いいじゃねーか!(謎の上から目線)
ふむ。1巻発売した時にそれなりに話題になっていたので読んでみたんですが、1話は最高に面白かったけど他のエピソードがいまいち心の琴線に触れなかった…のですが!2巻から一気に話の転がし方も胸きゅん度もパワーアップしてますね。面白かったです。まずは1話を試し読み。
<まずは1話を読むべし>
・『高嶺と花』(花とゆめ公式サイト)
姉が拒否した父の勤め先の御曹司・才原高嶺とのお見合いに身代わりとして出席した女子高生・野々村花。高嶺の横柄な態度にブチ切れ、当然破談と思いきや、高嶺が「お前を気に入った」と言い出し連れ回されるように…!大人げない高嶺の態度にムカついたり、笑ったり、惹かれたり!? このお見合い、良きご縁となるや否や…??
姉の代わりに見合いに臨んだ花(16)。
相手は御曹司の高嶺は、「金持ち・イケメン・性格クズ」という三拍子揃った(?)逸材である。
見合い中の高慢な態度にキレてしまえば「お前の事が気に入った」と見初められてしまう・・・というもの。お見合い中にキレたらフラグが立ってたっていうね。なんつーか、すっげぇベッタベタですね。
チャラララ~チャッチャッチャッ♪
キューピー花ちゃんの恋愛3分クッキング!
材料はカツラ。「(財産に)毛ほどの興味もねーから」とカツラを投げつけてキレるだけ!これを高嶺さんに振りかければ、はい出来上がり!なんと見初められちゃいます。とっても簡単だね!
だがこれがニヤリング!
このパターン知ってる!
10年以上前に散々ギャルゲなどで使われまくった、高飛車お嬢様に冷たい態度を取るである。そうすっと、「私自身を見てくれてる」とか「こんな事言われたの初めて…」とか奇々怪々な反応をかまして惚れてしまうのでした。わーお!デジャブですかこれは!
こんな格言がある。「女がツンデレなのがエロゲで、男がツンデレなのが少女漫画」とかなんとか。それを地でいくのがこの『高嶺と花』である。散々使い古された展開(今でも使われてる気もするけど)を男女逆で清々しいぐらいど真ん中にボールを投げやがった。素晴らしいですね(褒めてます)。
また、高嶺がなかなかどうして。
良いキャラしちゃってます。「女に困った事は一度も無い!」(キリッ)と壁ドンをしてみたものの…。
どうしていいかわからなくなるの図。
わたし男だけど高嶺は可愛いと思う。
そんなこんなで花を見初めてみたものの、どこか残念な高嶺。花は花で傲慢チックな高嶺をこれでもかとズケズケ言いまくる。お互いが罵詈雑言をズケズケ!そんなやり取りをしつつ、お互いが惹かれ合っているのがなかなかどうしてよ。
ただ両者素直じゃない!残念!
なんか「媚びたら負けの駆け引き」とか言い出して、お互いがお互いを牽制し合う謎の戦いへ突入するのであった。どう見てもお互い惹かれているのに踏み出さずに牽制し合う。お前ら一体、何と戦ってるんだ?とやるせなくなることもしばしば。
とはいえ、たまに一歩踏み出すからあなどれません。
1話ラストのキスは胸が熱くなるぐらいの超弩級だった。
ちゅうした
素晴らしい。実に素晴らしいです。
高嶺が花に惚れた理由が古典的なお嬢様に冷たい態度を取ってフラグ立たせるの男女逆バージョンならば、花は花で姉の代わりに見合いしたけど「高嶺さんは花(あたし)を見てた」ときたものです。両者が中身に惚れたって感じですね。お似合いじゃねーか!
ここにベストカップルが誕生し…ない!そう2人は素直じゃない…というか見えない何かと戦っているのだ。どう見ても両思いなんだけど、2人は素直になれずに牽制し合う。ラブコメらしいハートフルな内容があんまない。これギャグ漫画です。まあ面白いけど。
…というのが1巻かな。
2巻では勢いとノリとテンポそのままにギャグ漫画でありながら、ハートフルに調理しているじゃありませんか。頬がニヤニヤするじゃないか。胸キュンするじゃないか。というかね、今まで花はあんま可愛くないなとか思ってすみません。高嶺のほうが乙女っぽいとか思ってすみません(ジャンプング土下座)。2巻からは花の乙女度が一気に増し増しですよ!
ドッドキン…!
くっ!花め…いままで内に秘めた乙女力を隠していやがったな!
月が真円を描くときこそサイヤ人の本領を発揮できる時らしいが、それと似たようなものだ。高嶺が花を褒める時、花の内に秘めた乙女の本領が発揮されるね。
ドレスを着てみたけど、一旦は面くらい、その後で「お前にしては上出来だ!」と上から目線でちょっと褒められただけで、くやしい!でも嬉しい!ですからね。素晴らしい高度の時間差攻撃であった。
2巻はいわゆる「身分の差の恋愛」がテーマでしょうか。
タイトルにかけてるだろう高嶺の花だったというよな。自分のようなチンチクリンな女子高生と財閥の御曹司(一応)が一緒にいると、ある事ない事言われて身を滅ぼすとか思って、一歩引いちゃうんだけど、男・高嶺がバシッと決めて花の可愛さはさらに高まるね。
圧倒的な可愛さである。
普段は小動物みたいなのに、ここぞで乙女になる。
いやはや、最初はヒロインとしてあんまり心の琴線に響かず、男のほうがヒロインしちゃってると思ったものですが、花のヒロイン成長力には目を見張るものがあるね。回を重ねるごとにね、物凄い勢いで魅力を開花させていってる。
花は一流の顔芸の使い手でもあり、高嶺の高慢な態度にドン引きしたり、失笑したり…とデフォルメされたギャグの顔芸をよくやるんだけど、ここぞの恋愛事に関してはめったくそ可愛い乙女の表情するね。普段とのギャップもあって、その破壊力は超弩級!多芸な顔芸の中でも勝負時を分かってる。「勝負面」ってやつだね。勝負下着みたいなもので、大勝負の場面でハートを撃ちぬく表情だ。
ノリや会話のキャッチボールやテンポなどコメディとして文句無しでしたが、2巻からはラブ成分も良い感じである。男が読んでも楽しめる思います。面白かったです。まる。
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