夏だ!プールだ!水着だ!『サマーソルトターン』だ!
というわけで『サマーソルトターン』2巻を読了。テンポ早くていいね。
2巻はど真ん中にスポーツ漫画という感じ。1年生の大会・南王杯を中心に描きつつ、相変わらずのこそばゆい人間関係が良いっすな。
極めて王道で正道なスポーツ漫画なり。
王道だよ!
起承転結が分かりやすい。
それもテンポが良いからなお素晴らしい。南王杯に至るまでの紆余曲折がそのまんま熱量へ点火だよ。「壁にぶつかる→乗り越える」の王道なり。
王道なり
かつての神童・水野泳一郎は死んだ。ここから、生まれ変わったニュー水野泳一郎だ。そこへ至るまでの紆余曲折や覚醒、それをテンポをよく展開させ、一気に昇華ですよ。熱かったね。
水泳に限らないけど、この手のタイムや競争を題材にしたスポーツ漫画って読者を燃えさせるの難しいと思うんですよね。だって、最も燃える核心的な瞬間は一瞬しかないから。レースで相手に追いつく&抜く時しかないから。
野球やサッカーのような点を取り合うスポーツなら、この燃える瞬間を何度でも演出できるでしょう。点取ればいいだけだから。逆転!同点!再逆転!…ってやれば何度も手に汗握るからね。そこいくと、短距離の水泳なんて抜きつ抜かれつなんて現実的じゃない。だから…一瞬!だけど閃光のように!「その瞬間」へ収束する。そこに至る「まで」がいいんだ。
そこへ至るまで
心の声と観客の声で「その瞬間」まで持っていく。魅せるねぇ。
思わず「キタコレ!」って拳を握りしめちゃったよ。スポーツものとしては真っ直ぐの大点火だ。いいねぇ。一瞬のキラメキが眩しいぜ。
試合そのものだけでなく、今後の展開に関しても燃えるね。早くも2巻にしてラスボスが誰か判明しちゃったけど、納得で燃えれる相手であった。こいつは今度の展開が楽しみだぜ。ど真ん中のスポーツ青春でいて、光と闇という現実を見せつけてくれる。
ただ一点だけ気になったのは、幼なじみの、泳一郎の想い人のハルの「帰ってきて泳一郎」だよな。いわく、泳一郎の泳ぎは心を動かされたらしい。不思議と元気が出たらしい。パワーを貰ったらしい。で、肝心の泳一郎は帰って来ないで生まれ変わってるんですよね。
「泳ぐことに夢中」な泳一郎の泳ぎを指しているなら帰ってきたと言えるんだけど…。むしろ、昔の泳一郎の泳ぎは海老名に重ねちゃってるし。リレーの順番も。「帰ってきて泳一郎」→(次の海老名にバトンタッチ)→海老名の泳ぎに昔の泳一郎を重ねる…というコンボ。
なんだろう。このこそばゆさ。痒いよ。よく分からないよ。メイン4人の人間関係がよく分からないんだよね。まあ、このよく分からない、形のないモノを「青春」って言うんでしょーけど。
よく分からない
「本当…何で、好きになっちまったんだろうな…」って、本当に何でだよ!読者的にも謎なんですけど。え?結婚の約束とかしてるわけでもないんだ。じゃあいいや。試合中は分かりやすい心理描写なのに、ことラブコメ展開の心理描写はよく分からない。そこがウリなのかもしれんが。もっと各自、心の声出していこうぜ!
だって、どう見ても、ヒロインは…大天使は…黒い方だよ!
2巻まで読んで自信が確信に変わりましたね。「ルカ>ハル」という図式がさ。はっきり言って、ルカちゃんのほうが可愛い。どう見てもヒロイン度が上!それも圧倒的にだ!
天使じゃったか!
泳一郎を生まれ変わらせただけでなく、壁に当たったり、落ち込んだりした時にいるのがルカちゃん。背中を押してくれるし、慰めてくれるし、元気をくれる。泳一郎のファイティング・スピリッツにふたたび火を灯らせるきっかけだし。どう見てもヒロインじゃん!人生を変えるきっかけをもたらすのが神だという。ならば、ルカちゃんは神…いや女神なのだ!
もうね、私はルカちゃんの恋心が知りたいのだよ!
天真爛漫の何も考えてないようでいて、よく周りを見てて気を使うめちゃんこ良い子やん。大天使じゃったか!で、肝心のルカちゃんの恋心はどーなの?本当は好きなんじゃねーの?
どうなの?
まあ、数々のラブコメやギャルゲーを嗜んできたオレの勘が言ってるね。ルカちゃんの隠れてる恋心が泳一郎に向いてるって。タイトルの『サマーソルトターン』ってのは水泳のクイックターンでなくだな、恋愛のサマーソルトターンなんじゃねーの!好きな人のとんぼ返しだよ!やったね!ルカちゃん大勝利!
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