サンデー新連載『メメシス』がファンタジー漫画として期待大な件！

『メメシス』（柳生卓哉）

いきなりですが先週のサンデー（14号）から連載開始された『メメシス』（柳生卓哉）が面白かったです。あ、ラブコメじゃ無いです。中世風王道ファンタジー少年漫画です。大魔王に支配されつつある世界でキジラとアシューの2人が魔王軍と戦う話なり。

史上最強の魔王軍に支配されつつある世界で抗う戦士が二人。彼らが心折れず戦うのは、ある許されざる出来事があったから……！　浪速の超新星が放つリベンジ・ファンタジー!!

＜1話が試し読みできます＞

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「反撃せよ」とか「逆境の戦士二人のリベンジ・ファンタジー」とか煽り文に書かれており、きっと主人公の2人は家族とか友とかを魔王に殺されたんだなーとか思ったら、全然違うリベンジ物語だった。

超期待大です。面白い！つーか、サンデーは漬物やデザートは一品揃いですが、ハンバーグをガツンと食わせてくれないとね。『メメシス』はサンデーのハンバーグになる気がする。

サンデーの新星『メメシス』

メメシスとは…

タイトルがええね。普通なら「メネシス（義憤）」というタイトルをつけていかにもな中世風の復讐物語なのかと思いきや、女々しい復讐物語で『メメシス』ですからね。その理由は勇者レオンへの女々しい復讐心なり。

キジラとアシューは1年前まで勇者レオンの元パーティーだったものの、町で引っ掛けられた（逆ナンパ）美女2人と仲良くなり、翌日に美女2人を仲間にするので勇者から「単純にもう、二人とも必要ないんだ」とあっさりとリストラされてしまうのでした。昨今の派遣切りもビックリですね。

こうして勇者にクビにされた元仲間のキジラとアシュー。

元々仲良くなかった2人は固い絆で結ばれ修行して決意するのです

――俺達は誓った…。二人で名を上げレオンより先に大魔王を倒し、俺達をクビにした事を後悔させてやると…

そんなしょうもない理由で…！！？

あまりにもしょうもなく女々しい理由で笑ってしまった。はっきり言ってアホである。だがこのバカバカしさが最高に際立ちますね。ある意味で新しい。

だって、世界の平和を守るとか大切な誰かの仇とかそういういかにもな理由でなく、勇者に捨てられて悲しんでムカついて、勇者よりも先に大魔王倒して自分達を捨てたことを後悔させてやろうって動機ですから。最高すぎるな。この女々しさがすごい。

英雄の冒険譚でなく、女々しい理由で英雄よりも先に魔王を倒したい冒険譚って視点が良い。ドラクエ6で例えるなら、雷鳴の剣を引き剥がされてドランゴ仲間になった後にルイーダの酒場で永久幽閉されたドランゴ引換券（テリー）が怒って勇者より先に大魔王倒そうと誓うようなものですからね。

また、見開きの迫力の描写力や週刊連載でどこまで続くのかって描き込みの数々に唸らせられる。絵力が凄まじいので、この大迫力の描写でくっそ情けない冒険を描くというギャップも光りますね。

アホな言葉と大迫力のアクションがツボすぎる。

カッコ悪いとカッコ良いが見事に同居して「ダサ格好良さ」が跳ね上がるのだ。

ギャグだけでなく冒険ファンタジーとしても面白くなりそうな予感がビンビンですな。レオンの名を聞けば凄まじいパワーアップして敵を倒すのも痛快だ。なんか勇者レオンが底知れぬ強さである種の不気味さがあるよね。

勇者レオン

少なくとも聖人君子ではないな。「ぶっちゃけなんとなく」でパーティーをリストラするような男で人格はアレっぽい。善玉勇者ではなさそうだけど、まだまだキジラとアシューよりも遥かに強そうな感じ。

今後は勇者よりも先に大魔王を倒すレースなだけなのか、勇者と対峙することになるのかってところも注目したいものです。魔王軍も勇者も謎が多いので今後の冒険が非常に楽しみです。まだ2話だけど、サンデーの看板作品になってもおかしくないぐら凄みがあります。

ただ一点だけ不満があるとすればヒロインがいないことでしょう。

（今後登場することは十分あり得るが）

女の子は可愛い！胸も大きい！

可愛い

1話のゲストキャラだった「くっころ」戦士ことリンダさんも、2話で勇者が酒場で引っ掛けてた娘も可愛い。胸もデカい。めがっさ出てくる女の子は可愛いので、今後のヒロイン登場に期待が高まりますね。

同時に、男2人が勇者に捨てられたことで犬猿の仲が無二の親友になったので、このパーティーにひとりヒロイン役の女の子が加わったらサークルクラッシャーになる危うさもありますね。

そこで提案だ。勇者にポイ捨てされたからこそ、キジラ＆アシューは難い絆で結ばれたそうなのでこの2人の絆を壊さないために、アシューが「実は女の子」だったをやればいいと思いまーす！

アシュー

一人称も「私」で、ガサツのキジラと正反対の上品な振る舞いを見せている。サンデーには『初恋ゾンビ』の指宿くんもいますし、「男の子かと思った？残念！…いやむしろありがとうございます！本当は女の子でした」をアシューがやればサンデー読者の約8割は感涙することでしょう。

問題は1話の修行描写でヒゲが生えてたことですが、んまー、どうとでもなりますね。気にしない気にしない。そんなわけでアシューが実は女の子だったをやればヒロイン不在も一気に解決し、かつニヤリングできると思いました。むしろやってくれ！ま、アシューが男でも今後も普通に期待大ですけどね。

絵良し。ギャグ良し。ノリ良し。設定良し。テンポ良し。迫力良し。うん、掴みはバッチリです。バカバカしい台詞と大迫力のアクションシーンが最高すぎるし、すごいファンタジー冒険になる予感しかしないので超期待大です。

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