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「無限の住人」堂々の完結、最高のNEO時代劇であった

そして最終回。
時代は飛んで90年後である。

明治時代になってしまっていた。

いきなり飛ぶな。この手の不死モノって、不死じゃなくなって普通の人間となるのが大団円というのが相場である。僕は不死じゃなくなった万次が凛と幸せに暮らしました…というハッピーエンドを思い描いていました。

しかし「無限の住人」の万次は90年後も不死のまま生きていた。当時の仲間もみんな死んでしまっている。当然、凛も生きていない

そんな当時の面々が誰もいない中で、万次は警官に廃刀令を咎められる中で、武器を埋めていた。なんとも寂しいシーンである。感慨に耽る。その武器がまた、ね…。

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埋めた武器

この武器は…!?
天津、吐、槇絵、凶、荒篠…の武器である。

今まで相手の武器をかっぱらって使っていた万次さんであるが、最終回、明治時代に今までの戦ってきた相手の武器を埋めるシーンの儚さときたら。万次なりの供養だろうか、泣けます。

そして八百比丘尼のババアが登場である。
久々すぎる登場ですけど、万次に頼みごとをする。幼女・布由の用心棒をしろというのである。なんだ、この何処かで見たデジャブっぷりは。

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全てが収束するような味わい深い大感動

1話の凛の用心棒をする事になったエピソードを思い出す。で、布由が持っていた短剣で、この幼女の正体が分かるってもの。


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布由の持ってた短剣

布由いわく「母様に持たされた」「母様は婆様に持たされたって云ってた」「婆様は…婆様の婆様に…この絵の男に会ったら渡すように云われたの」と。

布由の婆さんの婆さんから渡すように言われた小剣。婆様の婆様という事は、布由は「ある者」の玄孫である事が伺える。

そして、この短剣…どこかで見た事あるぞ…

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あの小刀だよ!

それはかつて、瞳阿に貰ったあの小刀である。

瞳阿の故郷(北海道のアイヌ)の女達は年頃になると小刀に綺麗な模様を彫って好きな男に「身に着けて下さい」と贈るという。そして既に出だしだけは瞳阿が彫っていた。「ウヌカラカンナスイ(離れても再び会う)」と。離れても巡り合ったのか!90年の時を超えて!

あれから90年経過した。
時代は明治である。凛は既に生きていまい。

しかし、この小刀を持った布由が「ウヌカラカンナスイ(離れても再び会う)」という意味の続きまで掘った小刀を万次さんに渡した。布由は凛の玄孫だったのだ。

僕はラブコメ脳なので、この小刀は凛が万次に贈ってこそだという気もするけど、玄孫が親から子への「想い」を託されて贈るというのもなかなかどうして。30巻の帯通り「旅は終わる。想いは続く。」ですよ。感動的である。

なにより30巻のカバーをめくった表紙ですよ。

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万次と布由

超ニヤニヤするんですけど!

「ウヌカラカンナスイ(離れても再び会う)」の小刀を持った万次と成長した布由(凛の玄孫)が寝そべっている。これにはラブコメ脳の僕も満面の笑みでニヤニヤするしかない。しかもだ。この2人が寝そべってる場所がまた最高だよね

だってさ、この場所と配置、どう見たって「無限の住人」最終回が掲載された時のアフタヌーン2月号の表紙だよね!

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完全に一致!

なんとも感慨深いものがある。

90年の時を超えて、同じ場所で2人が寝そべる。

「ウヌカラカンナスイ(離れても再び会う)」の小刀を持って。

思わず胸が熱くなるな。おっと胸熱は30巻のカバーめくった表紙だけじゃないぜ!30巻のカバーの表紙だってグンバツに素晴らしいんだな、これが。30巻の表紙をもう一度よーく見てみよう。

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30巻表紙

赤面した凛が万次の右手に手を伸ばそうとしている。

ラブコメ脳の僕は、最初は手を繋ごうとして恥ずかしがって赤面しながら手を伸ばしていると思ったものです。でも、最終回を読了後には違った感想が湧いてくる。あくまでも、僕の考えなんですけどね。

30巻の表紙の万次の右腕って誰の右腕なの?っていう。

最終決戦で荒篠に右腕ぶった斬られてしまい、最期は荒篠の左腕を右腕に接合させるという出鱈目な身体だった万次でありますけど、最終回で万次の右腕は「ある男」のものでした。


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万次の右手

小指が欠けた右手である。
誰の右腕かって?あいつの右腕に決まってるでしょう!

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あいつの右腕だよ!

天津影久である
吐との闘いで右手の小指をぶった斬られた天津。万次にごっつぁんゴールを決められた時に右腕を失ってしまった。その右腕を最終回で万次が付けていたのである。

90年振りに「逸刀流」を口にした万次。さすがに90年も経過すると昔の記憶など殆ど忘れてしまうのだろう。顔も名前も思い出せないあの野郎の右腕を持った万次は布由のおかげで名前を思い出す。そういえば、天津は死ぬ間際に無念を口にしていた。

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最期の天津

「正直、無念。無念だ…。何不自由ない…太平の世に、武の隆盛を掲げて暴れた…愚か者がいて、彼らの剣によってほんの僅かでも何かが変わったのか…。それを誰かに、見届けて欲しかった。例え、十年先、百年先でもっ…

おそらく天津が最終決戦の地に万次を呼んだのも不死の万次に逸刀流が起こした事を見届けて欲しかったのだろう。

万次も「忘れねェでいてやんよ」と言ったくせに、90年後には綺麗さっぱり忘れていた。それでも、再び思い出したのである。僕には逸刀流が何かを変えたのかは分からないし、そもそも何も変わってないようにすら見える。なんとも寂しいものである。

そして、天津の名前を思い出した万次は布由と手を繋ぐ。
逸刀流の統主・天津の右腕と、逸刀流に滅ぼされた無天一流の一人娘の玄孫・由布が手を合わせる

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手を繋いだ

浅野家の末裔である布由と、天津影久の右腕が手を繋いだ

90年…いや、浅野虎行と天津三郎の確執から140年の時を得て和解したような感動的な手繋ぎである。

復讐を超えて長い歳月の果ての手繋ぎ。タクティクスオウガ風に言えば、手を取り合ってである。それを橋渡した万次。うん、感動しますね。

でさ、やっぱり30巻の表紙は意味深だよね。

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30巻表紙

30巻の表紙の万次さんの右腕は誰のもの?
天津の右腕に思える。凛がその右手を繋ごうとしてるように見えるんですよね僕は。

作中だけなら90年の時を得て凛の復讐劇が終わったとも取れるし、30巻の表紙を見ると凛一代で手を繋いだとも取れる。なんとも意味深な表紙じゃ!

なんにしても感動的であった。最高のNEO時代劇でした。

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