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『阿波連さんははかれない』、阿波連さんはとんでもないものを盗んでいきました!それは読者の心です!

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阿波連さんははかれない

『阿波連さんははかれない』(水あさと)を舐めてたぜ。

5巻はずばり「いとあはれ」でした。

「小さくて」、「物静か」な阿波連れいなさん。隣の席に座るライドウくんは、そんな阿波連さんに距離を感じていた。ある日、阿波連さんが落とした消しゴムをライドウくんが拾ったことで、今度は予想外の急接近!? 「遠すぎたり」「近すぎたり」予測不能な阿波連さん。色んな意味で、『はかれない』青春コメディ

<試し読みできます>

隣の席の阿波連さんは「ちっちゃい」「静か」でも「はかりしれない」女の子?実力派作家が描く低燃費系コメディ!

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『阿波連さんははかれない』

仏教面の主人公・ライドウくんとローテンションで無表情ヒロインの阿波連のラブコメ(なのだと思う?)。阿波連さんは人とのコミュニケーションが苦手で、遠かったり近かったりする「距離感」を楽しむ作品なり。

ライドウくんの視点で阿波連さんの天然的な行動を愛でる。

なんだかんだで阿波連さんは小動物みたいで可愛いですからね。

「測れない」だけでない

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近くね

タイトルが阿波連さんは「はかれない」って平仮名のがミソよね。

1話では阿波連さんは「測れない」と常識ではかれないって意味合いで使われてますが、「計る」「測る」「量る」「図る」と距離も気持ちも真意もはかれません。

阿波連さんいわく人との接し方も距離の加減もできず、昔はちょっと仲良くなったらすぐ馴れ馴れしくして気持ち悪がられて離れられてしまったことがあるそうな。だから高校生になったらそういう事をしないように気を付けてたのでした。

人との接し方が分からない系ヒロイン

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距離の加減が…

なるほど。ちょっと仲良くしたら馴れ馴れしく距離を近づけてくるヒロインか。いいと思います。ベタベタくっ付いて来たり、一緒に昼食食べれば「あ~ん」してきたり、腕を組んできたりとトキメキアタックを仕掛けてきます。

またライドウくんはライドウくんでいい感じにニブいというか唐変木というか。普通なら、こんな可愛い子にベタベタされればドキドキしてしまうところですが、ほぼ無表情のローテンションでやり過ごします。それが絶妙のコメディになってます。

身体の大きいライドウくんとちんまい阿波連さんの絵図らもなかなかどうして。なんか微笑ましいです。お父さんと娘みたいにも見えるし、飼い主とペットのようにも見えるし、ちゃんと同級生にも見える。どちらかといえば遠くからニマニマと観察したい2人です。

枠が真っ黒なのはなぜ?

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ページの枠が真っ黒

また、『阿波連さんははかれない』で気になるのは、常にコマの外が真っ黒に塗られていることでしょう。全編通して、ページの枠は黒いです。これは何かの演出とかなのではないかと想像してしまいます。

というのも水あさと先生の他の作品では見られないからないからなり。だって全部黒いんですよ。どういうことだってばよ?と思っちゃいますよ。

例えば、同時に連載している『異世界デスゲームに転送されてつらい』でもページの枠が黒くなることはあります。でもそれは、『ワンピース』のように過去の演出として使っているんですよね。

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異世界デスゲームに転送されてつらい(6話)

過去回想する時に枠を黒く塗る演出をするのが水あさと先生である。『異世界デスゲームに転送されてつらい』でも、1話でどうしてこんな事になった?と思い出したり、6話で「じつは」と何が起こったのかの説明で使われてました。

「過去を描く演出でコマ外を黒く塗る」って表現なのに、この『阿波連さんははかれない』は全ページの枠外が黒く塗られているのです。なんか全て過去でした!みたいなギミックが隠されているのではないかと疑ってしまいます。

無表情系ヒロインの新境地?

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ポンコツ可愛い

阿波連さんがいわゆる「無表情系ヒロイン」である。同時に新境地を切り開いてる(ような気がする)。というのも、無表情とか無口なヒロインってクールさが売りじゃないですか。でも、阿波連さんはクールとほど遠いおバカとかアホというかポンコツっぷりが際立ってます。

この手のヒロインって古くは『うる星』のおユキさんとかいましたが、ジャンルとして確立させたのは『エヴァ』の綾波でしょう。『ハルヒ』の長門有希も大きなうねりでした。「クール」とか「無機質な雰囲気」とか「ミステリアス」な部分がポイントでもありました。

綾波と長門がキャラとして強すぎてどうしても無表情系ヒロインは、「それ劣化綾波じゃろ」「長門の二番煎じだろ」と言われてしまうところです。阿波連さんは何考えてるか分からないけど、そういう綾波&長門風味が殆ど無いからね。

どちらかといえばアホの子の特徴が満載です。見ていて飽きないというか、保護欲をそそられるというか…。ほっとけない!という気持ちにさせられるのです。でも、無表情系キャラの旨味である「時折見せる意外な言動」は随所にあります。ギャップ萌えを駆使しててとても可愛らしいです。

ヒロインとしての阿波連さん

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45話

そんなこんなで阿波連さんはとても可愛い。

それはヒロインとしてでなく小動物を愛でるって意味合いの可愛さだったのです。物凄く慈愛に満ち溢れた感情で「阿波連さんか可愛いなぁ~」って思ってたんですよ。優しい気持ちで愛でる系ヒロインだったのです。そこに邪な気持ちもスケベな気持ちもなかったのです。

人間には、小動物や赤ちゃんに見るとガード不能に可愛いと思わせる「ベビーシュマ」という感情が備わってるそうです。阿波連さんを可愛いと思ってた感情も「ベビーシュマ」に近かったのである。「保護欲くすぐりアビリティ」がありました。

だ・け・ど!

5巻収録の44~45話の夏祭りで阿波連さんに対する「可愛い」に大きな変化が起きたのです。ヒロインの女の子として可愛いと心からシャウトしたのです。

乙女として覚醒した

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阿波連さんは可愛い(女の子として)

ペロペロですよ!

夏祭りで迷子になり、花火を見るのに肩車され、そして手を繋ぐ時に見せた阿波連さんの超ファインプレー。ラブコメヒロインとして一瞬!だけど閃光のように!輝いていました。保護者的な立場で見てた自分もペロペロしてる事に気づきましたね…。

小動物のような可愛さだけでなく「男心欲くすぐりアビリティ」まで備わったのです。ヒロインというよりマスコットなんて思ってたのに!ハートを盗まれてしまいましたよ。また、手を繋ぐのが恥ずかしがる演出も良いね。

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手を繋ぐ

今まで平気でくっ付いて来たり腕を握ってきてたのにね。この夏祭りだって最初は平気で自分から手を繋いでましたから。そこから恥じらいを感じる破壊力は半端なかった。明らかに阿波連さんの中で大きな変化が起きてるのスケスケスルーだぞい。

もともと、水あさと先生って女の子を恥ずかしがらせて赤面させて泣かせてハワハワさせる表情に定評があり、阿波連さんは感情の起伏があまりなく、自分の武器を捨ててるって印象だったのですよ。それが見事にやられたぜ。白旗を挙げて降参だぜ。全ては阿波連乙女覚醒の布石だったわけか。

最初は小動物を愛でる庇護欲をくすぐるところから、ヒロインの女の子として男心をくすぐる驚異の成長を見せたのです。いじらしい!キュンキュンする!

魅力的なヒロインというのは登場1話目で読者のハートを全力で盗むあざとさがあります。阿波連さんはそうじゃない。ジワジワと浸透し時間をかけて、じっくりと読者の心に染みわたるのであった。気づけば阿波連さんに夢中になってる。そんな浸透力。そしてここぞで見せる乙女反応。やべー!

阿波連さんはとんでもないものを盗んでいきました。それはあなたの心です!

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コメント

  1. 匿名 より:

    最初の机ガシッ!に、よくやったライドウ!と彼の男気を絶賛したいですね。

    話が進むほど、意外に高性能な阿波連さんと友人たち、そして意外なほど何の取り柄もなかったライドウくん、というのがわかってきて、それはそれでフフッとなる訳ですけども。

  2. 匿名 より:

    「なんと気持ちのいい漫画だろう」