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「バチバチ」王虎復活!!

最近の相撲界は八百長事件など不祥事まみれです。そんな中でもチャンピオン連載の相撲漫画「バチバチ」は、ただひたすら相撲の魅力を描き、これが面白い、熱い、魂が震えるのです!

 

相撲界を追われ、この世を去った大関・火竜。その息子、鮫島鯉太郎が角界を伸し上がって行く本格相撲漫画なのですが、今でも十両ですら雲の上の存在であり、横綱に本当になるとしたら何巻まで行くんだ…という壮大な長編。

 

何が凄いって迫力が凄い。

超ド迫力の取り組みは間違いなく燃えるというもの。

 

また、登場キャラの設定がよくてついつい感情移入してしまいます。

そして台詞がいちいちかっこよくて胸が熱くなりまくるのです。

個人的にはヒロインの可愛さも外せません。

 

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マコ姉 / 椿

 

マコ姉は主人公・鯉太郎の育った家で一緒に暮らした姉的な存在であり幼馴染であり、その関係は家族。椿は鯉太郎が入門した空竜部屋で亡き母の代わりに部屋を切り盛りしており、やっぱり家族。どちらも胸が控え目です。

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バチバチ

んで、9巻では、兄弟子にスポットが当たっており、鯉太郎だけでなく仲間にもきっちりとしたバックボーンというかストーリーがあり感動的です。


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「バチバチ」9巻

 

兄弟子の阿形と吽形が宿敵・大鵠に勝利する話なのですが、これがいちいち熱い。

めったくそ熱い!

熱すぎる。

阿形と吽形のかっこよさに漢を見せつけられるわけで、脳汁が出るほどの興奮。

個人的には、敵であり外道というに相応しい大鵠が見事にクソ野郎として描かれており胸熱。

 

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大鵠

 

ヘボイ、汚い、醜い」と三拍子揃っているのです。

このゴミが負けた時の爽快感は半端じゃありません。気持ちいいぐらいに悪役として描かれており、小物ではありましたが敵としては一流であったと言えます。

 

「バチバチ」は「悪」を描くのが本当に痺れる。

その最もたるが、王虎剣市。虎城親方の息子で性格の悪さはピカ一でした。自分を特別な存在と信じて疑わず、回りを見下し、マスコミの前でいい子ぶって自己演出に長けている、腹黒い計算高い野郎。それに見合った実力も持っているという絵に描いたような強大な敵でした。

 

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王虎

 

「僕は英雄になるんだ…」

 

普段はニッコリ爽やかな顔なのに、時たま見せる本性の顔の黒さが私の心の琴線を鷲掴みする程の悪役っぷり。

 

今まで鯉太郎が闘った取組の中でも、VS王虎の盛り上がりっぷりは半端じゃありませんでした。こういう尊大な性格で腹黒い悪役を倒すというのは爽快感が半端なかったのですが、やっぱり王虎戦が「バチバチ」史上最高の取り組みでした。

 

スポーツ漫画ではここぞというシーンには、台詞や歓声といった「声」が一切掻き消え、人物の「動」だけが淡々と描かれる事が多々あります。

 

スローモーションのような効果があり、サッカー漫画ならゴールシーン、野球漫画なら試合を決めるシーンでよく見られます。

 

相撲漫画の「バチバチ」は勝負が決まる時によく見られる傾向ですが、王虎戦は観客も物凄い盛り上がりだったにも関わらず、全て掻き消え人物の動きだけを淡々と描くというシーンが何度も何度も炸裂させ、まさに王虎戦こそ世紀の一戦であると言わんばかりのようでした。

 

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王虎VS鯉太郎

 

どちらの動きも、ザ・ワールドのように時を止めたように描き、この上ない取り組みをしたのです。

 

格が違うと言われていた王虎ですが、悲しい事に鯉太郎に惨敗。
実質2回も負けるという散々なもの。しかし、ナレーションで以下のように今後を期待させるように語られていました。

 

相撲とは、結果が全ての非情な世界。
そしてその非常さが、一人の怪物を生み出すことになるのである…

 

天狗だった王虎が負けた事によって、さらにパワーアップするという期待が膨らみました。確かに、王虎は鯉太郎に敗北した事によって変化を起こしていました。王虎の一人称の変化は注目すべきポイント。

 

良い子ちゃんを演じるのが内面にも影響したのか、王虎は自分の事を「僕」と呼んでいました。台詞でも「僕」、心の中の心情でも「僕」と、本性の外道が出ても一人称は「僕」でした。そして、鯉太郎に敗れてからは…。

 

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王虎の一人称

 

「僕」から「俺」へ…
以降は、自分の一人称は「俺」と呼ぶようになった王虎。

 

鯉太郎に惨敗した事で一皮むけたようです。

何よりも変化は顔。今まで良い子ちゃん用の顔と、外道の汚い面を使い分けていましたが、鯉太郎に敗北後は鬼神のような面構えへと変貌を遂げたのでした。綺麗な王虎と黒い王虎だったのが、鬼神の王虎へ。

 

そんなこんなで、王虎は悪役としてキャラが立ちまくっておりドキがムネムネしていたのですが以降は出番がめっきり減ってしまいました。悲しい事に、王虎戦は鯉太郎のデビュー2戦目

 

以降の強敵が出る度に、こいつ王虎より強いんじゃねーのかと思う事もしばしば。敗北直後には「本物は輝き、偽物はメッキが剥げる」、挙句の果てには、ワカメを指して「王虎より上いってんじゃねーのか?」とか言われてしまいました。王虎はこのまま消えて雑魚キャラへなるのか。

 

しかし、このまま終わるわけがない。

王虎復活である

 

以前、猛虎が「王虎を付け人にしてもらえませんか…」と言っていた事の顛末が描かれたわけです。王虎が引き籠り化してショックを受けていたら、猛虎の付き人となった事によって、まわしを締めて出てきました。

 

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王虎復活

 

王虎復活キタコレ!

 

「バチバチ」は最高に熱く盛り上がり、胸が熱くなる燃えまくるのは勿論、王虎の復活はさらなる盛り上がる事は間違いないでしょう。敗北を知った男は、以前のナレーション通り化物となるのか。

 

総括すると、マコ姉と椿では断然マコ姉派だと言う事です。

 

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