『グラップラー刃牙外伝』THE MATCH 1999「マウント斗羽VSアントニオ猪狩」は伝説の試合だった…!

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グラップラー刃牙 外伝 (少年チャンピオン・コミックス)

 

アントニオ猪木さんが亡くなった…。

 

元プロレスラーで、参議院議員を2期務めたアントニオ猪木(アントニオいのき、本名・猪木寛至=いのき・かんじ)さんが1日、自宅で死去した。79歳だった。(スポニチ

 

プロレスラーや格闘家の追悼の意を眺めながら一つの時代の終わりだなぁと思った次第です。猪木さんは天国で馬場さんと試合をしに旅立ったのかなぁ。

 

新日本プロレスのアントニオ猪木&全日本プロレスのジャイアント馬場は宿命の2人。私は世代でないけど無名時代の若い頃を除きこの2人は試合実現しなかったのは有名な話。「那須川天心VS武尊」以上のインパクトがあっただろうに…。

 

そんな2人をモデルにして史上最高の試合を描いた傑作があります。『グラップラー刃牙 外伝』です。バキシリーズ最高傑作といっても過言でない。

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『グラップラー刃牙 外伝』マウント斗羽VSマウント斗羽

THE MATCH 1999

1話

 

『グラップラー刃牙外伝』が描かれたのは1999年。週刊少年チャンピオン1999年33~42号に掲載された作品です。初代バキである『グラップラー刃牙』と死刑囚編『バキ』の間に描かれました。

 

リアル情勢としてジャイアント馬場さんが1999年1月31日に永眠しました。つまり、『グラップラー刃牙外伝』とは板垣恵介先生なりのジャイアント馬場さんへの手向けとして描かれた作品である。

 

登場人物は2人のプロレスラー。

 

  • マウント斗羽(斗羽正平)…ジャイアント馬場(馬場正平)をモデル
  • アントニオ猪狩(猪狩完至)…アントニオ猪木(猪木寛至)をモデル

 

マウント斗羽とアントニオ猪狩は初代『グラップラー刃牙』の登場人物で主人公の刃牙と地下格闘技場で死闘を演じた。プロレスラーが本気で戦ったら強いんだぞ!って描かれたのである。

 

漫画キャラでありながら馬場と猪木そのまんまのキャラ。ジャイアント馬場さんが永眠してファン垂涎だったリアルで実現できなかったドリームマッチを漫画で実現させたってわけ。これは「THE MATCH 1999」なのだ。

お互いが羨ましかった

袂を分かつ2人だったが…

 

猪狩「目の上のタンコブだった。あなたの持つ巨体。あなたの持つスター性。そのどれもがうらめしく、そのどれもが憎く…マウント斗羽さえいなければッッッッ!!そんなことばかり考えていた…」

斗羽「オモシロイものだね…。お互いに同じことを考えていたワケだ。俺も…君が羨ましかった。一度でいいから他人のことなどどうでもいい自分だけのための共興をやってみたかったよ」

 

試合前の斗羽と猪狩のやり取りが熱すぎる。

 

リアル猪木と馬場はそれぞれ「新日本プロレス」と「全日本プロレス」のエースであり経営者でもあった。もともとトップ団体だった「日本プロレス」に所属してた2人は紆余曲折あって分裂して新日と全日になって仁義無き共興戦争をしたのだ。

 

猪木の親日は今でいうインフルエンサーがバズらせるような共興で注目を集め、馬場の全日は伝統というか昔ながらの堅実的なプロレス共興を続けた。そんなリアル共興戦争相手に対してお互いが「羨ましかった」と独白し合う。

 

もちろん、あくまで板垣先生の解釈ですが親日の猪木は全日の馬場を羨ましがり、全日の馬場は親日の猪木を羨ましかったってやり取りはこみ上げるものがある。「全日派と親日派」ファンは「うおおおお!」ですよ。

2つのストーリーが交差する

アンタらなんで勝手に試合するんだよォッ。マウント斗羽とアントニオ猪狩が人知れず試合をしていいワケねェだろォォォッッッ(2話)

 

『グラップラー刃牙外伝』は2つのストーリーが同時に進行して交差するのもエモポイントなんだ。

 

斗羽と猪狩は勝手に人知れず試合しようとするが、世代でない19歳の若者はドーム清掃バイト中に2人を目撃し、「これはとんでもない大事件だ!」と理解し週刊誌に「マウント斗羽とアントニオ猪狩が試合する」と電話してお客を呼ぶ。

 

  • 誰にも内緒で試合しようとするマウント斗羽とアントニオ猪狩
  • それを目撃して世間へ伝えようとする若造の言動

 

若造のTELは日本中に電波する。ただの編集員から編集長へ。そして、関根努(関根勤モデルの)芸能人へ…。「笑っていいとも」っぽい生放送中にマウント斗羽とアントニオ猪狩が戦うと伝えるのです。

 

2話

 

それが波紋となって全国に届く。

 

バイトの若造が見て知らせなければいけないって裏の物語が「マウント斗羽VSアントニオ猪狩」に合わさる。

 

A(斗羽と猪狩)のストーリーが進行しつつ、B(アルバイトの若造)のストーリーの交差は試合前にも拘わらず読者のボルテージを最高潮にさせる。熱すぎるドラマを生み出したのだ。

満員の観客でなければいけない!

TィィィィィィIッ

 

この漫画は板垣先生によるリアルで実現しなかった「馬場VS猪木」を己の妄想パンパンに詰め込んだ「あんなこといいな~♪」「起きたらいいな~♪」ってものです。あんな夢もこんな夢もいっぱいあるけど叶えてくれた描写です。

 

斗羽(馬場)VS猪狩(猪木)の試合が無観客などあり得ない!

満員のドームでこそ実現すべき!

 

そういった願いが「T(斗羽)ィィィィィィI(猪狩)ッ」は「B(馬場)ィィィィィィI(猪木)ッなんだ。2人の試合はドーム超満員でこそ実現すべき!しなくてはいけない!

 

それはプロレスラーの喜びでもあった。

観客満員でいいんだ

幸福でならない(3話)

 

当初の予定では「斗羽VS猪狩」は無観客で誰にも知られることなく試合するはずだった。若造が出しゃばったせいで満員の観客の前で試合する事になってしまった。なのに2人は笑ったんです。幸福を感じたんです。

 

「業界のため…」「組織のため…」「お客のため…」でなく試合するはずだったのに、その運命からは逃れられない!満員の東京ドームで試合することになった。

 

予定外!それなのに2人は笑った!そして「幸福」であると。プロレスラーはお客さんの前で「魅せる」からこそ。プロレスラーはお客さんを喜ばせてこそ。その美学が濃縮した独白。

どっちが強い?ナンセンス!

4話

 

どっちが強いんですか?

 

プロレスファン垂涎の「斗羽VS猪狩」の試合。もう一人の主人公といって良い清掃バイトの若造は「どちいが強いのか」を尋ねる。それは格闘技!プロレスはその定規ではない!

 

今でこそ当たり前ですが「プロレスには台本がある」。勝敗はあらかじめ決められてるのである。だから格闘技のような勝敗論では計り知れないものがある。たまにセメント(ブック破り)もありますが…。

 

「斗羽VS猪狩」はプロレスの試合でありながら台本(どっちを勝たせるか)なんて無い試合。格闘技に近い。若造に聞かれた編集は「どっちが強いかはワカらん」と正直に伝えた。

 

これは格闘技ではない!プロレスなんだ!

 

それでも「格上」か「格下」か。プロレスなのに「格闘技」と言った。ブックなんてない真剣なプロレスなんですよ!

プロレスラーは技を全て食らう

斗羽:(絶対食らいたくない攻撃だが)プロレスの場合はそうもいくまい

猪狩:その通りだ斗羽さん!プロレスラーは技を逃げちゃいけない!敵の攻撃は全て受けて見せる!!!(5話)

 

プロレスラーは技を避けてはいけない!全て受ける!

 

どんな危険な技でもプロレス道に「避ける」という選択肢はない。相手が繰り出した技は全て受ける。これこそプロレスの醍醐味なのです。

 

それをモノローグの会話で知らしめる。避けてはいけない。食らってその上でドラマを魅せるのがプロレス。格闘技とは違うんです。

プロレス舐めんな!!

秒殺なんてことが許される格闘技でもやってたほうが良かったかもな——

完ちゃん(6話)

 

プロレスは甘くない!!!

 

プロレスに秒殺などあり得ない。魅せなきゃいけないのだ。相手の繰り出す技を全て受けなきゃいけないのだ。秒作KOや一本など許されない。

 

だからこそ「プロレスは甘くない」のである。時は1999年、「K-1」や「PRIDE」が盛り上がり、プロレスラーが参戦すれば無残な結果だった時代。一部ファンから「プロレスラーは弱い」と言われてた時代である。

 

それを『グラップラー刃牙外伝』でプロレスラーの真なる強さを描いたわけ。プロレスのアイデンティティを明確に描いた。

格闘技の試合だったら圧勝してた斗羽

効くッッ……!否ッッ効きすぎるッッ。まさかッッ——一方的に潰す気か(6話)

 

試合序盤こそ猪狩の攻めは光ったが圧倒的巨体の斗羽が攻撃に転じれば為す術無き虐殺ショーへ様変わり。これには猪狩も「一方的に潰す気か」と敗北を確信していました。

 

でもこれは美学があるプロレスなのよね…!

 

ベストポジション(6話)

 

マウント斗羽の一方的な虐殺ショーで終わるはずだった。アントニオ猪狩もそれを理解していた。

 

しかし!しかしである!斗羽はものすごくモーションの大きい技に入ったのだ。それは猪狩得意の「延髄斬り」のチャンスである。スキ有りと。

 

虐殺ショーになるはずが、隙だらけのマウント斗羽の攻撃で反撃に転じたアントニオ猪狩の攻防。観客の熱量は最高潮になる。

わざとだった…

ナルホド…いつもそうだった。タッグを組みときも、必ず俺にも見せ場をくれた(6話)

 

そう!マウント斗羽はこのまま一方的な虐殺で勝てた。でもあえてアントニオ猪狩に見せ場をくれた。隙だらけの大技モーションはわざとだったのである。

 

初代『グラップラー刃牙』で花田を虐殺した時も、刃牙との試合でも「プロレスラー舐めんな!」ってエゲツない容赦ないファイトスタイルだったマウント斗羽。

 

そんな彼が「あえて」「わざと」アントニオ猪狩の見せ場をくれた。

 

地下核闘技場の試合ではない!これはプロレスなんだ!観客は逆転劇に大興奮だけど猪狩だけは斗羽の「あえて逆転の目がある隙をくれた」事に気付いた。

 

これは観客が満員だからこそ起きたことでもある。

 

ハハハ花を持たせるワケにはいかんな(初代『グラップラー刃牙』のエピローグ&モノローグ)

 

花を持たせんと言ってた斗羽。最初の予定では客ゼロで戦うはずだった。

でもドームを埋める観客が来てしまった。

 

客いなきゃ「花を持たせるワケにはいかん」の通りそのまま虐殺しただろう。でも、お客さんがいる。そこにプロレスの矜持が働き「花を持たせてくれた」。プロレスラーはお客さんを喜ばせてこそだから!

 

マウント斗羽とアントニオ猪狩は観客の有無で180度変わった結末だったのだ。だから試合後でも「どっちが強い」「どっちが格上」って議論できる。

 

作中で再三語られるこの戦いが「バーリトゥード(今でいう総合格闘技)」なら…まるで違う試合展開と結末になったと読者が想像できるのも良いんだ。人の夢(幻想)は終わらねぇ!!

ストロングスタイル

………!!!やってみて初めてワカったぜ。斗羽さんアンタ…ストリングスタイルだったんだ(7話)

 

「ストロングスタイル」とはリアルにアントニオ猪木が提唱した「感情や怒りを全面に出す戦い方・魅せ方」である。新日本プロレスが標榜した。

 

それを全日本プロレスのジャイアント馬場をモデルにしたマウント斗羽が「ストロングスタイル」だったという試合中の気付きよ。震えるだろ。その感情の吐露も見事。

 

巨体故にプロレスラー以外の選択肢は無かったのだ!自分にも夢(建築家・教師・画家)があったのだ!冒頭で独白された巨体が羨ましい?ふざけんな!俺にはプロレスしか道が無かったんだよ!そんな巨大感情をぶつけた攻撃を食らっての一幕である。

 

全日本も新日本もどっちもストロングスタイル!熱すぎるだろ。

死んでねーんだわ!

最終話「親友」

 

『グラップラー刃牙外伝』は袂を分かつ2人のプロレス人生を現実で対戦できなかったビッグマッチを思想・信条を詰め込んで相対した「おれ(板垣先生)の考えたビッグマッチ」をやって、リアル世界通りに斗羽さんは死んでしまった。

 

しかし!しかしである!斗羽さんは生きてたってのがバキシリーズの顛末なんだ。まるで現役引退した長嶋茂雄氏のようである。マウント斗羽は…ジャイアント馬場は…永久に不滅です!

 

そんな読後感があった。だからこそ、アントニオ猪狩は…アントニオ猪狩もまた永久に不滅なのだ。近々、バキで生き続けるマウント斗羽(ジャイアント馬場)のように死んでなかったアントニオ猪狩(アントニオ猪狩)が描かれる日があるんじゃないかと。

 

B(馬場)ィィィィI(猪木)!!!

 

コメント

  1.   より:

    猪狩の外伝描くのは確実だろうけど誰と闘わせるのかな?
    斗馬との再戦も良いけど、個人的には刃牙へのリベンジも見てみたいな

    • 山田 より:

      斗馬とタッグか宮本武蔵編のように死者蘇らせて力道山のそっくりさんとの試合が見たいですねぇ…。

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