『かくしごと』 第4回
おそろしい新事実に気づきました。
先月号の月マガの『かくしごと』第4回の感想を書いていませんでした。月刊誌だとどうもタイミングを逃してしまうようで、書こうと思っていていつの間にか書いたつもりになっていたようです。というわけで1ヵ月以上遅れてですが連載第4回の感想でも。
4回目もグッドだ
『かくしごと』4話目に収録されている「週刊かくしごと」(←ややこしい)は第19回「おさないかけないしゃべらない」、第20回「おかないかかないしあげない」いわゆる「おかし」の防災訓練。漫画家を姫ちゃんに秘密なかくしは「置かない(漫画を)、描かない(漫画を)、仕上げない(漫画を)」という防災訓練をします。
かくしの防災訓練
訓練の内容は、もし姫ちゃんが職場に来たら…というもの。
姫ちゃんのお面をつけた筧亜美が入ってきて漫画関係を隠す防災訓練かくしは親バカっぷりを発揮して「おさないかわいいしんぱい」となるのであった。相変わらずの言葉遊びの秀逸っぷり。まあ確かに姫ちゃんは可愛いですしおすし。
第21回「まがいもの」、第22回「ばったもの」はかくしの漫画『風のタイツ』のグッズが縁日に出回っており、姫ちゃんにバレないように自分で買い取るのでした。最近は縁日とかいきませんけど、確かに子供の頃は縁日でお面などのグッズをよう見かけ、絶対に正規品じゃねーよなってのは多々ありました。縁日のお面で正規品かパチモンかを見分けるコツは小さな版権のシールが貼ってあるかどうかです。これマメな!
と話が逸れた。
えっとですね、第21回「まがいもの」、第22回「ばったもの」は漫画家あるあるネタで、昔の色々と緩い時代の頃の空気感のようなものに触れられました。まあ大事なことは姫ちゃんが可愛かったという点です(きっぱり)。
姫ちゃんが可愛かった
守りたいこの笑顔!
第23回「破防来訪者(ハボー来訪者)」は、不特定多数の男女が集合住宅街の一室に集まり、大量の食糧を買い込み何事かこそこそやっていると何か反社会的カルト的なアジトではないかと通報されて警察がやってきた話。まあやってる事は漫画を描く職場なんですけど。
おそらく元ネタは複数の人物が部屋に籠って何日も出て来ないと通報されオウムのアジトと勘違いされた久米田先生の実体験でしょう。これについては2006年のマガジン巻末コメントで「漫画家の通過儀礼は深夜に大量の食料を買い込み集団生活する怪しげな組織がとの市民の通報により公安が家に来ることです」とコメントし、『絶望先生』でも羅列ネタとして紹介されました。
漫画家の仕事場、本人の知らぬところでカルト教団を疑われ、住民の騒ぎに。公安が来るも、「は、何すか?それ」
(絶望先生110話羅列ネタ)
うむ。やっぱさ、かくしは久米田先生だわ(確信)。
そして家宅捜索で意味不明なものから妖しいブツが出るわ出るわ。
警察に国家転覆でも企んでいるのかと問われたかくしは…。
ウチで国家転覆なら
不二多のとこは世界征服もくろむ品揃えですよ!
藤田和日郎…じゃなくて、またまたダークファンタジーの巨匠・不二多勝日朗をネタにするのであった。本当に藤田先生好きすぎだろ。
んで、色々と妖しいブツが出てきますが、『南国』の…じゃなくて『風のタイツ』の全裸著者近影を見て漫画家本人と警察も納得して帰っていくのでした。
そして「あとがき」。
基本的に『かくしごと』はあとがきで父娘の親子愛満載でホロリとできるいい話で締められます。しかし、第4回はちょっと引っ掛かる描写が。姫ちゃんが縁日で着ていた浴衣に見覚えがないかくし。どこで手に入れたというと押し入れに入った姫ちゃん用の「8さい」「9さい」「10さい」「11さい」…になったら開ける箱でした。
押し入れの箱
それを見たかくしの意味深な表情。亡き妻が残したものでしょうか。謎です。16歳箱まであります(16歳箱までしかない)が、0話で描かれた未来、18歳の姫ちゃんと何か繋がりがあるのでしょうか。わたし気になります!最終回を最初から考えていることに定評のある久米田先生ですので意味深すぎです。
そんなこんなで第4回も濃い内容で非常に楽しめました。まる。
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