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『税金で買った本』は現場の苦労などを描く社会派な図書館作品!同時に「癖」がやべーぞ!

税金で買った本

 

自分の中で隠れ女の子が可愛い漫画として重宝してる『税金で買った本』(ずいの、系山冏)。妙齢な女性が可愛いというか美しいって感じなんだけど、「癖」が刺さるんですよねぇ。7巻で登場した高速スキャン女の佐藤さんもまたぶっ刺さる。

 

小学生ぶりに図書館に訪れたヤンキーな石平くん。その図書館で働く早瀬丸さんと白井くんに10年前借りた本を返却していないことを指摘される。その指摘をきっかけに図書館に通うようになるどころか働くことになる石平くんの図書館お仕事漫画。

 

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意識低い雑誌の文化系作品

 

たまに何故この作品はここで連載してるんだ?というケースがある。この『税金で買った本』はヤンマガ連載で、何故この作品はここで連載してる?…と本気で思うぐらい意識の高い作品です。

 

ご存知のように、ヤングマガジンというのは意識も志しもIQも文化も程度も低い漫画雑誌である(褒めてます)。ほぼ、エロとバイオレンスとアウトローとバカ漫画で構成される毛並みが伝統。

 

『税金で買った本』はタイトル通り、税金…つまり図書館を扱った作品です。時に社会派だったり、時にDQN客だったり、図書館のお仕事だったり、染み渡る話から勉強になる話だったり、図書館の本と仕事と従業員とお客さんに焦点を当てた重厚なエピソードで紡がれる作品です。

 

あの…モーニングとかアフタヌーンとかで連載して然るべきなのでは…?

 

なんでこれがヤンマガに載ってんだ?と本気で思う。ヤンマガ読む頭が悪い(褒め言葉)読者層とのギャップが凄まじい。

 

まあ、今の若者はアプリ単位でやってる作品って認識で、雑誌のカラーとか知らんでマガポケでやってる作品って認識かもしれんが…。令和だなー!

図書館の事情が知れる

1話

 

高校生ヤンキーの石平は図書館利用して本を借りようとしたら、裏の事務所で話させてくれと言われ、まったく覚えてない図鑑を提示され10年前の小学生の時に借りて返却してないと言われる。返すまで新たな本は貸せないし、失くしなら弁償しろと言われる。

 

じゃあ、弁償すっから!って現金を出そうとしたら、図書館は役所だから現金の取り扱いを拒否されて、本屋で現物購入してから持って来るよう指示され、ガキの本を買ってちゃんと弁償した。そして紆余曲折あって図書館でバイトとして働くようになるのが今作。

 

お金はうけとれません。実物を買ってきてください

 

図書館の弁償システムって「そうなんだ!?」ってビックリですね。図書館の内情が描かれるんですけど、それはとても昭和・令和的なものなんですよね。時代遅れというか、レンタルビデオ屋や中古漫画屋が反映した時代を思い出す。

 

今や実質滅んでるレンタル屋とはシステムが違うんだなぁ…と。わいは図書館なんてほとんど利用したこと無いし、今後も行くことが無いだろうので、めっちゃ目からウロコ。

図書館の弁償

 

ちなみに私が学生の頃は、町中いたるところにビデオ・DVDのレンタル屋があり、レンタル料金や品揃えなどで差別化させる群雄割拠でした。動画配信サービスない。買うと高いけどレンタルだとリーズナブルにビデオやDVDやCDが借りられる時代があったんじゃよ。

 

もはや令和の現在ではゲオとTSUTAYA以外は滅んだけど(この2強も亡びそうだが)、ちょっと前までは本当に町中の至る所にコンビニ感覚でレンタル屋があったのです。特に小中規模のレンタル屋は学生服着てようがおかまいなしに、アダルトAVレンタルOKな所に活路を見出してた(と思う)。

 

流石に大手は18歳未満にAVは堂々とレンタルさせなられないので、中小規模のレンタル屋はそこで大手に対抗する主題見出してた(ような気がする)。

 

かくいう私も、やはりエロスへの探求心は強く大手系は身分証明書とか必須の会員カード作成も、中小のレンタル屋はそんなもん提出せず作れたり(提出した上でAV借りられたり)、学生服でも普通にレンタル出来たりと、そういう時代に生きた者である。

 

そんで失くすと弁償しなきゃいけないのは図書館と同じわけでして…。中学生や高校生は金がマジで無く、レンタルしたものを友達同士でさらに回すのもデフォ。CDはウォークマン・MDに焼くのを複数人でやるわけ。で、中には友達同士でレンタル品を回すと紛失するのもしょっちゅうでして…。

 

旧作100円レンタルセール(今の感覚だとこれでも高すぎるが当時はリーズナブルだった)で借りたCD・ビデオ・DVDはそれほどでもないが(定価範疇の弁償)、新作レンタルの弁償はマジのガチですっげー値段を請求されたものなんじゃ…。

 

レンタル屋の言い分だと、リース期間というものがあって、新作レンタルで商売するのは色んな上乗せした金額あって定価以上の金払ってるそうな。同じ商品を買っておしまいではない。ざっくり、諭吉以上の弁償代でした。

 

新譜は絶対紛失してはいけない!

…とうのが平成を生きた学生の不文律だったのです。

 

そんな時代を生きたわいにとっちゃ、税金で買える本の図書館システムはめちゃくちゃリーズナブルに映ってしまう。現物弁償?さっさと買いに行けや!レンタル屋で新譜を紛失した時の損害請求ガチでヤベーからと(←くっそどうでもいいな)。

 

税金で買った本・DVDの弁償は絶対優しい!延滞料金請求されないし、新譜リース期間内のウルトラ請求も無い。

 

…なんて思うのも絶滅危惧種のレンタル屋を使って生きたおっさんなんでしょう。税金で買った本は民間業者より絶対マシやで!

骨太なヒューマンドラマ

 

この漫画で一番面白いのは濃厚なヒューマンドラマでしょう。主人公のヤンキーで頭悪い石平がバイトすることになって、従業員やお客さんを見て・触れていくことが重厚な1話完結の人間ドラマが生まれていく。

 

ヤベーお客さんから、なんか背負ってるお客さん、同僚である従業員それぞれにも「本」が好きだからこの仕事してるけどバックボーンは様々だし…。

 

戸者間を利用する者もウイングは広くて、良い意味でも悪い意味でも従業員好きだったり、本好きだったり、税金払ってるから使うマンだったり、なんとなくだったり…。

 

色んな利用者がいます

 

色んな利用者がいて、利用者の数だけドラマもある。それはしょうもないものやクズから、ホロリとさせるものまで千差万別です。以前いピックアップされた客が再び脚光を浴びたり。無料で利用できる「図書館」はドラマしかない!

 

紛失したり汚したりして弁償しなきゃいけなくなった利用客にも、それぞれのドラマがあって、家庭の事情だったり、友情だったり、迷惑好意を楽しんでいたり…税金で買った本にはドラマしかない。

お仕事漫画として秀逸

私も納得していないのです。市のやり方に。図書館の仕事に今日も知識もない正規職員に図書館勤務を任せる一方で、司書資格を持ち専門的な仕事ができる非正規職員が軽んじられてることを(33話)

 

お仕事・職場漫画としても非常に秀逸。現場の図書館職員のアレコレの大変さを具体的にコメディとして落とし込みつつ、時には社会派漫画のようにリアル図書館の労働問題にも切り込んでいきます。

 

図書館で働く大多数は司書資格を持ってようと持ってなかろうと非正規職員がほとんど。図書や本の専門家でみんな本が大好きだけど、実態はほぼ非正規という現実。

 

正規は極少数で、本が好きであろうがなかろうが「市」の公務員枠に採用された者が3~5年で移動していくので、図書館でずっと働きたい本好きの人は非正規になるケースがほとんど(市によっては図書館専任の正規枠もあるそうですがすっごい倍率だとか)。給料もめっちゃ安い。

 

だから図書館は本好きで図書館で働きたくても非正規しか雇用形態がなく、全国的に非常に問題だし、苦労が絶えないそうな。それでもみんな図書館の仕事が大好きだから働く。もっと突っ込むと、図書館に来る市の職員は島流しで無能というケースが多い。

 

図書館で働く人は本が大好き!給料は税金でもくっそ安い!それでも図書館で働くのは…みんな本が大好きだから!ちぃ…覚えた。

 

かなり具体的に労働環境や職場を掘り下げる。お仕事漫画としても社会派漫画としてもガチで深いです。

 

個人的におすすめのエピソードは漫画を置くか置かないかの会議。市によりけりなんでしょうけど、多くの市の図書館で漫画・ラノベは置いてない。それを置くか置かないかは激論があると分かる。

グッとくる女性キャラ

11話

 

『税金で買った本』のキモは隠れた女の子可愛い漫画であること!主人公の石平のラブコメ要素は絶無ながら、図書館で働く女性や利用者はなかなかどうせいて。非常に可愛くペロペロできます。

 

準主人公・もう一人の主人公ともいえる早瀬丸さんは、メガネ娘としてのポテンシャルは初期から放ってますし、本当にメガネ越しでも美人だし、隠れ巨乳だったりと素晴らしい逸材です(※年齢不詳)。

 

コミュ障の寄贈担当・今村さんも普通に可愛い(最新7巻ではヤベー客が執着するレベルの可愛さだと分かる)。朝野さんは小学生の息子がいる人妻(これはこれで興奮する)で、ヤベーぐらいの巨乳。角野さんはちょっときつい正規社員でもデキルメガネ上司女として凄い(性癖的な意味でも)。茉莉野とかいうくっそポンコツ若手正規もなんらかんらで可愛い。

 

可愛い女キャラの宝庫なのである!

 

そして!

 

7巻でもこの隠れた可愛い女の子がわんさかいる路線は健在なんです。それが、普段のバイトにはいないと思われる、蔵書点検(棚卸みたいなやつ)でやってくる女性バイトの佐藤。

 

この娘に詰まってる「癖」はヤベーぞ!!

 

佐藤

 

最初は男かと勘違いするぐらい胸は無いしガリガリ。しかそ、本当は女の子で陸上やってて、ギリギリまで肉をそぎ落としたフォーマットと判明して評価は一変する。

 

メガネ率が高い文化系漫画の今作のでも、このメガネっ娘は体育会系の部活でガリガリの肉体美。「メガネ+ガリガリ」に加えて色んな付加価値を与えて、刺さる者だけに特化した美少女だったのである。良き。お菓子あげたくなる。

 

さらに、蔵書点検(棚卸)で早瀬丸さんの良さ味まで引き立てる。

 

早瀬丸さん

 

素晴らしい!

 

隠れ巨乳のメガネ娘の文学系美女だった早瀬丸さんはズボン状態で、さらに違った新しい「癖」を提供してくれた。ありがとう!そしてあろがとう!

 

まとめると、『税金で買った本』は図書館を題材にした濃厚なヒューマンドラマとお仕事漫画でありつつ、マニアックな「癖」にも全力で応える素晴らしいものです。ヤンマガに合ってるっちゃ合ってるよね。この癖っぷりは…。

 

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  • 税金で買った本
  • それでも歩は寄せてくる
  • 兎山女子高校2年1組!!
  • 生徒会にも穴はある!
  • 世が夜なら!
  • 幼馴染とはラブコメにならない
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  • カッコウの許嫁
  • 山田くんと7人の魔女
  • ヤンキー君とメガネちゃん
  • はじめの一歩
  • UQホルダー
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  • 炎炎ノ消防隊
  • 彼女、お借りします
  • 不滅のあなたへ
  • ブルーロック
  • シャングリラ・フロンティア
  • 黙示録の四騎士
  • カノジョも彼女
  • 女神のカフェテラス
  • アルスラーン戦記
  • トモダチゲーム
  • あせとせっけん
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  • 転生したらスライムだった件
  • 乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令状に転生してしまった…

 

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ヤマカム

コメント

  1. 匿名 より:

    石平って名前の現実にいるけど中国出身の人
    この漫画の作者はその人知らないのか

  2. 匿名 より:

    この作品の存在は知りませんでした。図書館愛好家としては、なかなか興味深いです。
    図書館司書の生活苦も報道で知り、胸が痛みます。外国のように有料化すれば良いのに、とも感じます。
    ビデオ店のくだりは懐かしい。私はヤマカムさんに近い世代ですが、地方都市暮らし(店舗が少ない)の上に臆病者なので、18歳の誕生日に初めてAVを借りました(アニメですが)。

  3. 匿名 より:

    そんな…なんでこれヤンマガごときに載ってるの?ってヤンマガ読者全員が思ってることを正直にぶちまけなくても…(褒めています)

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