『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』(谷川ニコ)13巻が出たぞい。
なんだよのこの表紙は!完全にハーレムじゃんか!
12巻では秋頃発売と銘打たれてたのに、早まって7月に発売となりました。なぜ早まったかといえば大好評だからに他ならないでしょう。『わたモテ』はじまりすぎぃぃぃ!
高校3年生の1学期で遠足に行くことになった智子。智子と行動を共にするのは訳アリ(智子以外)なメンバーたち! 訳アリなメンツに干渉したりしなかったりの智子は…。様々な事情を抱えた乙女たちの遠足編がスタート!!
※わたモテ全話などスクエニ系漫画は「マンガUP!」で無料で読める。
<12巻のレビュー>
『わたモテ』13巻
思い返せば、初期はもこっちのぼっち生活をゲラゲラ笑いつつもハートにダメージを受ける作品だったのに、修学旅行編から友達ができて作風が変わっていきました。で、12巻はグッとくる良い話になり…この13巻は百合百合しさ全開となるのである。
『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』ってタイトルがもうフェイクだよね。なぜならもこっちはモテモテだから。ハーレム王国作ってるから。だから正確には「私が(異性に)モテないのはどう考えてもお前ら(同性が私を好きすぎるの)が悪い!」である。
そんなこんなで嬉し楽しい遠足編収録の13巻!
ネモが嫁候補に加わったぞ
「…ね、ネモ…」「なあに?クロ」
遠足編からネモがもこっちの嫁候補に加わりました。
特にお互いを「ネモ」「クロ」と呼ぶようになったのは、ゆりちゃんをさらに可愛くこじらせる結果となりました。遠足直前にゆうちゃんたちと遭遇し「もこっち」「ゆうちゃん」と呼び合っていたのを見ていただけに、ゆりちゃんの暗黒オーラがすごいことに…。
ネモの本格参戦は最高でしょ!もこっち大好きなネモが可愛いに加えて、ヤキモチ焼くゆりちゃんも可愛いとなるわけです。二重の旨味ですよ。
ヤキモチゆりちゃん
ゆりちゃん…
13巻最大の見どころはヤキモチを焼くゆりちゃんであろう。
ネモと仲良くしている姿に、加藤さんに貢ぐ姿に、メラメラと怒りの炎を燃やすゆりちゃん…怖い…けど可愛い!やっぱヤキモチは良いねぇ!ヤキモチってのはメインヒロインのみに与えられた特権ですよ。「なによ!私以外の子とデレデレしちゃって!」である。
正月だってこんなにモチを焼くことはないぞ。焼きすぎである。どんどんヤベー奴というかもこっちの独占欲が強くなってる。そこが可愛い!また、名前呼び云々は、13巻を踏まえて最新話(喪138)を読むと感動もひとしおでしょう。
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やっぱゆりちゃんなんだよなぁ(しみじみと)。
遊園地のゆりちゃんはうさ耳装備でヤキモチ焼きまくりで、可愛いが濃縮されてました。もこっちから見たら意味不明だけど、もこっちが好きで好きでしょうがないってのが読者に丸わかりなのが素晴らしい。
もこっちの正妻は?
もこっちの嫁レースが盛り上がってきました。ゆりちゃん、ネモ、うっちー(ギャグ担当だが…)の3人だけでなく、加藤さんなどもあなどれませんからね。そういえば、「もこっちとくっつくのは誰だ!?選手権」が開催中です。
エントリーNO.8 キバ子
なぜここにエントリーされてるかもわからない超大穴ダークホース。すべてのベクトルでイヤミなザコキャラでしかない彼女だが、今の「もこっち」のハーレムパワーをもってすればもしかしてもしかするかも!?
なぜキバ子がそこにいる…。
説明文がひど過ぎて草生える。
居場所を無くすキバ子
キバ子
ザコキャラ認定されてしまったキバ子は遠足編でクラスの居場所を無くします。あーちゃんから「あんたなんでいんの?」「別に誘ってないんだけど?」と痛恨の一撃を受けて撃沈である。ラストの花火シーンでひとりだけ切り取られてました。
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まあ、キバ子はアレですよね。今までの友達も悪かったよ(キバ子がイヤミなザコキャラなのは当然だが)。人の悪口を言ってる時に同意を求め、一緒になって悪口を言うようにして過ごしてきたのでしょう。2年の頃、仲良かった人たちとは他人の悪口で協調してたグループであった事が伺える。
加藤さんとあーちゃんはまったく乗ってこない。おそらく3年5組は誰も悪口に同意して盛り上がるような人はいない。キバ子が変わらなければもう居場所が無い。そんなキバ子救出エピソードで、もこっちが絡めばあるいはハーレム入りワンチャンあるかも?
なお一向にキバ子が救われる様子はない。
さすが『わたモテ』だぜ。このままキバ子は救われないことも十分にあるから凄い。
「…楽しかった」
喪130
「すっげー…」
「………」
「ずっと一緒にはいられなかったけど」
「キモい奴ばかりだったけど…」
「クロとみんなのおかげで…」
「…楽しかった」
花火シーンは何度読んでも最高だ。
「すっげー…」は吉田さん、「キモい奴ばかりだったけど」はうっちー、「クロとみんなのおかげで」はネモの言葉なのは分かる。
「ずっと一緒にはいられなかったけど」が誰なんだろ。まこっちでしょうか。そう捉えてもいいし、この台詞はほぼ全員に当てはまってるから凄い。誰の台詞なのか色々と想像できるのも面白い。
ただ一つだけ分かるのは最後の「…楽しかった」は全員の一致した言葉。花火と一緒にどーんと打ち上げられた「楽しかった」ですよ。心に染みる名シーンなり。
もこっちだけでなく、全員がこのメンバーだからこそ。今の『わたモテ』を象徴してるシーン。一癖も二癖もある奇人変人ばかりの、地面から這い上がって花を咲かせてるようでもある。感動!
後輩・雫ちゃん
雫ちゃんと
ネモのハーレム入りに始まり、もこっちを取り巻く人間関係が濃厚に描かれた遠足編。そして13巻では入試の頃に助けてあげたクズ子ちゃんこと雫ちゃんが再登場します。もこっちのクズっぷりが光りつつ、雫ちゃんは今後の重要キャラではないかと。
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もこっちのハーレム王国民候補であることはモチのロンで、もこっちの成長を示す羅針盤になるのではないかと思われます。どことなくルックスが今江先輩に似ていることは気になるところでしょう。
というのも、ぼっちの境遇だったもこっちを気にかけてくれたのは今江先輩しかいませんでした。卒業式では気になるモノローグがありました。
喪112
最初から最後まで与えられてばかりか…。来年は与える側になれるとは思えんが、今卒業できる資格はどう考えてもないな…
今江先輩に与えられてばかりだったもこっちは卒業する資格がないなって思ってました。この辺を踏まえると、今江先輩似の後輩ちゃんの意味が大きそう。今度はもこっちが「与える側」で「卒業する資格」は雫ちゃんがキーになりそう。
13巻も大満足
もこっちの内心はクズのまんまだけど、やっぱり成長を感じさせる13巻でした。
そんなもこっちを中心に他の人の変化が感じられて、百合としてもヒューマンドラマとしても見どころ満載でしたね。
最近の『わたモテ』の凄いところは山の手線でないことでしょう。
つまり進んでるようで同じところをグルグル回ってるわけではない。きちんと進展させている。もう変わったものは元に戻らない形で変化している。キバ子は戻れないし、あーちゃんとネモが微妙だった関係は確かな経験となる。無かった事にならん。
だからこそ、日常学園生活という範疇なのに、日々がかけがいのないもののように感じてしまう。戻れない光…人これを「青春」と呼ぶ。このままどこに進んで着地するのか分かりませんが、これからも目が離せない作品です。まる。
※スクエニ系漫画は「マンガUP!」で無料で読める。
コメント
カバー裏のキバ子、可愛かったですね
ホント見た目だけは可愛いですよねキバ子は…。
恵まれた容姿からクソみたいな性格…
もこっちのメイクを嘲笑ったキバ子に対する加藤さんの表情の真意は未だ明かされてませんが、そこら辺は今後加藤さんとの青学見学とかで明かされるのでしょうかね
1話完結型の話も面白いし、遠足のような長編も非常に面白い。
素晴らしい作品ですね。
最後の花火シーンのセリフ順は導入のものとの対称になっています
始 終
ネモ |「何この面白そうな~」 ↑「クロとみんなのおかげで」
うち |「ぼっちのくせして~」 |「キモい奴ばかり」
ゆり |「久しぶりに4人だ~」 |「ずっと一緒には」
まこ |「ゆり楽しそう」 |「…………」
吉田 ↓「つーかお前らなんで」 |「すっげー……」
この面白さで次巻が新春予定とは残酷だわ
早く続きがよみたい
感動した漫画を、友達に勧めて「よかった」って子と、
ピンと来ない子のエピソードあったけど、
今の「ワタモテ」こそ、受け手によって評価が分かれるのかも。
あの、エピソード知り合いに読ませたら、「…で?」って言われた…
13巻読んでガンガンオンラインでの最新話(喪138)読んでまた13巻読んでのメビウスの輪から抜け出せないままでいます
最新話でゆりちゃんが報われたからこそ13巻を読むと感慨深い