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磯部磯兵衛物語の仲間りょう先生の青春ラブストーリー『キャンバス』はヤバイ!

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『キャンバス』(仲間りょう)

『磯部磯兵衛物語〜浮世はつらいよ〜』の仲間りょう先生の読み切りが週刊少年ジャンプ4・5合併号に掲載されました。その名も『キャンバス』である。しかも恋愛作品です。表紙の煽り文では「仲間りょう、真剣!青春ラブストーリー」と銘打たれている。

あの仲間りょう先生が青春ラブストーリーを描くなんて…。まあ、確かにジャンプラブコメを思い返せばバトル漫画描いてた矢吹先生が『とらぶる』を描き、無念の短期打ち切りファンタジー漫画描いてた古味先生が『ニセコイ』を描くなど、ジャンル違いの作者が恋愛作品を描いて成功する事例はある。

しかし、それはあくまでも女の子を可愛く描いていたという前提がある。仲間りょう先生の『磯部磯兵衛物語〜浮世はつらいよ〜』みたいな浮世絵風の絵柄で恋愛なんて冗談はよしこちゃんだぜ?と思ってたら、カラー表紙を見て分かるとおりヒロインの「顔」はかなり美人さんです。

へぇー。仲間りょう先生ってこんな絵も描くんだと感心しきりでした。『磯部磯兵衛物語』とは絵柄も雰囲気もガラリと変わった青春ラブストーリーなり。ちなみに巻末コメントでは「前から恋愛マンガをやってみたいと思っていたので、描けてよかったです」と。仲間りょう先生の本気を垣間見たね…。

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青春ラブストーリー『キャンバス』

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キャンバス

ギャグ漫画家の仲間りょう先生ならばドタバタなラブコメコメディを期待するかもしれないがラブ「コメ」はない。あくまでも青春ラブストーリーであり、ギャグシーンを一切排除した切なくも胸にジンと染みるシナリオであった。

口上は以下の通り。

今日オレは告白する

今日こそは、今日こそは

―なんて余計なことを考えてるうちに塗っては重ねて

キャンバスを埋めるのがオレの日課

主人公はサッカーに打ち込んでいたものの、試合中の衝突で首の骨を痛めてしまう。部に所属しなくてはいけない学校だったので美術部に入部することに。そこでヒロインと出会い一目惚れしてしまうのであった。「オレの高校生活は、この瞬間にはじまって」である。

美術を題材にした高校生活における青春の1ページを切り取った作品。美大を目指すものの思うように描けない主人公と、主人公が片想いするヒロインとの距離感。美術部教師とヒロインが付き合っているのではないかという「勘違い」や、愛情が横滑りする「三角関係」といった甘酸っぱくもほろ苦い青春要素てんこ盛り。それでいて清々しくなるラストであった。

また、「顔」が可愛いヒロインによる読者サービスも忘れていない見せ場も随所にある。

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見せ場も忘れない

ヒロインが前屈みになったり、シャワーシーンなど読者が食い付くお約束シーンもきっちりと抑えている。まさか『磯部磯兵衛物語』の仲間りょう先生がこんな本格的な青春をテーマにした作品を描くなんてビックリですね。シナリオ「は」大人っぽい雰囲気で若さ故の葛藤やもどかしさが満載です。

さて、前置きはこれぐらいにしておこう。

この『キャンバス』の感想をひとことで言えば、狂ってるである。

『キャンバス』のキャラ造形

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『キャンバス』のキャラ

きもい…。

一体何なんだこれは…。最初こそ「お!仲間りょう先生の恋愛ストーリーの読み切りか。なかなか雰囲気ええやんか」とか思ったら開始3ページで出落ちを食らってしまいました。頭おかしいわ(物理的な意味で)。

『Dr.スランプ』のニコちゃん大王を彷彿させるような顔と手足。体だけ無い人体である。まだニコちゃん大王なら「可愛らしさ」と「茶目っ気」があったんですけど、『キャンバス』のキャラたちはひたすら気持ち悪いです。

でも笑っちゃう。だってですよ。完全に出オチなのに、そのまま最後まで大真面目に青春ラブストーリーで突っ走って普通に良い話で終わっちゃうし。このゲラゲラ笑いつつ、胸を打つようなシナリオを読んでる時のごちゃまぜな感情はちょっと言葉に出来ませんね。あえていえば、ヤバイです(何もかも)。

カオスすぎるwww

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こんなん笑うしかないw

開始3ページ目で出落ちなのにも関わらず、最後まで通して読者が飽きさせない「何か」がある。じわじわくる。所々に身体が無い造形では不自然すぎる点があり読者が突っ込まざるを得ない。屈んで胸チラとかシャワーシーンのブラジャーとか自転車シーンとか、分けわかんねぇ!

「ねーよwwww」と突っ込まざるを得ない描写の数々。体が無い造形では不可能な体勢や描写が一層カオスワールドに拍車をかける。かと思えば、この身体だからこその笑い所もきっちりと抑えている。特に電車の吊革や車のシートベルトは最高にクレイジーだった。

かつてこれほど混沌としたラブストーリーがあっただろうか?無い!(断言)『キャンバス』は、青春ラブストーリー漫画であり、シュールなギャグ漫画であり、ホラー漫画でもある。それでいてひょっとしたら深い漫画なのかと思わせてもくれる。それが主人公の完成させた描いた絵画。

お前のキャンバスには何が映っているんだ?

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??????

美術教師から「お前のキャンバスには何が映っているんだ?」と言われ完成させた絵画は普通の身体のヒロイン。はじめてヒロインと出会った時のシーンである。最初に読んだ時は「意味不明すぎる」と混乱したのですが、ひょっとして主人公の目にはこう映っていたのかと納得できる節があります。

前屈みで胸チラしたのも、ただ読者が「胸なんかねーだろw」と突っ込むだけの描写ではなく、主人公からはそう見えていたのかと。いや、登場するキャラたちは全員ちゃんと体があるのではないかと。読者が見えないだけで。だからこそブラジャーもあるし、「私もっとスタイルいいし、顔も小さいわよ」と言ったのかもしれない。

つまり、読者から見れば体が無い気持ち悪いだけのクレイジーワールドだっただけで、実際にはちゃんとした人間だったのではないかと。目に見えるものだけが全てではない。いつから体が無いと錯覚していた?なん…だと…?

現代社会は何を信じて何を疑えばいいのか分からない混沌としたものです。この漫画は世の中を「目に映るものだけが真実とは限らない」と投げかけているのかもしれない。そう考えるとなんて深い作品なのでしょうか!

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でも、キモイものはキモイ!

やっぱ、見た目のインパクトが強烈すぎて狂ってる…。

とにかく色んな意味でヤバイ漫画でした。まる。

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コメント

  1. 匿名 より:

    火の鳥にもこういうのあったよな

  2. 匿名 より:

    ボーイズビーやサラダデイズなんかの正統派短編にも負けない、良き王道シナリオであった!
    ただ、今の若いジャンプ読者や女性読者には受け入れてもらえないかもしれないから仕方なくこんな設定にしたのかも。
    こういった正統派青春ラブコメをジャンプではもう見れないのかな…(ラブラッシュの残骸を見ながら)

  3. 匿名 より:

    これは発想の勝利だわ
    本誌で読んだとき笑いが止まらなかった

  4. 匿名 より:

    謎の感動があった

  5. YUU より:

    コンビニとかでよく売ってるグロホラー漫画のそれ

  6. 匿名 より:

    これ見たときデビルマンのサイコジェニー思い出したのは私だけではないはず・・・

  7. 匿名 より:

    無名の新人が持ち込んだら速攻ボツ食らいそうな作品だなと思った。

  8. 匿名 より:

    シートベルトの破壊力はヤバいww