『ザ・ファブル』の正ヒロインはユーカリ説

 

『ザ・ファブル』（南勝久）のヒロインは誰か？恋愛的な意味では清水岬ちゃん、相棒的意味では妹設定の佐藤洋子と答える方が多いんじゃないでしょうか。

 

ぶっぶー！違います。正解は…ユーカリ！この漫画の真のヒロインはユーカリなんです。はっきり分かんだよね。

 

そんなわけで僕らのアイドルであるユーカリを振り返って、真なるヒロインであることを検証したいと思います。

 

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最初の大物感

165話

 

ユーカリの初登場は山岡編の165話。中国から山岡に呼び戻される形で登場しました。その時の大物感ったら半端ない。ユーカリが最も輝いてた瞬間である。

 

佐藤明と同じファブルの殺し屋として出たので「こいつヤベー」って読者に思わせまくったものです。まあこの漫画は「うおー！何か凄そう！」って引き描写が長けてるんですけど、ユーカリはその中でもトップレベル。

 

アキラとヨウコからしてファブルの殺し屋はめちゃくちゃ強かったのは明白。ユーカリも凄まじい強者オーラをまとってました。特に鳥肌ものだったのは水野のアジト（倉庫）を2分であざやかに制圧した時でしょう。

 

167話

 

ユーカリ△□×（さんかっけー死角無し）

 

アキラが殺し屋として仕事する時のマスクを被って顔を隠すスタイル。それをユーカリがやった時の「うおおおおお！」感よ。アキラと同等の強者ではないかとすら思わせたものです。

 

 

まあ、アザミが帰国して速攻アザミより格下であると明示されてしまったのですが…。

VS佐藤明

どこへ行く？

平らな所でしか闘えないのか？

 

いよいよアキラと戦うユーカリである。アザミに先により先に自分が戦うと立候補して「こっち来いアキラ」と誘ったら、ぐうの音も出ないぐらいアレな返しをされた。

 

これ弱者の…やられ役のテンプレじゃんか。

 

そして実際の戦いはちょっと攻防して速攻KO負け。その間、わずか5ページです。

 

いつものアキラに秒殺される雑魚やんけ！と思ったら、流石はファブルの殺し屋。なんとKOされてかに思えたが、そこから起き上がって見せたのです。今までの相手とはひと味違う！同じファブルだもん！はじめてアキラが苦戦するのか？そして…

 

6秒だ——

あっ…1秒やったー

 

1秒で完全KO負けされた。

 

秒殺だった。「秒殺×2」だった。やっぱ秒殺コースやんけ。しかも「6秒」で倒せるって見積もりをされた上で、終わってみたら1秒という見積もり以下の秒殺劇。どんな敵も6秒で倒せるアキラであるが、ユーカリは1秒。ちぃ覚えた。

 

 

こうして完全に伸びてしまい、またアザミから事情を聞いておらず、話に置いてかれてるユーカリなのであった。ただのピエロじゃんか。

 

そして紆余曲折あって対佐藤アキラの最終戦。山岡、アザミ、ユーカリと3人掛かりで対決するわけですが、ユーカリは山岡と一緒にちょっと肉弾戦した後に締め落とされて速攻脱落という惨憺たる結果となったのでした。

 

気付いたら締められてたの図（230話）

 

こいついつも真っ先に落とされてるな…。

 

最終戦はアキラと山岡が格闘戦してるところに乱入するも冷静に裁かれ、銃撃になった瞬間真っ先に狙われ気付いたら落とされてた。いやしかし流石は百戦錬磨のアキラ。組織の最高傑作ですよ。戦いの基本を押さえてる。弱いヤツから先に潰すである。

数値化されたユーカリ

「アキラが10点なら俺はいいとこ8点だ…」

「お前は俺と五分に殺り合えるだろう。8点やるよ。（ユーカリは）5点ってとこだ」

（225話）

 

男ユーカリ、その場にいないところで最も低い点数付けられる。

 

アキラを10点の強さとしてそれぞれの点数を山岡がつけており、山岡＆アザミは8点でユーカリは5点でした。ヨウコと互角だそうです。戦闘力5か…ゴミめの農民おじさんを思い出したのは私だけじゃないでしょう。

 

こうして数値でユーカリは一番弱いと証明されてしまいました。ファブル最下位です。8点と8点と5点を足せば21点になるとのことでしたけど、ユーカリは速攻気絶させられて何の役にも立ってませんでした。5点の仕事すらできなかった。

 

まあそうはいっても、ファブル自体が最強の殺し屋なので、5点のユーカリもそこらのヤクザや反グレのやつらより遥かに強いのは間違いないです（フォロー）。

ユーカリの魅力は笑顔

176話

 

大物っぽく登場して小物だったというユーカリですが、強烈に読者の印象に残ってる。やられっぷりでなく、彼の笑顔にある。語尾を「ー」「～」と伸ばすのに加えて笑顔が魅力なのです。

 

薄ら笑いなんだか半笑いを浮かべるような、それでいてどこかクセになり、見てると何かを感じてしまうユーカリの笑顔である。こいつにしか醸し出せない独特のもの。

 

このユーカリの笑顔をみてると胸にこみ上げてくる感情は何なんだろうか？ずっと疑問に思ってましたが、続編の『The second contact』がこれ以上ないくらい明確に語源化して教えてくれました。

 

なんというか―…

この顔 腹立つなぁ～～～

 

まったくもってその通りである。ユーカリの笑い顔は腹が立つ。見ててイライラする。かつてここまで殴りたくなる笑顔があっただろうか。いやない！

 

ユーカリの笑い顔は本当にイラッとさせますわ。ムカっとさせますわ。これこそユーカリ最大の魅力（？）です。笑顔がムカツク。

ユーカリがヒロインになった件

『The second contact』56話

 

第2部になって面白ネタキャラとして不動の地位を築きつつあったユーカリは、ここにきて新たな一面を見せるのです。それがユーカリのヒロイン化現象です。

 

紅白組の裏にいるファブルと同じような殺し屋集団「ルーマー」と旧ファブルの面々が全面的にぶつかるというめっちゃ燃える展開。我らのユーカリは真っ先にやられました。安心安定案の定である。

 

『ファブル』前回の「ユーカリ無事か…？」から、今回のユーカリ無事だった！いややっぱ「ユーカリ無事か…？」と続けて安否を摂取することで読者のユーカリへの庇護欲が増していくのである。マジで。

— 山田 (@yamakamu) October 3, 2022

 

真っ先にやられるまではお約束だったのですが、そこからのユーカリは完全にヒロインとなっているのです。ファブルのメンバーがユーカリ救出のためにルーマーと対峙する。「ユーカリ無事か？」「助けるぞ」って感じで。

 

これって完全に一部の清水岬ちゃんと同じ立ち位置じゃん。しょっちゅうミサキちゃんのためにアキラは戦って助けてきましたからね。マリオシリーズにおけるピーチ姫ですよ。ユーカリはそれになったのです。

 

ユーカリ姫である（77話）

 

旧ファブルと真黒組が総出でユーカリを助けるために頑張ってる姿をみて確信しましたね。この漫画の正ヒロインはユーカリであると。ユーカリが助けられたのがミサキちゃんとデジャブっちゃいましたよ。

 

そう考えるとユーカリがめちゃくちゃかわいく見えてくる。あのムカツク笑顔すらかわいく思えてくるから不思議だ。

 

 

ユーカリ最高や！『ザ・ファブル』の真のヒロインはユーカリ。はっきり分かんだよね。

 

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