『ベクターボール』第44話 魑魅君忍法十奥義その3
個人的にマガジンで一番のお気に入りは『ベクターボール』(雷句誠)です。
バトルもの少年漫画の王道でありながら邪道でもある。設定やストーリーラインこそよくある定番ものなのですが、そこのスパイスの雷句節が加わると何とも言えない魅力が溢れてます。まだ始まったばかりですけど、傑作になる臭いがプンプン。
おかかの熱いヒロイズムに胸を熱くさせつつ、たまに炸裂する魑魅君の奥義が最高にロックです。
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ギャグが異次元の面白さなのです。熱い展開とのギャップもあって、魑魅君が奥義を出せば腹を抱えてゲラゲラ笑ったものです。異次元の勢いで意味不明なのに力技で笑わせにきます。
大量のブスがプールにダイブしたり(ブス50連滝)、ブスが空一面を覆いつくしたり(ブス・大銀河)…。意味不明なのに強烈な笑いを引き起こすのでした。この度、魑魅君が久々に新たな奥義を出しました。その名も「ブス三大闘神」である。
ブス三大闘神
RYOKO!!!
SAORI!!!
AKKO!!!
くっそwwwwwwwww
さすがすぎる。今までのブス奥義もインパクト絶大でしたが、第三奥義「ブス三大闘神」も半端じゃありません。思わず、「え?これ大丈夫なの?(色んな意味で)」と読んでるこっちが心配してしまうぐらい「ありったけ」です。
読者が心配してしまうギリギリのボールですがどうやら問題無いようです。誰かに似ていると作中でもメタ的に追及されましたがアメリカ人なので大丈夫だそうです。
セーフ!!
おかか
「オイ…魑魅君。アレ…有名なスポーツ選手や芸能人じゃ…」
魑魅君
「へへっダンナ、あの子達の名前…英語だったでしょ?」
「アメリカ人でございます」
おかか
「ああ、アメリカ人なら別人だな」
アメリカ人なのでセーフ!なんか谷亮子さんや吉田沙保里さんや和田アキ子さんにそっくりに見えますが別人です。彼女達がブスだと言いたいわけじゃないので勘違いしないように!
『ベクターボール』のブスへの拘りは半端じゃなかったけど、ついにここまでやらかしたかと感慨深くなりますね。あ、もちろん別人ですけどね。谷亮子さんや吉田沙保里さんや和田アキ子さんがブスなんだってほとんど言ってるようなものですがアメリカ人です。はい。
で、大ダメージを負わせるものの、敵は倒れません。
そこで魑魅君は新たな技を出します。「ブスカップラーメン」である。
ブスカップラーメン
ブスカップラーメン
意味不明すぎる。
この絵面の破壊力。ブス3人がカップラーメンを頭の上に乗せることで生み出される謎破壊力と違和感。カオスすぎる。抱腹絶倒である。
いやもう本当にすごい漫画ですよ。『ベクターボール』は…。一体この漫画は何処へ向かってるのか?そんな哲学すら投げかける魑魅君奥義です。
「ブス50連滝」が出た時はもうこれを超えるカオスは無いだろうと思ったら、軽々と「ブス・大銀河」が超えていって戦慄したもの。もうこれ以上は流石に無理だろと考えてましたが、さらに意味不明にカオスを更新していきました。
『To LOVEる』ではエロもインフレするという名言がありましたが、『ベクターボール』を見てつくづく思ったね。カオスもインフレすると。もう「ブス三大闘神」を超えるカオスは無理か?いやいや『ベクターボール』ならきっとやってくれる!
そしてそれは現実のものとなったのです。
史上最高のカオス
今回をもって『ベクターボール』は第1部完結です。楽しみにしてくださっていた読者の皆様、応援ありがとうございました。
は!?
え?終わり?これで?群青新太が目覚めることなく?伝説の『スラムダンク』第一部完を彷彿させるアレじゃん。永遠に第2部なんて始まらないやつじゃん!
さらにカオスなのは作中のラストでは「第1部完結」を謳ってるのに作者の巻末コメントにあります。
大変申し訳ありません。「ベクターボール」はこれで終わりとなります。読んでくれた方ありがとうございました。
は!?
意味が分かりません。「第1部完結」を強調しておいて、「これで終わりとなります」って。煽り文は担当が書いて、巻末コメントは作者が書くので「ひょっとして何かあったのでは?」と考えてしまいます。
すごいな…。「ブス三大闘神」を超えるカオスなんてもう無いだろうと思わせ、あっさり記録更新です。前代未聞のカオスです!(褒めてません)
編集と揉めたのではないか?また雷句先生はやらかしたのか?これは事実上の打ち切りではないか?…と、様々な憶測を呼びましたが、雷句先生は自身のブログで経緯を説明してくれました。
単刀直入に言うと、自分の力不足です。
担当さんが提案した新展開を、自分が作れませんでした。
こう書くと、また編集さんが悪く言われそうですが、自分は今回そうとは思っていません。言ってしまうと、ベクターボールはアンケートが取れていなかったのですね。で、やはり編集さんもアンケートの取れていない作品を好きに書かせていては、それこそ仕事をサボってるようなものです。ですが、その新展開の提案は自分が生理的に嫌悪する部類で、どうしても不快な道筋しかできなかったのです。他の漫画だと、結構やっているような王道展開なので、担当さんも悪気はありません。ただ、自分はそれをどうしても面白いお話として作ることができなかったのです。
えぇぇ!?
えっと…。
よく分かりませんが、なかなか味がありますね。
「アンケート取れてなかった」→「担当の方がアンケ取れるような展開を提案する」→「雷句先生がどうしても描けない展開だった」→「今までは折り合いつけてたけど今回は両者譲らず」→「お終い」って感じ。
別に誰が悪いとか言うつもりはありませんが、もしこのまま再会せずに終わったら一番の被害者はコミック買ってた読者だと思います。って、まじで終わりなの?この一連の流れ含めてすべてギャグでしょ?え?マジなの…?
ただ、今回の終了に関して、ツイッターなどでたくさんの感想をいただけたのが、とても嬉しかったです。もちろんお叱りの言葉もたくさんありましたが、この漫画を惜しんでくれるツイートも本当にたくさんありました。「3大闘神の3人目はアッコじゃなく、澤穂希 だと思います。」などとのご指摘も受けました。読んでくれた皆様、本当にありがとうございます。
なんか雷句先生のブログを見る限りじゃ結構余裕がありそうなんだが…。
って、本当にここで終わったら酷過ぎるよ。面白いと思ってたのに。コミック買ってたのに。もうバイバイマガジンしてお久しぶりサンデーして続き描いてくれよん(いち読者の勝手な願望です)。これでお終いとか笑えない。
雷句先生…『ベクターボール』の続きが読みたいです…。
コメント
全ての展開がキチガイすぎてどの方向が心病むほど苦手だったのか全く想像できない
う~ん、さすがに読者がかわいそう
今週も面白かったwwwww
来週も楽しみだなと思ってたらここで打ち切りを知り凄まじい衝撃を受けてる今
アンケ取れてなかったかあ…まあわからなくもないがしっかり読み続けてたなら面白いのにもったいない
ブスからの圧力でもかかったのかと思ったけど編集との方向性の違いか
うーん本当にどうにかして続きを描いて欲しいなあ
週刊誌で無理ならweb漫画でやってくれないかなあ
盛り上がってると思ったらこれじゃあ
正直読者もついていけねえ
作者本人が終了を希望したので、打ち切りではない
また新たな雷句誠伝説が誕生してしまった
今こそ雷句誠は吼えろペンを読むべき
いろいろあったのも分かってるし、多分あり得ないんだろうけどやっぱり雷句先生にはサンデーで書いて欲しいなあ
層にぴったりだとも思うのに
ギャグキレキレなんだけど、この方向性に走りすぎるとボーボボとかハーメルンの先達のように精神に問題を抱えちゃいそうで怖いっす…
今回のはマジで全盛期ボーボボ並だーっと思ったら突然の最終回で2度ビックリ
もうカオスを受け入れる秋田書店に行くしか・・・
意味不明なのにテンションだけで笑わせにくるのは好きではないなぁ…笑うけども
編集側も見捨ててるわけではないから次作はあるだろうな
プライド捨ててガッシュ2になる可能性もあるけど
週刊マガジンは読者層が合わなかったと思うので、講談社のもっとマイナーな雑誌でのびのび書くのが良いんじゃ無かろうか
ヴィンランド・サガみたいにアフタヌーンで続きを書いても良いんだよ
フェミニストとジョジョファンを敵に回す姿勢、嫌いじゃなかったよ
ギャグは小学生向けかな。マガジンは3誌の中では一番年齢層高いから受けづらかったのかも。
自分も週マガで一番
今連載中の漫画全体でも割りと上位な程毎週楽しみな作品だったからショックが強い
なんとか上手いこと2部として再開してくれると良いんですけどね
マガジンでこういう感じの打ち切りって初めて見たと思う。
そう考えると、ジャンプの打ち切りが有情に思える。一応切りの良いところまで書かせてくれるっぽいし。
今回の件は編集側は続けさせたかったけど
作者がもうどうしてもやめたいってことでこうなったから
ジャンプとはまったく逆の打ち切り方だと思う
人気とれてないんだから普通に打ち切りでしょ
編集のてこ入れ案を断って、その結果スパっと切られた
最後の第一部完はギャグだと思ったら打ち切り⁉︎マジで⁉︎うっそ〜…えっ、マジ?残念すぎる…
まぁ最近つまらんかったししゃあないかな。魑魅君のとこだけ別次元の面白さだったんだけど、多分作者のやりたかったことがこの路線なんだろね。
正直 つまならい漫画の一つかと思いましたが…
ヤマカムマジックというのでしょうか?
解説などがつくと、今まで面白くないと思っていた場面が面白くなるとは
恐るべしヤマカムマジック
昔々、つげ義春の「ねじ式」を読んだ時に感じたような、あまりにも前衛的で意味不明だけど引き付けられる混沌ぶりだった。
存在感のある作品だったけど、一般大衆向けの人気雑誌に連載したのは間違いだったと思う。
>担当さんが提案した新展開
おかか童貞卒業篇とか…
ブスネタはまあいいとして、本当に笑ったのは先週の
「食った。」
「(…さすがこいつは俺が一目置いてる野郎だ!)」
なんだが、惜しい漫画を失くしたなあ
悲しすぎんよ…
私もおもしろく読んでいたのですが、「読者を選ぶマンガ」になってしまっていたのは否めないと思います。
たぶん、雷句誠先生が生理的に嫌悪する展開というのは、絶対悪だと思っていたのが実はそうではなかった系のことではないかと愚察しています。
「魔界」がガッシュのと同じ世界線っぽかったんだよなあ
せめてそこまでは見たかった、それが王道でイヤだったのかもだけど…
あかん
よそで見た感想だけど、手を取り合うべき思念体を、食べてしまうのが矛盾ではないかと書かれてて納得しました。思念体の能力使える人間は面白そうでワクワクしましたけど、初期の英茶との会話みると確かに後付け設定に見えるのでこれが原因?
ここまでやって来て「生理的に嫌悪する部類で、どうしても不快な道筋」っていったいどんなのだよw
まぁ、あれじゃ無いの
ガッシュの世界とつなげようってやつ・・・
クロスオーバーだと思うけど
雷句誠だぞ?雷句誠にしか描けないもの描かせろよ。
王道なんて他の奴に任せときゃいいんだよ!
ブス・三大闘神に腹筋千切られるとこだったぜ・・・
誌面じゃ無理ならwebで描かせろよ!!?
そこならアンケ関係ないだろ
ちょいちょいサンデーで書いてほしいって言ってる人いるけど、雷句誠が小学館と今後仕事することは100%ないよ