『少年のアビス』ニュー柴沢由里さん「計画」「作戦」勝ちしてしまった件

柴ちゃん先生は終わらない！！

 

「ひき逃げ」「淫行」のダブルパンチでブタ箱に行ったかに思われた我らの柴ちゃん先生であったが、63話で生存を確認できました。

 

全て正直に話して責任を取る意思を示すことで拘留1日で出て来れたそうです。教師の社会的信用ってやつだとか。

 

まあ、柴ちゃん先生は教師クビになっちゃいましたけど（当たり前だ）。

もう「柴ちゃん先生」じゃないのか…。いや！安心してください！柴ちゃん先生は永久に不滅（破滅）です！

 

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帰ってきた柴ちゃん先生

ポジティブクイーン

困ったな…もうこの町で生きていけなそうよ？私たち（63話）

 

あの盛大な祭りで町は柴ちゃんとレイジの噂で持ち切り。友人から生徒と恋愛関係になったことや本気で付き合ってたのかを聞かれたことで、そんな風に噂が広がってるのかと知ったのであった。

 

そこで呟いた「困ったな…もうこの町で生きていけなそうよ？」「私たち」は流石は柴ちゃん（元）先生！そこに痺れる！憧れるゥ！というものだった。

 

狭い町でエンタメもありませんからね。教師と生徒の爛れた関係なんてスキャンダルは絶好のエンタメです。もうこの町では生きていけそうもないと思うのも当然といえば当然。その後の「私たち」が強烈すぎる。

 

まだ柴ちゃんはレイジと一緒に生きる気満々なのである。柴ちゃん先生は終わらない！

 

しかし、舞台は彼女が出る幕もなく時が進んでいくのであった。重要な真実が明かされてく中、柴ちゃんは物語に一切絡まない。絡む要素もない。まさか柴ちゃんはこのままフェードアウトしてしまうのか？否である。

柴ちゃんは先生のまま

…私今ね隣町の塾で講師やってるのよ。だからまた〝先生〟でいいよ（75話）

 

柴ちゃん先生は不滅(^o^)

 

教師をクビになって「もう柴ちゃん先生と呼べないのか…」と残念がってた読者だった多かったはず。そこを汲んだかのように柴ちゃん先生は柴ちゃん先生のままなのです。こんなうれしいことはない！

 

で、突然レイジの家でバッタリ会ってしまったのは理由がありました。牽いてしまった夕子ママとは連絡を取り合う関係で改めて謝罪をしに来てたのです。そしてレイジに深々と謝罪をしたのである。

 

改心した柴ちゃん先生

レイジと会うことも禁止されてる。本当にたまたま偶然出会ってしまっただけなのです。最初はビビッて怖がっていたレイジも心からの謝罪に柴ちゃん先生への恐怖は取り除かれていきました。

 

そう。柴ちゃん先生は改心したのである！

 

 

同じ町にいる〝大人〟として頼れる人がいないなら頼ってほしい。今度こそ…間違えないから…！（75話）

 

夕子さんを牽いてしまったことを改めてとんでもないことをしたという後悔。「一生かけて償います」という懺悔。胸に響く心からの謝罪の数々。なんて感動的なんだ！

 

そもそも、夕子さんが飛び込んで来たわけだし。レイジの心中が全てのきっかけであるわけだし。柴ちゃん先生が全部背負う必要もなく、巻き込んでしまったことを謝罪するレイジからは警戒心も恐怖心も微塵もない。さらに改心した柴ちゃん先生はレイジの心をグッと掴むのです。

 

誠意って届くんですねぇ（しみじみと）。

 

「大人」で「先生」が正しい道に導けなかったのが悪いから今度こそ間違えない。柴ちゃんの誠意ある大人としての言葉にレイジは若干救われたようにも見えますね。

 

柴ちゃん先生は自責の念に苛まれ、後悔して償って行こうと決意したんです。すごく清らかで、荘厳な表情でした。

 

優しく、単純に、簡易に、克明に、描かれる色んな葛藤を乗り越え改心したニュー柴ちゃん先生に胸が熱くなったんだ。素直に感動です。

 

ただ、もう前のような純愛をこじらせた柴ちゃん先生が見れないのかと一抹の寂しさも覚えたのも事実です…。

 

柴ちゃん先生は変わらへんで＼(^o^)／

 

柴ちゃん先生が後悔して懺悔して改心した？そんなわけねーだろ！流石は柴ちゃん先生！いつまでも変わらないサイコパスである。「恐怖」と「笑い」を同時に提供してくれる。

 

しかし変わった…いや成長した部分もあるのです。

ニュー柴ちゃん

ニュー柴ちゃん先生が成長したところ。それは「知力」です。

 

以前は勇往邁進っぷりが半端なく、アポを取らずに迎えに行って固有結界を出してしまったり（人それをストーカーと呼ぶ）、ポエムを吐き出したりと…目も当てられない戦略を取っていました。

 

無計画に思い立ったら即行動が裏目に出てしまったわけですね。

 

ところがどっこい！今の柴ちゃん先生にはきちんとした「計画」「計算」がある。レイジと偶然会ったこともポジティブに捉え、ずっと練ってた作戦に役立てる。全てはレイジの信用を取り戻すために！純愛！

 

令児のこのまなざし…懐かしい…。このまなざしはそうあの時向けられたものと一緒。やっと取り戻せた（75話）

 

この勝負柴ちゃん先生の勝ちだ！

 

レイジから信用を取り戻すために立てた計画がズバッと決まったぞい。

 

もうレイジは柴ちゃん先生を頼って導かれて生きていくことでしょう。感無量な柴ちゃん先生はとてもグッとくるものがあります。作戦勝ちってやつです。こうして柴ちゃん先生と末永く幸せに暮らしました『少年のアビス（完）』です。

 

計算外があるとすればチャコである。柴ちゃん先生はチャコの先制パンチをどう切り抜けるのか。激戦の予感です。

 

それにしても恋愛漫画多しといえど、これほどのヒロイン同士のガチバトルは早々お目にかかれませんよ。今一番熱い戦いをしてると言っていい。

 

 

 

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