つぐみこそ真のヒロイン!ナギ様は所詮マスコット!
そんな風に思ってた時期が俺にもありました…。
『かんなぎ』(武梨えり)12巻を読了しました。これが最終巻。物語としては文句のつけようのない素晴らしいラストを飾ったと言っていいでしょう。ナギ様の可愛さはとどまることを知らず、同時に切なさ全開だったので心から「この結末に一片の悔い無し!」と右腕突き上げるぐらいには満足なり。
しかし!しかしである!
(※ネタバレあります)
まーたまた、幼なじみが敗北ヒロインになってしまったでござるの巻きだよ!合掌!
「幼なじみヒロインを当て馬にすることを許さない市民の会」代表を務めるものとして、つぐみの敗北にビシッと言っておきたい。残当である(残念だが当然)と。まあ仕方ないよなぁ…。
幼なじみヒロインを贔屓してしまう自分でもこの結果は納得だなぁ…。ナギ様しかないよ。うん。終盤の展開はもうどう贔屓目に見てもナギ様一択であり、つぐみの入り込む余地なんて微塵もなかったのである。なかったのだ。
それなのに!負け戦だって分かっていたのに!勝算はゼロだったのに!
最後にカミカゼ特攻に出撃したつぐみは光り輝いていました。真田幸村もかくやというファイナルアタックだった。
つぐみのファイナルアタック
私も仁が好きだよ
ズバリ言ったー!
もはや勝機はまったく無い状況下だったというのに。それでも想いを伝えたつぐみである。結果こそ残当で敗北ヒロインとなってしまいました。でも、見事な最期だった。例えるならロウソクの火と一緒です。ロウソクの火って消える寸前が一番明るく輝くじゃん。
つぐみのラストは、そんな消える寸前に最後に燃え上がるような一時の美しさがありましたね。儚くも綺麗で眩しく光り輝いていたよ。見る者に感動をもたらすような散り際であったと言っていいでしょう。
伊勢物語で「散ればこそいとど桜はめでたけれ」という一節がある。散るからこそ桜は美しいという意味合いですが、これはラブコメの負けヒロインにも言えます!「散ればこそいとど恋はめでたけれ」である。儚く感動した!
ナギ様可愛すぎた
ナギ様
ナギ様かわえぇぇぇぇ!!!
終盤のナギ様はとにかく素晴らしかった。どれぐらい良かったかといえば、読み終わった後にナギ様の可愛さしか覚えてないぐらいです(褒めてます)。
それにしてもナギ様ENDしかないと納得できるラブのコメりっぷりでしたわ。ライブで自身の気持ち(好きだけど言わない)を歌に乗っけるのもグッとくれば、仁に「最後のラブレター」が届いて気持ちが通じ合ってるのも最高で、ラブラブイチャイチャっぷりには全力で頬を緩めるのみでした。
特に最大の盛り上がりを見せたのは接吻でしょう。
その時言い放ったナギ様の台詞は私の心の琴線を正射必中です!
カウント取る
こ、ここでのは全部カウントしとる…
はい!可愛い!
ラブラブイチャイチャでテンションMAXだったのに、さらに爆上げさせてくれたナギ様の「ここでの(キス)は全部カウントしとる」発言である。くぅー!最高すぎる。
ここで、9巻52話「同調」でキスした時に事前に「ノーカンじゃからな」と宣言した事を踏まえた上での、今回はカウント取ってます発言ですからね。そりゃ悶えるっちゅーの。まあ、あのナギ様は仁の記憶が無かったのだけど、今は全部覚えているし出会ってから積み重ねもありますし。そりゃ最高の接吻&カウントですよ。
ナギ様ルート最高や!
10巻のナギ様
個人的に『かんなぎ』で最も面白くなってきたのは9~10巻辺りからですね。ナギ様が強烈に仁を意識し出してラブがコメってニヤリングしまくる展開の連続と切なさを醸し出して最高でした。そこに至るのはやはり穢れて生まれ変わったからってエピソードがあったからこそでありますね。
『かんなぎ』を総評すれば7巻からナギ様ルートに入ったと言える。6巻までは共通ルート。
選択肢次第ではつぐみルートも白亜ルートも有り得たように感じますし。
もともとこの作者、型月の同人で有名で、初期のコミックにはギャルゲチックなゲストイラストが収録されてたり美少女ゲームをあえて彷彿させる確信犯的でもありました。『かんなぎ』のストーリー自体もよく出来た美少女ゲームのようだった。葉鍵の匂いを感じたのは自分だけじゃないでしょう。
ぶっちゃけビックリするような展開というのはなく、有名ギャルゲで見た事があるようなシナリオのオンパレードでした。とはいえ、王道を一歩も踏み外さず巧みに使って丁寧に丁寧に調理して安心安定の満足感を存分に味わえました。
王道美少女ゲームのようでありながらも退屈さをまったく感じさせないテンポの良さと絶妙のドタバタコメディとニヤリング成分。素晴らしい。題材そのものはオーソドックでも「萌え、感動、笑い」の三要素がギュッギュッと濃縮されてた。
最初は「良い太もも漫画だ」って印象でしたが、どんどん話も世界観も膨らんでいき、綺麗にまとまって、最高と断じるに些かの躊躇も無いわ!
大団円!ナギ様13歳!
妾は上森薙。中二になったばかりじゅーさんさい!
ナギ様13歳だと…!
まあねぇ…、はっきり言って随分前からこうなると分かってました。ナギ様が人間になるってね!生まれ変わるってね!仁とナギ様の間にあった障害であり、ナギ様がファイティングスピリットを失ってつぐみに託そうとした理由は「身分」が違ったことですしおすし。
仁はただの人間で、ナギ様は神(だか何だか分からない)って存在でしたから。故に、自分の気持ちに正直になれず諦めてしまい、そのせいでケガレを量産してしまいました。これを解決するにはナギ様が人になるしかないと思ってたし、事実その通りだったけど、お約束展開に猛烈に感動しましたね。
てか、記憶は無くなったけど再会したら奇跡的に何か思い出すと踏んでたけど、時空捻じ曲げて13歳で全て覚えていたのは恐れ入った。最後の仁は20歳でナギ様は13歳か。うん。アウトかセーフで言えばアウトだけど十分有りだな。13歳のナギ様…じゃなくて薙ちゃんめがっさ可愛い。条例なんて軽く蹴っ飛ばしたい所存です。オス!
奇跡は起こるからラブコメって言うんですよ!
尊すぎるナギ様との手繋ぎ
手を取り合って
最後にナギ様と仁が手を繋ぐシーンが控え目に言って最高でしたね。
実体で手を繋ぎ合うのははじめてなんじゃないかな(多分)。つまり『かんなぎ』とは生(肉体)で手を繋ぎ合うお話しだったと言っても過言ではない。手を繋げて良かった良かった。
もともと「手を繋ぐ」ってのは重要なイベントであり、12巻のライブでも「あの夕凪の空に、見つめ合うのは恥ずかしいから手だけ繋いでた」と歌うぐらいにはナギ様にとって特別なことでした。が、手は繋いでも「繋ぎ合っていない」事は括目すべき点でしょう。
手を繋いでたけど…
手は繋いでたけど、仁が一方的に握ってるだけである。
これは第一次&第二次遊園地デートでもいえる。確かに手は繋いでいましたが、お互いが手を繋ぎ合っているというよりもどっちかが引っ張ってるって感じでした。手は繋いでるけど、手を取り合ってはいないとうか…。
手は繋いでいるけど引っ張るっていう感じ
そんな2人がラスト以外で唯一お互いが手を取り合って繋ぎ合っていたのは過去を見た時でしょう。これは作中でもラストを除けば多分唯一2人が手を取り合ってるシーンではないかなと。
とはいえ、この時は2人とも肉体でなく、精神というか霊的な存在だったので、やっぱ肉体で手を取り合っているのはラストだけでしょう。だからこそ、猛烈にグッとくるね。
またナギ様の「左手」ってのも良い。夢のような世界で手を握った時もナギ様は左手だったし、ナギ様が恋の波動に目覚めてからは左手には触れさせない的な描写があり、最後の戦いではナギ様の左手崩れて無くなって仁に触れることできなかったしね。
夢の中では触れたのに現実では…
作者が意図して描いたかどうか知らんが、過去を思い出す霊的な意識下の中ではナギ様の左手を握ってたのに!現実に戻れば触れない!肉体では左手NG!謎の左手を握ることのハードルが上がっていた。
だから手を取り合って歩く2人のラストが強烈に印象的でした。
『かんなぎ』は手を繋ぎ合う話だったんだなって思ったね。つくづく思ったね。それは仁とナギ様だけでなく、ざんげちゃんと新姉さまのかんなぎちゃんにも言えるんですけど。
これを踏まえると、最後の最後はとても意味深ですね。
最終巻の表紙のナギ様も同様ですわねぇ。
おしまい
薙ちゃん(13歳)のバックで仁とナギ様は手を繋いでるんでしょうか。12巻の表紙のナギ様の左手の先には…。まる。
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コメント
いろいろあったけど
綺麗に完結できるのは良い漫画
ナギ様の腋ばかり見てたなぁ…。
例えが無い・・・だと・・・
全然違う記事なのにニセコイの影を追ってしまう
ニセコイで例えてないじゃないすか!やだ───!
ニセコイで例えたら
おじいちゃん、もうニセコイは終わったでしょと言われ
例えないなら例えないでコメ欄で言われる始末w
闇は深いなぁ
ニセコイやめーやw
まさに神漫画でしたなー
で、結局、非処女の中古だったの?