『進撃の巨人』(諫山創)29巻読了。
壁の世界外に出てからの盛り上がりっぷりはなんたることか。伏線と回収、物語の推進力が半端じゃありません。めちゃくちゃ面白い!
巨人がすべてを支配する世界。巨人の餌と化した人類は、巨大な壁を築き、壁外への自由と引き換えに侵略を防いでいた。だが、名ばかりの平和は壁を越える大巨人の出現により崩れ、絶望の闘いが始まってしまう。「地鳴らし」を発動させるべく、ついに兵団に刃を向けた「イェーガー派」。彼らはザックレー総統を殺害し、兵団の要人を拘束。ジークのもとへ向かう。一方ジークを見張るリヴァイは、死闘の末に再びジークを捕らえる。そこで明かされるジークの真の計画とは……。
『進撃の巨人』29巻
とりあえず気になった点。
「道」とは…?
そうか…あれが…「道」…なのか…
雷槍で自爆したジーク。
再生能力がある巨人でも死を覚悟しましたが、謎の場所(現実世界とは体感時間が違う様子)で謎の少女が土をこねて体を作って再生してくれました。
謎の場所を「道」と抽象的な言葉で表現してました。
なんかステージ高い異次元世界って感じです。
この「道」という表現は以前クルーガーも追及していました。
88話
「九つの巨人」を宿す者が力を継承することなく死んだ場合、巨人の力はそれ以降に誕生するユミルの民の赤子に突如継承され「何か」で繋がってるそうな。ある継承者は「道」を見たと。巨人を形成する血や骨、記憶や誰かの意思も道を通る。
その道はすべて一つの座標で交わる。つまり、それが…「始祖の巨人」だ。すべての巨人…すべてのユミルの民はその座標へと繋がっている。空間を超越した「道」でな
巨人を形成するものや記憶から意思が道を通って交わる「座標」。
ジークの居た場所は道の座標といったところでしょうか。
始祖「ユミル・フリッツ」
謎の少女
ジークを再生させたボロボロの少女。道が交わる「座標」が「始祖の巨人」なら、謎の少女は「始祖ユミル」本人もしくは深く関わる重要人物でしょうか。しかも、「道」って高次元なところにいながら現実世界の巨人になって干渉できてる。
見るからに身分の低そうなのが気になる。
ユミル・フリッツってエルディア人の始祖で「フリッツ(レイス)〇世」の初代にあたるのでリーダー的なものとか王族だと思ってたんだけど、元は身分が低い少女だったのだろうか?巨人の力に目覚めてから王(?)になったのだろうか。
それとも伝えられてることはウソが混じってるのか。
あと、幼少期ヒストリアと恰好(顔も?)がソックリです。
52話
謎の少女も牧場手伝いをしていたと思われる。
ヒストリアと深い関係がありそうな感じです。
生まれ変わりか何かだろうか。
いやでもこの少女は今…というかずっと「道」に居続けてる様子だしなぁ。
クルーガーの「繰り返すだけだ」「同じ歴史を同じ過ちを何度も」に繋がるようなそうでないような。意味深すぎてめちゃくちゃ引っかかる。
歴史は繰り返すをそのまま鵜呑みにすれば、始祖ユミルは3人の娘を産んだ(シーナ、ローゼ、マリア)ことから、ヒストリアも3人の娘を産むのかと思ったり思わなかったり。
107話
まだ出産してないけど生まれてくるのが女の子で、3人の娘を産んだら同じ歴史を「繰り返す」ってのは輪廻転生のようなものなのか。あと、少女が死んだ魚のような目だったのが気になりました。
ユミルの民のかゆいところ
86話
今から1820年前、我々の祖先「ユミル・フリッツ」は「大地の悪魔」と契約し力を手に入れる。それが巨人の力だ。ユミルは死後も「九つの巨人」に魂を分けエルディア帝国を築いた
・ユミル・フリッツは「大地の悪魔」と契約した
・最初の巨人となった
・死後「九つの巨人」に魂を分けた
始祖ユミルは「大地の悪魔」と契約(有機生物の根源と接触)して最初の巨人になったらしい。そして死後に「九つの巨人」に魂を分けたって言い伝えだけど、これってどういうことなんだろ。29巻で描かれた「道」でそれぞれ9つを分けたってこと?
現在のエレンは「始祖」「進撃」「戦鎚」の3つを継承してます。「一人で巨人一体」ではなく、一人の人間で何体でも巨人が継承できる。このことから、おそらく始祖ユミルは「始祖」「進撃」「超大型」「鎧」「女型」「戦鎚」「顎」「獣」「車力」の9体全てを持っていたと推測できます。
で、巨人を継承するにはその巨人が入ってる人間を食えばいい。今のエレンを丸ごと食えば3体とも継承されるだろうけど、これ3つに分解できないのかな。
この辺のルールがよく分からんので何ともだけど。
一人が複数の巨人を内包してた場合はもう直接バラバラに継承不可能なの?
例えば頭と胴体と下半身でそれぞれ食うと「始祖」「進撃」「戦鎚」が別々なったりしないだろうか…。仮にこれなら始祖ユミルは9人に食われた説もあるかもしれんな(まあその場合、この時点でユミルの民9人もいないはずだが)。
もっと言えば、巨人になれる「エルディア人(ユミルの民)」はみんな始祖ユミルの子孫だと言われてるのが謎。少女(ユミル・フリッツ)が巨人になれるようになって13年しか生きられず(ユミルの呪い)、生涯で3人の子供を残しています。エルディア人はその子孫らしい。
え?これ全員「王族」じゃないの?
みんな始祖ユミルの子孫
王家の血を引くもの
「始祖の巨人」の力を使えるのは始祖ユミル・フリッツの血を引く王家の一族しか使えません。パラディ島に逃げたカール・フリッツ(145代目)…逃げた後は「レイス」を名乗る。と別に、カールと決別した末裔のダイナ・フリッツがおり、彼女も息子ジークも「始祖」の力を使える(正確には媒体した)。
もうダイナもジークも王家から外れてるわけじゃないですか。王のフリッツ(レイス)直系のみでなく分家でも「始祖」の力を発揮する王族の血として認定されてるわけです。ね?めちゃんこ引っかかるでしょ?
・「始祖」はユミル・フリッツの血を引く王家だけ使える
・巨人になれるエルディア人(ユミルの民)は全員ユミルの子孫
みんなユミルの血を引いてるのに「始祖」を使えるのは限られたものだけ。傍目から見ても全員王族じゃんって思うんだが…。2つ考えられる。ユミルの子孫の中でも特別な一族(でも枝分かれできる)。本当にユミルの子孫は実は少なくいわゆる王族のみ。
「エルディア人(ユミルの民)」は本当にみんな始祖ユミルの子孫なのだろうかと。
てかエルディア人認定もよう分からん。
少なくともライナーは父がマーレ人でも「鎧の巨人」になれました。もっと言えば始祖ユミルは3人の娘がいてそこから子孫残すならマーレ人と結婚し子を残さなきゃいかんわけですしおすし。「エルディア人は他民族に無理矢理子を産まユミルの民を増やした」(86話)とも伝承されてる。
エルディア人って何だろう…?まじで全員ユミルの子孫なのか?1滴でもユミルの血が入ってるということかえ。でも血を引くと言われる王族と普通のエルディア人の違いがよう分からん。
そもそも論として、例えばマーレ人が「巨人の脊髄液」を打つとどうなるんだろ。
本当に巨人化しないってきちんと描写されて無い(はず)。
マーレ以外のエルディア人
98話
俺らの一家は外国の収容区からここに写ってきたんだからわかる。ひどい目に遭った…。外国のエルディア人に対する敵意はここ(マーテ)の比じゃない
エルディア人が強制収容所に押し込まれて暮らすのはマーレだけではありません。世界中でそういう状況なのです。にも関わらず、戦争で「巨人」を使うのはマーレのみ。捕虜システムがあり、マーレ兵(エルディア人でも)だって他国の捕虜になることがザラなのにである。
なんでマーレ以外の国はエルディア人を巨人化させて戦わせないんだろ。作中で描かれたようにエルディア人に「巨人の脊髄液」注入したら、知性のない巨人量産できるじゃん。マーレは惜しみなく知性無い巨人を戦争で投入してたから。他国は「巨人の脊髄液」いくらでも手に入れられるはずだし情報だって得れるはず…。
なのだが、どういうわけかマーレ以外は自国にエルディア人を抱えてても巨人化させて戦争投入してる様子がない。本当にただの「巨人の脊髄液」なんすかねぇ…。
ぶっちゃけ自分は「エルディア人」「マーレ人」「その他国家の人」に垣根があると思えんぞい。注入されるのがガチ始祖ユミルの子孫の「脊髄液」なら誰でも巨人化できるのではないと考えてしまう。少数の王族(ユミルの子孫)と言われるものだけが始祖ユミルの血を受け継ぐものではないかと。全然違うかもしれんが。
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コメント
もしそうならジークの雄叫びでうっかりマーレ人も巨人化する事故が起きてそうだから
みんな巨人化する可能性はないんじゃないかな
ただエルディア人を巨人化させても無知性巨人は敵味方の区別が無いし、軍事力が発達していないと(少なくともマーレレベルだと)驚異的な存在だからジークのように命令を下せるかリヴァイ兵長レベルで巨人を制圧できる存在がいないと兵器としては使えないんじゃない?
進撃の巨人の能力は9つの巨人の能力を重複して持てることだそうです。
作者自身がトークショーで言っていたはず。
あれ以外にも進撃のレビュー初?
考察すきな山田さんならけっこうレビューしてると思ってたけど
メジャー作品すぎて今更レビューしてもって感じで手出してなかったのかな
序盤なら記事あった記憶が
サシャが教官の前で芋くってたあたりとか
エレンが飲んで石化取得したヨロイブラウンの瓶はどっからきたのやら
獣の巨人とジークの脊髄駅じゃないと操作出来ないのですから使い勝手悪すぎるじゃないですか。敵味方区別無く襲い掛かるだけなので爆撃くらいにしか使えませんよ。しかも爆撃後その地統治する事も困難に。アレは獣の巨人と従えられるジーク居て始めて成り立つ攻撃方法でしょう。
始祖ユミルの死後に9つの巨人に分けたってのは9人を選んで継承したのではなく、継承せずに死んだ場合は後に生まれる赤子にランダムで発現するっていうヤツの方じゃないですかね?
普通のエルディア人と王家の違いは2000年の歴史の中で自分の一族だけは恩恵が得られるように始祖の巨人で変えた時があったんじゃないかな