週刊少年ジャンプ創刊50周年号
週刊少年ジャンプが創刊50周年を迎えました。おめでとうございます。
私にとってジャンプは人生そのものと言っても過言ではありません。
約30年ジャンプを読み続けるジャンプっ子ならぬジャンプおじさんですから。子供の頃は『ドラゴンボール』が大好きでジャンプを読むようになり、そこを入口に色んな作品に出会えました。
我が青春の週刊少年ジャンプ
ジャンプといえばバトル漫画がメインでありながら、ちょっとエッチなラブコメ作品も外せません。子供の頃に下半身を熱くさせてくれ、ニヤニヤさせてくれて。今でも大好きです。
ジャンプが残した名作や短期打ち切りのちょっとエッチなラブコメの数々は少年漫画史に深く刻まれることでしょう。いや、例え歴史が刻まなくても、我等が刻まん!脳裏に!
50周年の記念ですので、私が大好きだったジャンプのラブコメを振り返っていきます。基本90年代からです。『きまぐれオレンジロード』はリアル世代でなく、アニメの再放送からハマったのである。
1989年『てんで性悪キューピッド』『電影少女』『AT Lady!』
32号、『てんで性悪キューピッド』(冨樫義博)
51号、『電影少女』(桂正和)
52号、『AT Lady!』(のむら剛)
当時は『ドラゴンボール』を筆頭に『魁男塾』『シティーハンター』『聖闘士星矢』『ろくでなしBLUES』など凄まじい連載陣の中で始まった『てんで性悪キューピッド』は衝撃的でした。
まだまだ純粋無垢だった私は「『まじかるタルるートくん』なんてえっちな漫画読んでねーよ!」(←なんでえっちって知ってるんだよ)と強がり、『BASTARD!!』が中断してしまいショックを受ける中で、全裸の悪魔・まりあの登場とスケベ養成家庭教師は半端無かった。エッチだった。
『幽遊白書』『レベルE』『ハンター×ハンター』を描く冨樫義博先生の最高傑作は『てんで性悪キューピッド』であると声を大にして叫びたいものです。
そして尻の伝道師と評される桂正和先生の『電影少女』、後に「岡野剛」とペンネームを変え伝説『ぬ~べ~』を生み出すことになるのむら剛先生の『AT Lady!』。えっちで可愛かった。
あい / まりあ / 7号
同時期にお色気系作品をぶっ込んでサバイバルさせるアンケ至上主義のジャンプイズムはこの頃から健在でした。
『AT Lady!』は美少女ロボのドタバタコメディでラブコメか微妙だけど、ブラッディ・ミサの恋する乙女っぷりは最高でした。読者サービスと銘打って「作者の趣味」の裸の大盤振る舞い。
また、『電影少女』はビデオから女の子が出てきてピュア(だけどエロ)恋愛物語。同時に、私の性癖に多大なる影響を与えた。
電影少女は38話まで読ませなきゃいかんでしょう。事実、ぼくは小学生の時にこれを読んだせいで一生消えない性癖に覚醒してしまったんだから。ジャンプ+さーん!ビデオガールは38話まで読ませましょーう! pic.twitter.com/xs71l3YYcX
— 山田 (@yamakamu) 2018年1月16日
子供の頃に『電影少女』に出会ったせいでな…。『てんで性悪キューピッド』『AT Lady!』は短期打ち切りで、『電影少女』がこの時代の覇権を取ったのでした。
1992年『ボンボン坂高校演劇部』
『電影少女』は1992年31号で最終回を迎えます。第二部(恋ちゃん編)が始まったかと思ったらすぐに終わっちゃった。同時にジャンプからラブコメが消えた瞬間でもある。
ジャンプは『ドラゴンボール』『スラムダンク』『幽遊白書』の三本柱が揃った時代です。発行部数もどんどん上がっていくのにラブコメがない。しかし、飢饉ではなかった。僕らには『ボンボン坂高校演劇部』があったのです。
34号、『ボンボン坂高校演劇部』(高橋ゆたか)
ま、『ボンボン坂高校演劇部』はギャグ漫画の範疇なんだが、密かに確かにラブがコメっていました。
男嫌いの真琴先輩に片思いし、ホモ部長、デブが可愛く痩せたリサちゃん、部長の妹・くるみちゃん、エロ担当ねね先輩、男装美少女友紀から好かれる完全無欠のハーレムラブコメでもあったわけです。
日比野真琴
特に真琴先輩がとにかく可愛くて可愛くて。
主人公をホモと誤解してるのに絶妙なラブコメイベントの数々と、他の子に迫られてると面白くなさそうにしてヤキモチ焼いたり、もう最高のヒロインでした。終盤の展開は神ってるとしかいいようがない。『ボンボン坂高校演劇部』は、間違いなくジャンプ誌に残るラブコメでもありました。
1993年『D・N・A2』『ぬ~べ~』
36・37号、『D・N・A2 ~何処かで失くしたあいつのアイツ~』(桂正和)
38号、『地獄先生ぬ~べ~』(真倉翔 / 岡野剛)
のむら剛先生が岡野剛と改名し帰ってきた!『ぬ~べ~』はホラー系バトル漫画ですがラブコメパートも多く、何よりもめちゃんこエッチでした。大事な所はジャンプの海賊マークで隠す表現は芸術。
桂正和先生の『DNA2』は伝説なり。まず、アニメのED「シングルベッド」が大ヒット。『DNA2』がなきゃシャ乱Qはヒットメーカーにならなかった可能性がある。すなわち、モーニング娘が世に出なかったかもしれない!
『DNA2』のおかげでモー娘が存在するといっても過言でない。
そして、『電影少女』でおしっ娘を開拓し、今作でも新たな扉を開けるのであった。
ぷう
それが「おならっ娘」です。
桂正和先生は、少年をお尻に始まり、おしっこやおならとディープな性癖へ導いてくれたのであった。まさにジャンプ史に残るレジェンドだよ!
1995年『密・リターンズ!』『SHADOW LADY』
10号、『密・リターンズ!』(八神健)
31号、『SHADOW LADY』(桂正和)
1995年は『ドラゴンボール』が連載終了というジャンプの転換期でもありました。そんな年に始まった『密・リターンズ!』『SHADOW LADY』は、とても良いラブのコメりっぷりだった。
星崎理都 / シャドウレディ
『密・リターンズ!』は同僚の女教師にプロポーズしたら死んでしまい根暗少年に転生し、教師と生徒の立場になりながら果敢にアタックする。みかる良い意味でかき乱して可愛かったし。見事なハッピーエンドで隠れた名作です。
桂先生の『SHADOW LADY』はベッタベタな設定で、えっちな変身する怪盗もの。主人公のシャドウレディとライバル兼想い人の刑事にニヤリングしまくる。際どいピチピチな衣装といい、最も桂正和先生の描く尻が輝いた作品でもある。
1996年『魔女娘ViVian』
49号『魔女娘ViVian』(高橋ゆたか)
コメディ漫画としてでなくハーレムラブコメ漫画としても傑作だった『ボンボン坂高校演劇部』の高橋ゆたか先生の新作は短期で打ち切られてしまいました。打ち切り漫画であるが私は大好きで良き思ひ出なり。
押しかけ女房もので、2人の魔女から結婚を迫られる話。掟で人間の男と結婚しなきゃいけないが手違いで同じ人物(主人公)が対象に。巨乳天然娘のビビアンは可愛く、貧乳クール娘のアラウネは美しく、視覚的にも素晴らしかった。
ビビアン / アラウネ
特にアラウネは最初は好きでもなかったのに、徐々に惚れていき陥落したのは感動ものでした。三角関係ラブコメとしてもニヤニヤできたもの。終盤、ジャンプ漫画らしく天下一武道会のようなことやりだしバトル展開になって打ち切り。
短期打ち切りで終盤バトル展開になると迷走しましたがジャンプラブコメ史を語る上では外せない秀作なり。
1997年『I"s<アイズ>』
19号、『I”s<アイズ>』(桂正和)
説明不要の覇権である。97年は『ワンピース』が始まった年でもあり、『オレンジロード』『電影少女』から不在だったジャンプラブコメの天下取りなり。
桂正和先生は『電影少女』以降、あんまアンケ取れなかったのですが『I"s<アイズ>』はすごい人気でした。SF要素無い普通の学園ラブコメ。エロスも(妄想含め)申し分なくお世話になったものです。ジャンプラブコメ史でも代表的な作品ですな。
ずっと…片思いだと思ってた…
『I"s<アイズ>』は女の子が可愛くてエッチだったのも勿論だけど、恋愛部分が傑作ですよ。
思い出補正あるでしょうが、クリスマスのに告白しようと意気込み、結局できずに2人で電車帰りに「俺も結局告白できなかったし」「誰に?」「え?」「誰に告白するつもりだったの?」 (「…」間)「キミに」の流れは素直に上手いと思い感動的。
『I"s<アイズ>』のクリスマスはラブコメ漫画屈指の名シーンとして伝説。伊織だけでなく、幼なじみのいつき、肉食系エロ後輩の泉、くまさんパンツの女子大生麻生さんも大好きでした。
続くぞい。
コメント
すじピンは今思い起こすと、誰もつきあってないのに、ペアは自然とカップルしてたなあ、と思います。
一番好きだったのは、宮大工・柏ペアです。
振り返りお疲れ様です
いやあ懐かしい
やっぱジャンプは素晴らしい作品でいっぱいですな
そしてアクタージュいいよね……
表紙の伊織ちゃんブッサ・・・
えっ、最初ってこんなんだったっけ??
もて王が無いなんて…!矢射子と宏海カップルの話が無いなんて…!
あー思い出した!あの見開きの告白シーン良いですよね
パロ満載のギャグ漫画らしからぬ恋愛面でのインパクト
懐かしい
のむら剛=岡野剛は知らなかった。30年全く気がつかなかった…。
ものの歩のみなとさんは入りませんか?
懐かしいなぁ…
アイズは泉ちゃん好き(エロ)だった
まさかP2!に触れてくれるとは…
アキラちゃん可愛かった
べるぜバブは神崎とパー子のカップリングがマジで好きだったなあ
あれこそ至高のラブコメだった
読み応えのある記事でした。
今頑張っている幽奈さんと僕勉にはアノ漫画の轍は踏まないでもらいたいですね・・・。
バクマンは入らないのね
ラブコメは女の子可愛くても男の性格や行動がクソだとなんでこんな奴に惚れるんだ
かモテるんだってなって人気無くすイメージ
それで本当に人気がなくなるかはわかりませんが、
ラブコメで一番大事なのはモテる男がモテるのに納得できるかどうかだとは思います
“ラブコメ”と”エロコメ”は分けて考えるべきかと。
『電影少女』と『密・リターンズ!』はラブコメではないのでは
話が重いし、堅いし、暗いし
管理人のラブコメ認定ゆーるい!w
桂正和強すぎて草
magicoとiショウジョは好きだった、懐かしい
ATlady懐かしっ!
初めて読んだ時は「12気筒ってきとうが12個あるんですか?」ってセリフの何が問題なのか理解できないまま何故か憶えていて数年後にあのセリフそういう下ネタだったのか!とやっと理解できた思い出。
これは良記事
ボンボン坂高校演劇部あったな~
全然覚えてないけどこんなかわいい絵柄だったっけ?w今でも通用しそうだ
ジャンプだけじゃなくて、他の雑誌も含めたラブコメ史まとめやってほしいですね
さすがに幅広すぎるようなら、せめて少年誌というくくりだけででも
サンデーと、マガジンもやってどうぞ!
神のみとスクラン凄い好きじゃなかったですか?
懐かしいなーすごく面白い記事でした
しかしこう見ると何だかんだでラブコメ不毛の地のジャンプで長期連載したニセなんちゃらはやっぱ凄かったのかなー
高橋ゆたか先生の主人公はどっちも好きでした
きまオレは?
ヤマカムさんがリアル読者の世代ではないからでしょう
おそらく、アニメの記憶があるかないか程度だと思う
ラブコメ評論家として本でも出されたら?と思った
十年以上たった今でも、『P2!』を打ち切ったのはジャンプ編集部史上最大の愚行の一つだと思っている
ジャンプのラブコメ(エロコメ)を愛する者にしか書けぬ記事!!
マガジン・サンデー版はー?
オレンジロードも知らないニワカだったのかい
知ってる世代のおっさんがいつもこんなに必死になっていたら恐ろしいだろうよい
個人的にはブリーチのラブコメ要素は好きだったから
師匠の次回作はほんのり期待してる