカメレオン』は月刊ガンガンJOKER連載ですけど、毎週のアンケート結果で一喜一憂してドラマを見せるとか、絶対王者漫画の「ドラゴン・ランド」が君臨する事情とか…リアルでいえば週刊少年ジャンプじゃん!
架空の少年ワンダはジャンプそのもの。それでいてジャンプ的なロジックや蘊蓄も溢れれて熱血の漫画道のドラマ。これ、令和の『バクマン。』だよ!マジで…。コアなジャンプ読者ほど必読でもある。
- マンガ家漫画として面白い
- 完全にジャンプをモデル
- 令和のバクマンを熱血コードで描いてる
元ジャンプの生え抜き作家、天下取ったワンピの尾田っちを間近で見てた…からこそ出せる説得力満載。令和のバクマン的な国民的大ヒット漫画を巡るマンガ家漫画のドラマがリアルにある。めちゃくちゃ面白(断言)!
ヒロインを査定する
まあ、当ブログの閲覧者さまは萌え豚しかいないのはアナリティクスで分かってます(※分かりません)。この説明では『龍とカメレオン』のフックにならでしょう。で、今作は「熱い・面白い・ジャンプイズム」だけではありません。
ヒロインがなかなかどうしてよ。素晴らしい逸材なのです。
ファミレスで知り合った新人漫画家の娘
アシ先で知り合った北くん
うむ。
さらに言えば元の体時代で「ドラゴン・ランド」のアシをしてる田中氏(おっぱい大きい)も相当な逸材だし、フラグはビンビンに立っています。ジャンプ時代に見せてたヒロインの鬼可愛さは健在です。
そんなわけで、令和の『バクマン。』と言って良いジャンプイズムで展開される漫画道と説得力。絵力と反応で鳥肌立たせる「これ面白い漫画」を読んだ反応やリアクション、熱すぎる2人の対決、ヒロインの可愛さ…。文句無しに超面白い!!ヤベーぞ!この漫画!超おすすめ!
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コメント
「龍とカメレオン」は1巻を買いましたが、売れっ子漫画家が主人公というのはかなりチャレンジングな作品だなと思いました。体が入れ替わっても技術は健在なわけで、大人が小学校で無双するようなチート展開になるかと思えば過去の自分を越える事を目標にするのは上手いですね。
ただ、ライバル側が無理に嫌な役をやらされてる感もあります。バクマンの時も思いましたが、主人公と対決する側を「悪」「醜い」とする描き方は好きじゃないんですよね…。
男読者は勝負が大好きなので仕方ないんですが。