今週のジャンプ(2023年24号)から『鵺の陰陽師』(川江康太)という新連載がスタートしました。なんつーか、設定や話は王道少年漫画のテンプレなんですよ。幻妖のお姉さん・鵺から力を貰って悪い幻妖と戦うという。
ストーリーに心の琴線が惹かれることは特に無かったんですけど、圧倒的存在感を示すキャラいるのです。主人公や鵺さんよりも目立ってた脇役。それが膳野くんです。
『鵺の陰陽師』の膳野くん
いやてめぇらで行ってこいよタコ
入学初日から不良っぽい3人組にパシリとしてロックオンされれば自分で行けよと毅然と断るもの。このキノコ頭のメガネは出来るやつなのではないか?こんな見た目で強者なのではないか?と読者に思わせる凄み。
主人公がパシリを肩代わりすれば、気を使わせたことを心配して、飯代を代わりに出してくれるとフォローまでしてくれた。
初登場から大物感満載だったのです。
正義の男・膳野くん
胸糞悪い話が嫌いなんだよ
主人公がパシリの肩代わりするのは理由があります。幻妖というのは人の怒りや悲しみを察知して集まってくる。だから主人公はできるだけ穏便にするようにしてきました。
主人公のことを不良3人組はこれからもこき使おうと談笑してればまたもや膳野くんが男を見せるのです。胸糞悪い話が嫌いだと掴みかかっていくのです。
かっけんすよ。正義の膳野くんがかっけんすよ。
不良に毅然と立ち向かっていく様は完全に強者のソレです。
へんてこなキノコおかっぱ頭と丸眼鏡で侮られる見た目だが、実はめちゃくちゃ強いんだろうって読者なら誰もが思います。
さあ!膳野くん!舐め腐った不良共をボッコボコにしてくれ!
ぜ、膳野君…?
めちゃくちゃ弱いじゃねーか!変な髪型とメガネの見た目通りの戦闘力じゃん。というかそのブリーフは何なんだよ!高校生が白いブリーフとか逆にすごい。堂々とし過ぎててすごい。
謎の強者感を出しといて弱いとか「おいおい!?」となるけど、膳野くんの格好良さは弱いと判明した後にある。
完全に主人公
俺が囮になるから逃げろって言ってんだよ
俺がそう決めたんだ いいから早く行け
膳野△□×(さんかっけー死角無し)
さっきまでボコボコにしてた不良を体を張って助けたり、みんなに逃げろと言い出して自分が囮になると言い出したり。毅然と幻妖に立ち向かっていくのです。ブリーフ1枚で。
絵面がジワジワくる。
でもめちゃくちゃ伊達だ。
見た目もブリーフも笑えるのに、台詞の一つ一つが…行動がいちいちかっこいいんですよ。男は背中で語ると言いますが、膳野くんの背中は神々しさすらありました。何なんだよコイツは…wwww
までの大物感を漂わせる思わせぶりな描写、読者に無駄なワクワク感を抱かせる台詞、ハードルは物凄く上がっていただけに、ブリーフ1枚でボロ雑巾になってる姿にはずっこけた。なんじゃそれと。
だ・け・ど!弱いと分かってからも、不良を助けたり幻妖に立ち向かう圧倒的格好良さは痺れるしかない。例えクラスの不良でも幻妖でもやる事は変わらない。正義の男だ。うおおおお!!
読み切り『鵺ん家』にはいなかった
読み切り『鵺ん家』
『鵺の陰陽師』はジャンプ2022年15号に掲載された読み切り『鵺ん家』が元になった連載です。色々と読み切りの頃からブラッシュアップしているのですが、膳野くんは読み切りではいなかった。
いたのはおっぱい大きい委員長です。なんかヒロインっぽい印象があった。その可愛くおっぱい大きい委員長の存在を無くしてまで、膳野くんを連載では出したわけです。英断だよ!マジで!
全て膳野くんが持っていく
あくまで個人の意見だけど、『鵺の陰陽師』は「学園+バトル+怪奇」というオードソックスな設定で1話もジャンプの1話らしい展開のテンプレなんですよ。ぶっちゃけ「何週持つかなぁ?」ぐらいの感想しか抱かなったと思う。
そこに主人公よりも主人公してるオカッパ頭の丸眼鏡の膳野くんが加わることで何か「すげー」「やべー」ものが満載になる。
「お前凄えな!!」はこっちの台詞です。
王道漫画に別の主人公がもう一人いるみたいな普通とは違う感じ。ブリーフ1枚とか突っ込み所満載なのに有無を言わせぬ格好良さ。
ぶっちゃけ、幻妖が現れたシーンも鵺さんが助けに来たシーンも主人公が覚醒したシーンも敵を倒すシーンも、鵺さんのおっぱいですら、膳野くんの存在感の前では霞んでいた。
全て膳野くんがもっていきました!
読み終わった後も膳野くんしか記憶に残らなかったもん。
コメント
もうこいつが主人公でいいじゃん
それな
内容全く覚えてないのに膳野くんだけは覚えてた不思議
同感。完全に主人公以上に主人公してた。
膳野くんがいなかったらジャンプでよくあるやつって感想しか無かった。
主人公の名前はまったく覚えてないけど膳野くんは覚えた