『その着せ替え人形は恋をする』最強大天使の乾紗寿叶（ジュジュ様）をすこれ！よ！

 

『その着せ替え人形は恋をする』（福田晋一）10巻読了。

 

コスプレイベントで関わった“先輩たち”と”合わせ“をする事になった海夢と新菜。その作品はホラーゲーム『棺』。”合わせ“に必要な人数を集めるために海夢が誘ったのは、まさかのあの人…！

 

帰ってきた！帰ってきたー！！

僕らの大天使が再び降臨した。

正ヒロイン（個人の意見です）ジュジュ様が再登場だー！

 

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ジュジュ様をすこれ

ジュジュ様を振り返る

フラグが半端ない

ジュジュ様はキャラが良いのはもちろん。

ラブコメヒロインとしても天下一品だったのです。

 

 

すごいフラグの立ちっぷりである。

 

まず五条の衣装に一目惚れしたのがもうあれだもん。前振り十分だったもん。五条の作った衣装が着たいのは理屈でなく直観。いわく「どうしてもこの人じゃないと駄目だ」（22話）と。

 

五条の作った衣装に惚れたって語ってくれたけど、我々の業界では「これ絶対五条に対して【どうしてもこの人じゃないと駄目だ】になるやつじゃん」ですよ。

 

着々とフラグ進行していき、それは現実のものとなる。

「素敵だわ…」

妹の心寿ちゃんのコスプレ作ってくれたり気遣ってくれて感謝を述べるジュジュ様。そこで事件は起きたのです。

 

（あなたは私の大切なものをずっとずっと大事に扱ってくれて…あなたは本当に）

「素敵だわ…」「聞こえなくていいのよ…」（29話）

 

圧倒的可愛さ！！

 

ここがまたすごいの。キュンってなるの。漫画が上手いの。

 

妹の話してるんだから当然「私の大切なもの」ってのは心寿ちゃんと思うじゃん。でもモノローグ中に浮かべるカット（コピー）は18話の五条なんですよ。恋する乙女の言動してるんですよ。

 

29話のモノローグ中のジュジュ様が思い浮かべたシーン

 

18話

 

コスプレ衣装制作を頼んで原作アニメ見視聴（126話）なので今から見て勉強しないとなって言う五条くん。設定資料だけでいいって促しても「内容を知っておいてキャラクターに合った生地を選びたいので」と返答。

 

ジュジュ様は含みある表情で「…」とちょっと驚いていた。ここを29話のモノローグ「私の大切なもの」「大事に扱ってくれて」のカットに使う。

 

「内容を知っておいてキャラクターに合った」部分はジュジュ様のアイデンティティである。怖がりなのに「ちゃんと中を確認しておかないと…いい写真が撮れないでしょ…（22話）」です。無理してでも少しでも良いものにする。ディティールに凝る。

 

なぜならジュジュ様の夢である魔法少女になりたいから。

でもそれは絶対に叶わない夢。だからこそ夢を叶えたい。

 

無理をしてでも全部作り物でも、私は私の夢を叶えたいのよ（22話）

 

これがジュジュ様の根底。故に、五条の設定資料で衣装作るんじゃなくちゃんとアニメ見てこだわって作りたいって発言に驚き頬を赤くしてたのである。

 

29話の「私の大切なもの」はこの部分。

「（あなたは本当に）素敵だわ」で恋する乙女反応は当然の帰結なんだわ！

 

五条の衣装ビビッときて「どうしてもこの人じゃないと駄目だ」「一目惚れしたのよ、あなたの作った衣装に」（22話）はそのまま衣装を超えて五条本人と言える。はじめて会った五条から同じアイデンティティの言葉が出た。素敵だわ…ってメス顔。

 

ジュジュ様は五条に一目惚れしてたという解釈するしかない。

最強ヒロインと化したジュジュ様

全裸でこんにちは！の出会いにはじまり、大事なアソコ見られたり、話してみたら同じアイデンティティだったり、男の免疫が無く手を握られて気絶したり…。そしてジュジュ様のハートを打ち抜いたのである。

 

ジュジュ様の「はじめて」シリーズを着々と奪っていたんです！

こうしてジュジュ様は恋する乙女として完全覚醒を迎えたのであった。

 

30話

 

ふつくしい…。

 

コスプレ合わせが楽しかったって無邪気の述べる妹・心寿ちゃんに相槌を打つジュジュ様は純度100％の恋する乙女の表情をしていた。視線の先には写真に写る五条でした。

 

フラグの立て方と回収は綺麗な方程式であった。

 

 

ヒロイン2人の爆誕である。

 

「ピタゴラスの定理」のようだった。直角三角形斜辺の2乗はその他辺2乗の合計に等しいのだ。「喜多川さんの恋心（二乗）+ジュジュ様の恋心（二乗）＝読者の夢（二乗）」である。

 

着せ恋の定理が完成した！ラブコメ動乱が開幕した！そう誰もが思ったものです。

そして…ジュジュ様は物語から消えたのである。

伝説のヒロインが帰ってきた

『るろうに剣心』風に言えばこうだ。

 

今から数年前（コミックス3～4巻の頃）、「乾紗寿叶（ジュジュ様）」と呼ばれるヒロインがいた。天使さながらに人を魅了し、その可愛さを以って、新時代を切り開いたその少女は、ラブコメ動乱を起こすと共に読者の前から姿を消し去り、時の流れと共に「最強」という名の伝説と化していった。そしてコスプレ浪漫譚の始まりは10巻。コスイベから——

 

 

72話

 

 

大天使再臨！

 

るろうにジュジュ様の伝説リスタート！

 

ホラーゲームの棺合わせをすることになり、面子が足りないのでジュジュ様に参加をお願いしたのである。ジュジュ様は最初は断るも（怖いの苦手）、妹・心寿ちゃんのファインプレーによって姉妹で参加。乾姉妹再登場なのである。

 

とテンション上げてみたものの10巻では「一流コスプレイヤー」であるジュジュ様の活躍は素晴らしいが、「五条に横恋慕する最強ヒロイン」であるジュジュ様の活躍はそれほどでもない。

 

まさか、ニセコイの小野寺さん化（立てたフラグも好感度も進展も再会したらリセットされてたセーブ機能が無いヒロイン）したのか？

 

 

そう心配するぐらい五条に完堕ちしたジュジュ様の恋する乙女っぷりは確認できなかった。あくまでも一級コスプレイヤーとしての再登場。といってもまだこのエピソードは始まったばかりです。

 

むしろ顔見知りの五条に絡まなさすぎてわざと恥ずかしがってる所以と推測できましたね（ニヤリ）。これからが本当のジュジュ様なのは明らかです。

 

喜多川さんと並ぶ…いや超える最強ヒロインとなりながらも封印され続けてきた。逆に言えば最強だからこそ活躍場面が無かったのだ。

 

強すぎるキャラは扱いが難しいじゃん？『るろうに剣心』の比古清十郎や『ダイの大冒険』のバランとかさ。普通に戦えばどんな敵にも勝っちゃう最強キャラです。この手のキャラは作者も扱いが難しいんですよ。ガンガン前に出てきたらすぐ勝負が終わっちゃうから。

 

ジュジュ様も同じようなキャラです！

 

だからこそジュジュ様は封印されてた。その封印を解くという事は…やったね！ジュジュ様大勝利！ってことだ。まだレイヤーとしての側面しか見せないのも今後の布石。ヒロインとしてギガブレイクを放つまでだ。

 

ジュジュ様の11巻以降の大勝利ルートが始まったわけです。はい。

 

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